=よひら=

「___やっていけるなぁって思ったの。」


俺は、慶さんを見つめ..首を傾げながら


「ん??やっていけ・る・・?

 え?どーゆう事。俺と一生って事??」



慶さんは急に


頬をカーッと、椿色にしてモジモジしながら


「や、やだ。

 りゅ。。龍一くんってば

 プロポーズじゃないんだからっ。」



「え__違うの??」



「__あれ?・・あれれ?

 里子さんから、聞いてないの?」



2人して首を傾げ、見つめ合う。



「え?慶さん、何の事??」


慶さんはまた小さく笑って


「あ、そっか・・。

 あのね、おれ__ずっと。

 ずっと、イギリスに住んでてね__」




俺は、それを聞いて呆然とした。


え、マジか__離れ離れじゃん


せっかく想いが通じ合ったのにぃ?!




「えっ__。

 も、もしかして慶さん、もう帰っちゃうの?!

 ええっ。そんな、やだよっ。離れなくないよっ。

 そんなぁぁ~~、ひどいってぇ。」


ショック過ぎて、


パニくった俺の手を、慶さんがぎゅっと握った。



「___龍一くんっ。」




「け、慶さん・・?」



「龍一くん落ち着いて、最後まで聞いて?

 おれね、高校まで向こうの学校だったの。

 でも4月からは、東京の大学に行く事になって

 だからね、龍一くんちにお世話になるんだよ。

 ね、だから..よろしくね。んふふ。」


「へ??___お、俺..ん家??」


「そう。」


「お世話に..なる?」


「うんっ。」




「___って事は、一つ屋根の下的な?

 ・・ギャルゲー的な、展開??」



「ギャルゲー・・?は、わかんないけど

 そう、ひとつ屋根の下..だよ。」




「えっっ?!

 ええぇぇ~~~~っっ!!」



「ちょ・・龍一くん。

 声、大きいよ~。」


「いや、だって・・え??母さん

 そんな事、一言も言ってなかったよ??」


慶さんはニコニコしながら


「う~ん。そうだねぇ・・。

 何でかなぁ、聞いてみたらどうかな?」


「あ。。そっか!」


急いで走って行こうとした俺の手を掴み


慶さんが優しい声で「龍一くん__。」って言った。


「え___?」


その声に、勢い良く振り向いた俺。


そんな俺に、慶さんがそっとそっと___


そっと優しく俺の頬に口づけし、泣いている様な笑顔で


「__4月から、よろしくね。ふふ・・。」って囁いた。




俺はハニカミながら、デレデレに溶け


「でへへ。でへへ~~。」



し、4月が待ち遠しい・・。


そう思う、ニマニマな俺なのだった_____。





=終=





(追記)


母さんが言わなかったのは、忘れてたのと、


後は、5歳の時の俺が、慶さんから離れな過ぎて、

 

気に入っちゃったんだ~って思ってたから


サプライズしてやろ~と思ったとこ事。


ふふふふ。母さん・・やるな・・。




=終=


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

椿色の唇 りろりろの尾っぽ   (あひる☆) @ahiru-riro2

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ