第9話 ヒュドロス討伐会議室で開戦
本格的に作戦会議を始める俺たち。
「で、あの
「……………弱点がないところが弱点………?」
「うーーーーーん、そういうこときいてんじゃないんだよな」
「…………………ないかな…………」
敵の情報収集は戦闘の基礎だ、出来ることなら弱点的なものがないかと思ったがやっぱりないか。
「………だよなぁ……やっぱバケモンか…、うん?、そうだ!!何も倒す事はない!!俺が落ちてきた穴から登れば……………そういや天井に穴一つないけど、どうやって俺を連れてきたんだ?」
天井に穴が無いことに今更気づく俺。
「………お爺ちゃんが持ってきた………」
「………え、どういうこと?」
「………食べ物は持ってきてくれるの………ベル爺……他にも本とか持ってきたり常識とか色々教えてくれる…………」
「な、仲良いのか?」
「………わからない………でも私のこと聞く時や外に出たいっていう時以外は優しいよ………」
「あーーー、なるほどね、よしよし、あのバケモン倒す作戦決まったぞ、基本はお前が前衛してくれ、ステータス的にもイヴの方が高いしな、俺が後ろからサポートする」
「………わかった……」
多分だけどアイツの弱点はイヴだ、仲良い奴相手に殺す気で来るなんて不可能、とりあえずイヴ前置いとけば大丈夫だろ…………え?そんな外道な戦い方するのかって?馬鹿野郎、相手は美少女監禁して独り占めする変態ジジイだ、遠慮は無用。
『おい……』
「で、次にスキルの内容を確認する、『スキル鑑定』ってのを覚えてたからできるはずだ、俺の終わったらお前のも見せて」
「…………うん…………」
『おい………』
「初手はお前に速度強化と耐久強化かける、普段は互角なのかお前?」
「………互角………に合わせてくれる………」
「よしよし思った通り……」
『おい……………』
「なんだよ!!!さっきから九人同時に話しかけてきやがって!!!今大事な話してるから後にしーー…………ろ」
『いま、儂を倒すとか言っておったか?』
「………あ、ベル爺おはよう………おそよう?」
2人しかいないはずの作戦会議室に知らない九人が割り込んできて、黙らせるため振り向くとそこには九本の首を持った狼、
『おい小僧どうなんだ?』
「あーー、イヴ行け!戦闘開始だ!!」
「………了解………」
イヴに指示を飛ばす俺、肯定を示しながら突っ込んでいく彼女。
…………指示を飛ばしといてなんだが本当に大丈夫なのか心配になるほどの体格差………契約者を信じる!それがドラゴンテイマーの仕事だと信じたい!!
『ほぉ、イヴ、儂と戯れあいたいかの?』
「
『ぐぬーー』
イヴが呟くと腕が巨大な鉄の塊に変化した、鉄となった拳、まさしく鉄拳を
『ほほほ、なかなか強くなっーー』
「……
余裕綽々の相手の言葉を無視して弾をぶっ放すイヴ、どうやらさっきのはただの鉄拳ではなく砲身だったらしい。
射撃によって相手をかなり後退させる。
「よし!、『我紡ぐ子竜の足袋!!
「……何かが、私の中に流れ込んできた……?」
俺は離れたのを確認するとイヴに
『おい小僧、儂のイヴに何した?何を流し込んだんだ?ぶっ殺してやる!!!!』
「………いかせない……」
『チッーー、どけイヴ』
激昂した相手は俺に近づこうとするもイヴに邪魔される。
………思った通り、イヴを溺愛してやがる、これならワンチャンあるかも……
「……くっーー」
『ほらほらがんばれイヴ』
相手の攻撃を交わし、そらし、なんとかやりあっている、だがいつまでもかわせるわけもなく限界が来たイヴは振り下ろされた右腕を仕方なくガードする。
すると完全に孫と腕相撲する祖父と言った感じでほっこり顔、さっきの怒りが収まっている。
「ッッーー………重い」
『ほら、また儂が勝っちゃうーーー、あれなんか押し返してきてーー』
「我紡ぐ子竜の斧!
俺はイヴと相手が戦いだした瞬間にはもうバフをかけまくり、今でもかけまくっている。
『あ、こ、こ、これやばいーー、や、やめろクソガキ、その強化やめろ』
「………意外と軽いね、ベル爺……」
呟く彼女は軽く
『ブラァァァァ!!!!?!、よ、よくも儂の威厳を、小僧ただじゃーー』
「
『あ、ちょ、たんまイヴ今の強化状態でそれはちょっーー』
「
『あ!!!!!?!』
全身からありとあらゆる武器を出した彼女は無感情に弾丸と共に全武器をぶっ放している、もちろん目標は
雷鳴のような爆音が轟き、しかも一回だけじゃなく何度も聞こえる、側から見ると流星群のようにさまざまな武器が飛んでいく様は爽快だ、願い事を三回唱えたくなってしまう。
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