第15話 魔王様と別れ。(突然)

「さてと…えーっと魔王様?」


「な、なんだ……レイン殿」


 色々とカオスな空間も正常に戻り魔王様も落ち着いたところでとりあえず話をまとめることにした。


「えーっと……リリア姫の真名がうんぬんは本当のことなんですか?」


「ああ…本当だ。なぜこんなことを公布してしまったんだ…」


 あ、魔王様が作ったのね。


「ふん。だいたい我をどこにも嫁に出したくないからじゃろ。だから、こんなことになるんじゃ。」


「えーっと……とりあえず、リリア姫と結婚は保留というか中止くらいにしたいんですけど…」


「ほう?それはリリアが可愛くないからということか?」


 親バカだぁ…なんか殺気めっちゃ飛ばしてくるし…


「違いますよ。リリア姫は可愛いですし綺麗ですけど立場上色々と問題がありますよね。」


「うむ。にん…レイン殿が(みてはないけど)強いのは(リーン様に)わかっ(らされ)た。」


 …なんか普通なんだけど裏がない?

 あと、リーンがすごくにこにこしてる。なんだろ…すごく怖い。


「だが、魔族の王族と人族の平民が婚姻するとなると色々な不平不満が魔族と人族に出るだろう。」


「そうですね。ここに来るのも転移で来たので不法侵入ですし…」


 犯罪者って言われたらそうなんだよねぇ…急いでたけど。いや、急がなくて良かったはずだよね?


「てんい…?」


「ええ。王都からここに転移で来ました。」


「…………よし。」


「クックック…やはり驚くよなぁ?レインは異常じゃし驚かないやつなぞおらんじゃろ。」


「異常って…こんな転移なんてすぐできるでしょ?」


 転移って言っても次元超えるわけじゃないし…難易度は簡単なほうなはずだよ?


「リリア。レイン殿についていくことは許可しよう。だが、婚姻は認めんぞ!」


 えぇ!?


「いやいや!問題があるんですよね!?」


「うむ。しかし、転移ができるならば問題なかろう。リーン殿もおられるし色々と安心だろう。」


「ということじゃ!これからよろしくな!旦那様?」


「よし!ということで帰りましょうか!レインさん!」


 ……うん。いいか…(諦め)


「わかったよ…それじゃあ娘さんは預かりますね?」


「ああ。甘やかしすぎたのは理解してたんだが…」


「借りますねー。【起動∶転移魔法陣】!」


「え?あ、ちょ、リー…」


「じゃあ、行ってくるからの。次は子供を連れて…」


 そして、僕達は王都に転移していった。

 …最後リリアが不穏なこと言ってなかった…?

 どうしてこうなった…ほんとに…

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