第6話 小騒動→ご飯→騒動
「レインさんもシャワー浴びてください。」
まるで、僕の心の声を読んだように言ってきた。
「えっと…そう!着替えを僕は持ってないから入れないよ!」
「私が先に着替え準備しているので問題ないです。」
「なんで持ってんの!?」
「弟子として当たり前のことです。」(目をそらしつつ)
「目を見て言って!?」
「で、でも…」
僕は顔が真っ赤になっているのだろう。すごい暑いし。逆に、リーンはいつもどうりの真っ白い肌のまま、最終宣告を告げた。
「なんですか?私が入った後は嫌なんですか?」
「そんなわけないけど…」
「早くしないと、私がお手伝いして体を洗ってあげましょうか?大丈夫です。私は問題ないので。」
さすがに恥ずかしいと思ったのか、少し頬を染めて僕に近寄って来た。
「わかった!わかったから!5分くらいで出るから!」
そう言うとなぜか一瞬残念そうな顔をしてから、「わかりました。」と言って彼女はイスに座った。
★【side:リーン】
レインさんはシャワー浴びてるよね…?
「ああ…私すっごい緊張してるよ…」
これから、レインさんとご飯…長年の願いがやっと叶うと思うと…
「うーん…どこ行こっかな。このお店は…」
私がこの時の為に調査してきた情報を集めた紙を秘密の箱から取り出した。
~約5分後~
「このお店でいいかな…」
少し高めだが雰囲気もよく料理などなどのサービスも充実してるお店を選んだリーンは、紙を片付け終わるとちょうどレインがシャワー室から出てきた。
「あ、レインさん。終わりましたか。」
「うん、ありがとう。じゃあ、行こっか。」
そう言ってレインさんと一緒にご飯を食べに行った。……告白しようかと思ったけど出来なかったよ…
★【said:レイン】
ふぅ…美味しかったな。雰囲気も落ち着いた上品な感じだった。まあ、料金がすごかったけど…リーンが全部払ったけど、後で返さなきゃ。ちなみに今は宿に帰ろうとしている。
いや、『していた』だけど。
『弱きものに強靭な体に。Lv.4
「そこの怪しいやつ!すぐにその子供を離しなさい!」
なぜか抱えられる子供を見つけてしまったのだ。しかし、相手も運がないな…リーンって妙に勘がいいんだよね。だから、「なんか嫌な予感がする…」って言って裏路地に入っていったら本当に当たってるんだもん。
まあ、それはさておき。
「リーン!速度上げるよ!子供に防御強化してあるから少しなら荒くても大丈夫!」
「了解!」
『
「ホントに!どこまでデタラメなんですか!レインさんは!」
リーンがなんか言ってるがいつもの事なので無視。てゆうか、普通わかってるとしても【速度強化】されたら体の急激な変化についてけずにコケたりするはずなんだけどな…
「さてと、本気で行きますよー!」
リーンが言った瞬間、急加速したリーンが怪しいやつを捕まえてた。
☆
「さて、こいつは衛兵に突き出すとして…この子って…」
「ええ…驚きですよ…こんなところに魔族の子供がいるなんて…」
そう、この連れ去られそうになった子供は魔族だった。あと、女の子だった。まあ、強化魔法の効果の感じでわかってたけど。ちなみに、魔族と人族との戦いは大昔に終結し、国交すら開いている状況だ。しかし、まだ反魔族の風潮が少しだけ残っていてるせいで、ここでは魔族はほぼいない。
「とりあえず、回復魔法を…レインさん」
「わかった。『Lv.1
「ありがとうございます。とりあえず、私
の宿に行きましょうか。そこならベッドでゆっくり休めさせられるはずですし。」
「だね。なら、移動しよっか。あ、ならこいつを衛兵に渡してくるよ。」
「なら、私がやります。こういうときこそB級が役に立ちますしね。」
「B級以上に課せられる義務はめんどくさいからね…わかった。じゃあ、先に戻ってるよ。」
そして、僕はリーンから部屋の鍵を借りて魔族の子供を宿に連れ帰った。
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