ユキとイリス前編

結論から言うと…凄い仲良くなった。


今も僕が剣の訓練をしてる隣で二人で座って話をしてる。


……僕も混ざろうかな…。でもなー…1度あの状態の2人に話しかけた時2人揃って、


「「リョウガ(お兄様)はだめー!!」」


って言われたんだよな…。いつもなら普通に3人で話すことの方が多いんだけど…


というかあの2人急に仲良くなったんだよな…何が会ったか聞いても教えてくれないしさ。


最初はイリスの方は会うのを遠回しに断ってたし何で急に?


◇◇◇


──それは今から数週間前


僕とイリスが友達になった日から1週間が過ぎようとした頃、訓練の後にイリスとの約束を守って僕のことを話してた時のことだ。


「リョウガって私以外によく話す人っているの?」


「よく話す人?……イリス以外にはユキぐらいかな?」


「へぇ…いるんだ…私以外にも……しかも名前からして女の子っぽいし。」


あれ?なんでちょっと怒ってるの?…あぁ…


「ちなみに僕の妹な。」


「えっ!?そうなの?よかったぁ…。」


なんかイリスって僕の友達のこと気にしてるし、他に仲のいい人とすることあるのか気にしてくれてんのかな?毎日イリスと会ってるしな僕。


「何がよかったのかなぁ~。」


何となくわかってるけど。たぶん。

でも最近わかったことがある。イリスはからかうと可愛い。なのでニヤニヤしながら言ってみる。


「別に!あなたが無理してここに毎日来てくれてるのかと思って心配してただけなんだから!」


そんなに慌てなくても。そんな顔を真っ赤にして言われるとなんか別の理由があるのかと思うぞ?


「ぷっ…いやありがとね。僕は好きでここに来てるから心配しなくても大丈夫だよ。」


「そう…ならいいけどね…。」


顔をそらしてるけど嬉しそうにしてるのがわかるんだよな。


というかさっきので思い出した。


「さっき言ってたユキなんだけどさ。イリスのこと話たら会ってみたいって言ってたんだけど、イリスはどう?」


最初会ったときからしてイリスって人嫌い…とまではいかなくても人見知りっぽいしな。


「ええっと…」


やっぱり会いたくないのかな?…何か事情があるんだろうけど。まだ教えてくれてないからな…。いつか教えてくれたら良いけど…


「嫌なら別に断ってくれても全然良いからな。ユキがわがままいってるだけだし。」


「…リョウガはどう思う?」


「どう思うって?」


「その子に会っても変に思われないかな?…私。」


変ってなにが?って聞こうと思ったが昔何かあったのかもしれないと思い聞けなかった。ここに来ていたことも関係あるかも知れないしな…。


でもユキなら──


「ユキはそんな事しないと思うぞ。僕のことも慕ってくれてるしな。僕のことは前話したろ?。」


この1週間の内に僕のことは大体話してある。この国の人なら僕が落ちこぼれって知ってると思ったんだけど、イリスは話を聞いて泣いてくれた。


僕自信がもう気にならなくなってるだけなのか凄く慰めてくれたんだよな。イリスが優しいのを再認識しちゃっもん。


それはともかくユキなら僕の1番身近にいるのに僕と対等に話してくれるので大丈夫だと思ってるけど。


「…そう…だね。よし!…明日!…会ってみてもいいかな?」


「いいけど…本当に大丈夫?」


ちょっとあのテンションのユキに会わせるのは心配なんだけど…?


「うん!リョウガが信用してる人みたいだしね。私も会ってみたいって伝えといて。」


「わかった。いつ会えるのかずっと聞かれてたから正直助かるよ。」


「任せて!明日が少し楽しみね。」


…声が震えてる気がするけど大丈夫か?


───次の日


イリスを城に連れていく訳にもいかないのでユキと一緒に橋の下にある砂浜の方に来たんだけど…


「ここがお兄様がお一人で来てた場所ですか?」


「そうだぞ。意外と綺麗な場所だろ?」


「綺麗なのはそうなのですけど…お兄様…」


「どうした妹よ。」


何となく言いたいことわかるけど


「お兄様…橋の支柱しちゅうにお隠れになっているのがお兄様の友達のイリスさんですか?」


「……そうだ。」


昨日の覚悟どこいった…。

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