#9
なつみ 「では、ふゆかちゃん、最後にルイスのまとめをどうぞ。」
ふゆか 「うーん…。オトン!」
なつみ 「はい、いただきました、オトンです~。」
ちあき 「これで全員回ったね。」
ふゆか 「ウチさ~尊敬できる人が好きだから是非ともなっちゃんにはシェイラちゃんとルイスをね、こう上手くくっつけてもらって。」
なつみ 「えっ。」
みはる 「あー、ルイス×シェイラで“ルイシェ”ね。」
ふゆか 「え、だって女の子たちオリキャラができあってことはあとはなつみちゃんがお話書いてくれるんでしょ?」
なつみ 「それはもちろん書くけどさ…。」
ちあき 「歯切れが悪いな。」
なつみ 「いやぁ、私はルイスだったらルイス×クレアで“ルイクレ”かなぁって…。」
ちあき 「あー、それもおいしい。」
みはる 「あれ、戦争勃発しちゃう?」
ふゆか 「え、なんで?ルイスはシェイラ一択じゃん?あの二人どっちも自分にストイックで極められるタイプだから相性いいでしょ。」
なつみ 「似すぎちゃうと良き理解者にはなるけど恋愛に発展するかは別じゃん…?それにシェイラちゃんは堅苦しいの嫌いでマナーとかできないし、そういうの厳しいルイスから見たら第一印象お互いに悪いんじゃ…。」
ふゆか 「お互い第一印象最悪なのが交流を経て覆って、共通項を見出し、そのギャップに惚れるんじゃないの?」
なつみ 「あー。いや、そこら辺の相性がいいのは認めよう。でもね…、あの二人学年も寮も部活も違うから接点がないんじゃ…。そもそも出会わなければ恋愛には発展せん…。」
ふゆか 「あー。」
なつみ 「その点がさ、寮と部活が同じのクレアちゃんは強いのよ。こう、ルイスの良き右腕としてね…。信頼関係を築き、そこから…。」
ちあき 「あーいい。」
ふゆか 「なるほどね。クレアはノアとの“ノアクレ”一択だと思ってたから考えたことなかったわ。」
なつみ 「あたしも二人の接点頑張って作ってみるね。」
ちあき 「ノアクレはね、ほぼ公式だからね。」
なつみ 「公式にクレアちゃんはいないんだけどね。」
みはる 「ちあきはノアクレが最推しだもんね。」
ちあき 「もうね、ノアのまっすぐさ、いわゆる普通の男の子なところが複雑なクレアちゃんの心を解し、感情を育ませ、普通の女の子へと引っ張いく関係性がね、エモ過ぎて…。」
なつみ 「それを言うならあたしもシェイラちゃんはロイドとの“ロイシェ”一択だと思っていたからルイスとは考えてなかったなぁ。」
ふゆか 「ロイドもね!いいよね!ロイドも推しだから全然ありだわ。」
なつみ 「シェイラちゃんは明るく元気な子でもあるけど同時に賢くてプライドの高い子でもあるから、うまく甘えられなくてツンデレを起こしちゃうんだけど、ロイドとだとロイドのまっすぐバカなところがシェイラちゃんを自然と素直にさせて、というかツンを発動するタイミングを失って…完全光属性のカップリングになっておいしい。」
ちあき 「ん~!いいね!」
なつみ 「あと、シェイラちゃんはねぇ。アーサーとかもいいな。“アーシェ”。シェイラちゃんの夢に向かうキラキラとした感じにアーサーが惹かれるのよね。で、アーサーの紳士さにぎこちなくもエスコートされるシェイラちゃん…。」
ふゆか 「おぉ~。」
みはる 「フィノちゃんは?」
なつみ 「フィノちゃんはねぇ。リアムとか!“リアフィ”。同じ生き物好きだし、リアムの兄貴質とフィノちゃんの小動物感のコンビが可愛い!」
ちあき 「おんおん、なるほどね。」
なつみ 「でも、リアムはシェイラちゃんもおいしいな~。よしよしされて赤面するシェイラちゃんかわいい。セシルの“セシフィ”もいいな。世話焼きのセシルと小動物フィノ。こう、ちょっとずつ絆される感じが…。」
みはる 「ん~。」
ふゆか 「それを言うなら“セシシェ”もいいんじゃない?生活力皆無のシェイラに絶対セシルは世話妬いちゃうでしょ。」
なつみ 「それはあるね~。フィノだったらやっぱりヴィンセントと“ヴィンフィ”かな。ヴィンセントの意地悪に困惑させられつつも大切に扱われる感じ…。」
みはる 「あ~、いい!」
なつみ 「あー、シリウスとフィノの“シリフィ”もありだな。これは完全にヤンキーと少女。この組み合わせがおいしいことは古代から決まっている。」
ふゆか 「クレアちゃんはどうなの?」
ちあき 「やっぱり“ノアクレ”でしょ。」
なつみ 「“ノアクレ”もいいんだけど、あたしはやっぱりアレンとくっつけたいなぁ…。」
ちあき 「推しと推しをくっつけたくなるのはオタクの性だからね…。」
みはる 「いちごとチョコが好きなら、イチゴチョコは美味しいよね。」
ふゆか 「これ言うとなつみ怒るかもしれないけどさぁ?ウチはアレンはシェイラちゃんかなぁって思うんだけど。」
なつみ 「うーん、お互い近しい境遇だったからこそ傷を舐めあう“アレクレ”とシェイラちゃんの底抜けの明るさに救われる“アレシェ”。物書きとして…どちらの方が物語的にいいかといえば…“アレシェ”なのは認める…。」
ちあき 「苦しそうだな。」
なつみ 「あとクレアちゃんはリズとかいいかな。“リズクレ”。普段強引なリズが恋愛のときはクレアちゃんの感情を優先して根気強く待つの。」
ちあき 「くぅ~!いい!なっちゃん先生天才ですね。」
なつみ 「あとテオとか!“テオシェ”だとお互い高尚な恋愛心理戦になるんだけど、“テオクレ”は清く正しく美しいクレアちゃんをテオはなにがなんでも絶対に欲しいと思うのよね。だってもう嫁としては申し分のない完璧な子だから。それで堕とそうとして完璧な計画を立てて挑むんだけど、裏目に出てヘタレが出たりとか、ね。」
ふゆか 「うまくいかない恋愛もいいね。」
みはる 「え、じゃあニーナちゃんは?」
なつみ 「ニーナはねぇ、リゲルとかユーリとかメルディンとかと相性がいいね。同じ空気感だから一緒にいて心地がいいと感じると思うんだ。あとは身内に対する面倒見がいいからヴァルとかクラリスとかちょっと子供っぽいキャラもいいね。」
ちあき 「先生一推しのカプは?」
なつみ 「やっぱりルベンとニーナの“ルベニー”かな。同じ寮だし、苦労人のルベンをサポートする感じで、時に甘やかし甘やかされいい感じに…。」
ふゆか 「一番いい関係じゃない?」
ちあき 「漂える夫婦感。推しと推しだから先生に後押ししてもらえて嬉しいです。」
みはる 「キャロルとかどのペアにも名前上がらなくて意外だね。」
なつみ 「キャロルはねぇ、主要キャラだから人気も高いと思うんだけど、明らかに特待生、つまりプレイヤーとの恋愛フラグが建っているんだよね。だからあまり介入したくないのよぉ…。」
みはる 「なんか言いたいことちょっとわかる。」
ちあき 「明らかに会話の雰囲気が他のキャラと違うよね。あれは特待生ちゃんに惚れてる。」
なつみ 「そう。匂わせじゃない気がするのよ。二次創作は原作を歪めないのが基本の鉄則だからね。できる限りキャロルには手を出さないようにしようかと。」
みはる「なるほどね。」
ふゆか、徐にプロジェクターの片づけを始める。
なつみ 「こんなもん?」
ふゆか 「これで今日のプログラムは完遂だ。」
みはる 「濃密な時間だったね。」
ちあき 「ここまで乖離の箱庭の話だけに時間を割いたのは何気に初めてだったからね。」
なつみ 「改善点としては、プレゼン資料がもっと必要だったかもね。細かなところでさ。そしたらもっとプレゼンとして充実していた。」
ふゆか 「そうねー、さすがに人の推しの推しポイントまでは推測できなかったわぁ。じゃあ次は資料各自持ち寄りで。」
みはる 「次もあるのか。」
なつみ 「“第一回”乖離の箱庭の会だからね。」
ちあき 「いいんじゃない?かなり楽しかったよ。」
4人、広げた資料をまとめ帰り支度に移る。
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