第26話 アルヴァーロ辺境伯爵

 王宮から宿に帰ってきた後夕食を食べて休んだ次の日。僕たち三人は、ギルドに来ていた。


「ギルドマスターさんいますかね?」


「いなかったら普通にクエストさがせばよいじゃろ。」


「とりあえず、聞いてみようか。」


「そうですね。」


 受付の列に並びギルドマスターがいるか聞くと、いるとの事だったのでそのまま応接室で会うことになった。


「はぁ…お前はどんだけ俺の胃に穴を開ければ気が済むんだ?」


「それで、クエストってなんなんですか?」


「聞けよ!」


 いつものことなので流してクエストの内容を聞いた。


「それでだ…今回のクエストの内容は物資の輸送だ。」


「物資の輸送?いま、どこか戦争をしてませんし…どこに運ぶんですか?」


「この国の辺境伯の領地の税収の輸送なんだが、最近その道中のモンスターが活発化しているとの報告を受けてな。だが、と言っても上級パーティーを派遣するほどでもなくてな。下級のなかで一番信用が高いお前らに白羽の矢が立ったってわけだな。」


「その辺境伯様の名前はなんですか?」


「アルヴァーロ辺境伯爵だ。ここから北の方にある領地だな。」


 アルヴァーロ領と言うと…


「アルヴァーロ領…あそこは我々魔族を受け入れてくれる領地で魔王国の観光地として有名じゃな。」


 そう。リリアの言う通りアルヴァーロ領は魔族を唯一受け入れている領地で有名なのだ。観光が盛んであり、魔族達の力も借りて発展しておりこの国の中でも観光地として有名だ。


「あと、行きも軍需物の輸送もやってもらう。」


「…教会が攻める可能性があるってことですか?」


「ああ。勇者パーティーが出発したせいで魔族達が襲われてしまう可能性が大きくてな。軍需物の要請が届いたのでついでにこなしてくれ。」


「わかりました。」


「よし。出発や報酬などはここに書いてある。俺はこれからもっとめんどくさいことを処理しなきゃなんないんだ。さっさと帰れ。」


 うーん…色々魔道具作っておこうかな…

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る