第4話 side:迅雷の女性3人組

 レインがいなくなった次の日、魔法使いのサラとサムライのホノコ、盾使いのナーヤの女子3人組は朝食の後、近くの個室のカフェに来ていた。話題は急に姿を消したレインのことを話していた。


「ねえ、リーダーのいうこと信じられる?レインが死んだって…」

「拙者は信じられないな。ナーヤ殿はどうお考えで?」

「私も信じられねーよ。あいつたしか護身用の魔道具持ってただろ?サラお手製の」

「そうよ。身体強化の魔法を込めてあったし、傷ついたら私の所に転移するようにしておいたし。あとは…」

「ストーップ!!サラがめっちゃ心配してるのはわかったから!落ち着いて!」

「はあ…拙者もレイン殿には剣の相手をしてもらっていたのだが…夜の相手もしてもらいたかったのだが…」

「ホノコもストーップ!!!個室で良かったけどそういうのは心の中で言って!?」

「なに、善人ぶってんのよナーヤ。貴女もレインの部屋で枕に顔うずめて悶絶してたじゃない。」

「な、なぜそれを…!」

「あなたの悩ましい声が聞こえるからよ。感謝しなさい、結界張ってなかったら大惨事よ。」


 この3人は全員レインと結ばれたいと思っているが、レインが鈍感すぎてアプローチしても相手にされないのだ。


「とりあえず、レインの場所を探して会いに行かないと。レインが残してくれたこの魔道具を頼りに追跡するわ。というか、あなた達ももらってるんでしょ?見せなさいよ。」

「拙者は銀の髪留めであった。」

「私のはネックレスだったぜ。」

「私はピアスね。ちょっと見せてね…【鑑定】」


 鑑定魔法を使ったサラは驚愕の事実を知った。


「え……?このアクセサリー少なくともS級の魔道具よ…」

「「はああああああああああ!!!!」」


「私のは魔力の自動回復に魔法の補助…ホノコは身体能力の向上に武技の強化…ナーヤは中級の回復魔法と身体強化魔法…それに、全てに全属性耐性、状態異常無効…」


「え?マジか。国宝級だろこんなもん。しかも、デザインも気に入った。」

「拙者もそうだ。最近は髪を後ろでまとめていたのだが億劫だった。しかし、これはいい。レイン殿のプレゼントだ。喜んで使える。」

「とりあえず、レインの場所に行きましょう。こんくらい、私の腕だったら簡単よ。レインは王都にいるわね。休暇をむしり取って今すぐ行きましょう。あと、リーダーにはこのこと内緒よ?後で存分に後悔させてあげるわ…」


 そして、リーダーに「休暇取ってくる」と一言告げてからさっさと出発した。

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