#4

なつみ 「ある事件に巻き込まれて、目の前で父親を八つ裂きにされて殺されて以来、森に篭っちゃうの。それで、人間社会で生きてこなかったから価値観や倫理観が普通の人とはずれてるね。森の自然や動物を愛していて、それを害する人間は同様に命を狩られる覚悟はできているのか?と思っているよ。まぁ、普段表に出さないけど、歪んだ感情が大きくて、ヤンデレやメンヘラの才覚はあるね。そんな感じ!」


ふゆか 「序盤は順調だったのに・・・。」


みはる 「どうしてこうなった・・・。」


なつみ 「いや、大人しい子のギャップっておいしいじゃん!?・・・えぇっと、一応植えつけられた能力は人間以下生き物の服従ね。使役使役。4人の中では桁違いで魔力量が多いのも特徴かな。」


ちあき 「おいしいのはわかる。物語的に面白いのは。」


なつみ 「どんどんいくよ~。」



ページをめくる。腰丈ほどの白髪に青と金の部分的虹彩異色の瞳をした美少女のイラストが描かれている。



なつみ 「続きまして、一応ふゆかが元のキャラ、シェイラ・ザードちゃん。所属は1年B組。刻まれた刻印は黒のAエース。寮はブラクトゥータ寮で部活は応援部。出身はツェーダ連邦。お家が芸能一座でそこの次期当主、シェイラちゃんもそこに所属していて世界で一番の踊り子、そしてモデルとして活躍しているよ。雪の精と見間違えられるほどの美貌は世界一の美人とされているけど、性格は超大雑把でガサツなギャル。手先が不器用すぎて何をやっても失敗するけど、持ち前の明るさで今日も元気!何をやってもうまくいかなくてバカにされてきたけど、ダンスは死ぬほど練習して世界一の座まで上り詰めた。自分の居場所は自分で切り開ける頑張り屋さんだよ。」


ふゆか 「素晴らしい!」



ふゆか、拍手する。



ちあき 「そうだよ、このくらいだよ~。このくらいがちょうどいいって。」


みはる 「下の方の説明文、不穏な言葉しかないんだけど・・・。」


なつみ 「あぁ、それは過去編。今ここで話すと長くなるから自分で読んでね。こう見えて記憶力がめちゃくちゃよくて頭がキレる。不器用だから実技は壊滅だけど、座学は学年一位だよ。植えられた能力はざっくり言うと雪女。4人の中で一番能力が強くて、力が感情とリンクしているよ。」



ページをめくる。赤みの強いふわふわとした茶髪に水色の瞳をして、眼鏡をかけた美少女がいる。



なつみ 「さぁ、最後だよ~。一応ちあきが元の、ニーナ・ショテスちゃん。所属はシェイラちゃんと同じ1年B組。刻まれた刻印は白のAエース。寮はウィットティグ寮で、部活は遊戯部。出身はジェルベーラ公国~。」


ふゆか 「みはるの眼鏡要素はニーナにいったのね。」


なつみ 「ご名答!そのまま対応させてフィノちゃんにあげても面白くないかなって。ニーナの性格はねぇ、クールビューティ!クーデレ!いつも冷静沈着で仕事ができるよ。完全インドアでオタク気質かな。興味のあるものとないものでの熱量の差がはっきりしている。広い交友関係じゃなくて狭く深く派。心を許した人には面倒見がいい。シェイラとは幼馴染で親友。」


ふゆか 「え?出身が違うのに?」


なつみ 「まぁ、色々あったのさ。お家は大魔導士の厳格な血筋で、魔導一家。結構血に固執してる感じのね・・・。そこの第一子ではあるものの長男ではないからどうのこうの・・・でも、人体実験の結果魔法の才は一族の中でも群を抜いてトップだからどうのこうの・・・実験のせいで汚れた血になったうんたらかんたら・・・が、あるけど、まぁ、学校内で見たらめちゃくちゃ優秀な魔導士。魔導一家の英才教育を受けているから、初めから魔法使えるしね。」


ふゆか 「4人の中で一番元から遠いんじゃないの?」


ちあき 「うるせぇ。」


なつみ 「植えつけられた能力は邪神への変化。この能力は呪いとしてニーナの体を蝕んでいくよ。あとは、4人の中で一番魔法の才能があるね。何て言うかな・・・魔法の腕?が一番いい。」


みはる 「みんな好きだわぁ。」


ふゆか 「はー、よくこんなの思いつくよね。」


ちあき 「普通に物語として面白そう。」


なつみ 「大天才だからね。生まれて学園に入学までの過去編もしっかり考えたし、なんだったらそこで4人の運命が交錯しまくってるから読むの楽しみにしててね。・・・さぁ!これでオリキャラが完成したよ!」


ふゆか 「おー、ちらちら進捗聞いてたけど、初期案からだいぶ変わったねぇ。」


ちあき 「初期はもっとウチらに近かったからね。」


みはる 「もう完全に独立したキャラだよ。推せる。」


なつみ 「ちょっと、なに満足したみたいな空気出してるの!?オリキャラ作成はあくまでスタートラインじゃん!これから、この子たちで乖離の箱庭の二次活動、ヲタ活をやってこうって話なのに。」


ふゆか 「いやぁ、キャラのクオリティが高くて。」


ちあき 「満足感がすごい。」


なつみ 「もう。これだからババァは。はい、なっちゃんとみはるのターンは以上でおしまい!」


ちあき 「いやぁ、素晴らしかった。」


ふゆか 「うん。んじゃ、次ウチらね。ちょっと準備あるから。」


なつみ 「準備?」



なつみ、教卓から降りて席に戻る。

ふゆか、鞄からノートパソコンを取り出す。

ちあき、重そうに膨らんでいた鞄からプロジェクターを取り出す。

ふゆか、ちあき、せっせと黒板を投影場として支度を始める。



なつみ 「!?そんなの持ってきてたの!?」


みはる 「いやぁ、ガチだねぇ。」


ふゆか 「言ったでしょ?推し“プレゼンテーション”大会だって。」


ちあき 「プロジェクター持って来いって言われた時は正気を疑ったよ。」


ふゆか 「いいでしょ~?ちあきはプロジェクターを調達するだけだったんだから。ウチが全部スライド作ったんだし。」


なつみ 「ダメだよ、老体は労わらなきゃ。」


ちあき 「そうだ、ただでさえ今日は体がバキバキなのに。」


みはる 「それはちあきの事情だと思うけど・・・。」


ふゆか 「そうね、老体を配慮できなかったのは落ち度だわ。」


ちあき 「まったく最近の若い子は老人を敬わない・・・。どう?映る?」



プロジェクターが稼働し、黒板に画面が映る。



ふゆか 「うん、映る。問題なさそう。」



ふゆか、操作の確認をして、何ページかスライドを送り、トップページに戻す。



なつみ 「おふざけからの急な真面目な話でグッピーが死にましたわ。」


みはる 「温度差がね。」


ちあき 「黒板付近の電気消すよ。」



ちあき、ドアの近くの電気のスイッチに触れる。



なつみ 「あ、じゃあ、前の方のカーテンも閉めようか。」



なつみ、席から立ち上がりカーテンを閉める。

教室の明るさが制限されて黒板の画面がはっきり見えるようになる。

画面いっぱいに乖離の箱庭のロゴ。



ふゆか「おっけ。ちあきも席ついていいよ。」



なつみ、ちあき席に戻る。



ふゆか 「レディース&ジェントルメン!!」


ちあき 「レディしかいねぇよ。」


ふゆか 「皆様お待ちかね、推しプレゼンテーション大会のお時間です!」


なつみ 「ひゅー!待ってました!!」


ふゆか 「・・・の前に、乖離の箱庭のおさらいです!はい!なつみちゃん、乖離の箱庭の世界観を教えてください。」


なつみ 「えっ!?」


ちあき 「あっ、そういう!?」


みはる 「当てられるのか・・・。」


ふゆか 「言ったじゃん。全員いる前提で構成したって。」


ちあき 「あぁ、落としにかかったのね・・・。」


ふゆか 「そゆこと。まぁ、みんなもおさらいになっていいでしょ?はい、なっちゃん。このメンバー全員沼に落としたくらいなんだから、これくらい答えられるよね?」

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