戦いの次の日
サハギン…魔物に襲われた次の日また僕達はイリスがいるいつもの場所に来ていた。
ユキには万が一魔物がまた出てくると困るので城に残っていて欲しかったが本人曰く、
『また現れたら…私も今度こそお兄様の力になりたいですから』
と言って聞かなかったので渋々連れてきた。
今度も…いや今度こそ1人で守れるようにすると心に決めて。
砂浜に着くとイリスの姿は見えたがもう1人いるはずの魔族の子はいなかった。
「イリス!あのこは?」
呼び掛けて見るとぼーっと何か考え事をしていたのか慌ててこちらの呼び掛けに答えていた。
「あっ!来てたのねリョウガ…。あのこはまだ目が覚めてないわ。ずっと眠ったまま。」
今は朝の…9時ぐらいか?昨日魔物に襲われたのはちょうど昼の1時位。…てことは大体20時間位寝続けてるってことか?
「お姉様、その子は何か体に原因が?」
僕も考えていたことをユキが聞いてくれる。
「いいえ、念のため回復魔法をかけて体も調べておいたけどそんな様子はなかったわ。」
「なら良かったよ。助けたかいが合ったってもんだ。…イリスには悪いけどもう少し様子を見ることって…」
少し気まずそうに話しかけてるのがわかったのだろう。イリスは僕に近づくと不機嫌そうにしながら、
「…良いに決まってるでしょ。心配なのは私も同じだし、…それに貴女の頼みなんだから。」
頭を小突きながら言われたがイリスも納得の上なら良かった。
「ありがとうイリス。本当に頼りになるよ。」
イリスには昨日から…その前から助けられてばっかりだ。だからせめてこの気持ちが伝わるように笑顔で返したのだが顔を背けられてしまった。まだちょっと不機嫌なのかな?
……それはそうとして、
「イリス…今日は訓練のことで教えて欲しいことがあるんだ。」
僕が真剣な雰囲気なのがわかったからか背けていた顔をこちらの向けて話を聞いてくれる。
…何故か顔は赤いが。
「何?今まで見たいに私と試合する?」
「いや今日は剣を振るつもりは無いんだ。別のことを教えて欲しくてね。さっきもイリスの話の中でも出た魔法について教えてくれないか?」
するとイリスは心底意外そうな顔をして、
「えっリョウガって魔法つかえないの!?」
本気で驚いていた。
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(作)今回は切りがいいので短いですがこの辺で。
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