第13話 もう寝るわよ、優しい嘘つき君。
S市出張2日目の夜。ナオさんは部屋に戻ると早々にシャワーを浴びに浴室へ入り、いつもより早く「お先でした。ユウジ君もどうぞ」と呼ばれた。入れ違いに俺もシャワーを浴びる。ナオさんはバスローブを羽織り、シャワーカーテンで区切られた洗面所で歯磨きをしているようだ。俺がボディーソープを洗い流している頃には、ナオさんは扉閉めて洗面所から出ていった。きっと行為の後にもう一度浴び直すから、化粧水や保湿は後でやろうと思っているのだろう。俺も下着を着ずにバスローブだけ羽織ってゴムを2つ用意してベッドに向かった。
ナオさんは、ダブルサイズのベッドの上でスマホをいじっていたが、俺がベッドに近づくと、スマホを閉じてベッドの端まで来てくれて、膝立ちになり腕を広げて迎え入れてくれた。軽くキスをした後、ベッドで添い寝する。
「お客様のIT担当の人、ユウジ君に色目を使ってたね。場所を動かなくても絶対に画面が見えているはずなのに、やたら顔を近づけて来るし。」
「へ、本当ですか?全然気が付かなったです。」
「誰かさんも「お茶スイーツ美味しそうですね。連れて行ってくださいよー」とか言って、まんざらでもなさそうだったけど。」似ていない真似を交えながらナオさんが言った。
「社交辞令じゃないですか。」
「本当かなぁ。」
「本当ですって。俺の中でさざ波も立ってないですよ。」
「じゃあ、あの子が全裸で迫ってきたらどうする?」ナオさんが冗談ぽく聞いてくる。
「全力で逃げますよ。後で怖い人が出来てきたらどうするんですか。」
「ははははは、おっかしー。確かに、急に女の人が脱ぎだしたらビックリするね。」
「もう少し俺のこと信用してほしいなぁ。」
「でも、ユウジ君。K市で私が迫った時は逃げなかったわよね。」
「それはナオさんだからですよ。新卒で入ってから、仕事をずっと教えてくれた憧れの先輩が「もう一つ秘密を増やそうか」って言ってくれたら、断る男はいないでしょう。」
「そっか、なるほどね。あの時で2年近く一緒に仕事してたんだっけ。」
「まあ、自分で言うのも何ですけど、他の女性に全く見向きもされないようなつまらない男よりも、自分以外の女性からも興味を持ってもらえる男の方が良くないですか?」少しふざけて言ってみる。
「まあ、程々ならね。あんまり他の女からの引き合いが多すぎると、不安になる。」
「俺はナオさんの男ですよ。自信を持ってください。」
「なんか生意気。何で上からなの。」ナオさんに笑いながら頬をつねられた。
「いい男だからでーす。」ナオさんも「ばか」と言いながら俺の胸を軽く叩き、笑っている。
ナオさんは俺のバスローブの紐を解き、前を広げる。
「少し意地悪しようかなぁ。」手が俺のモノに伸びてきた。俺のモノは既に半ダチ状態だ。
「触るけどいいよね。」俺の目を見た後、視線をモノに移し、親指と人差し指とだけで俺のモノを摘み、皮を剥く。
「ふふふ、チンチン剥かれるの、恥ずかしい?」俺は頷くだけで応えたが、モノを見ているナオさんに気が付いてもらえず、「恥ずかしいです」と言葉にして伝えた。
「だよねー。彼女に剥かれて、チンチンをちゃんと洗ってるかチェックされるんだから、恥ずかしいよね。ユウジ君の弱点だね、これは。」
「仰向けになって」とナオさんに言われて、俺は指示どおりに仰向けになると、ナオさんは俺の股の間に座り、モノに顔を近づけて「ふふふ、面白い」と言いながら、皮を上下させて遊んでいる。
「ねえ、舐めてあげようか?」
「えっ、いいんですか?」
「いいよ。今までただの食わず嫌いだったかもしれないし、一回やってみる。」
「ぜひお願いしたいけど……。」本当に大丈夫か、俺は少し戸惑った。
「何度も言わせないでよ。早くしないと気が変わるかもしれないわよ。」
「途中で嫌になったり、疲れたら止めてもらっても良いですからね。」
「うん。……じゃあ、教えてよ。どうしたらいい?」ナオさんが左手で髪を耳にかけながら言う。
「えっと、チンチンの先端の丸いかたまりを亀頭って言うんですけど、そこを舌で舐めてください。」ナオさんは「OK」と言って、右手で俺のモノが動かないように握って、舌でモノの先端をチロチロと遠慮がちに舐めてくれた。上下にまんべんなく舐めた後、ディープキスで舌を絡めるように亀頭部分をクルクル舐めまわしたり、カリの部分を舌先でなぞってくれた。
「はー、ナオさん、すっごく気持ち良いです。」
「喜んでもらえて嬉しいけど、なんかユウジ君の濡れてる液体が苦くて、不味い。」ナオさんが一度モノから口を離して口を拭う。
「すいません。」
「大丈夫、謝ること無いのよ。そんなにキツイわけじゃないし。」
「他の部分は?どうするの。」
「竿の部分を下から上に舐めてください。」ナオさんは、今度は亀頭部分を指で摘み、目線で「ここ?」と確かめながら、まず裏筋を下から上へ舐め上げてくれた。我慢汁は亀頭で舐め取ってしまって竿には垂れていなかったのか、こちらは抵抗なく裏筋や両サイドを舐め上げたり、亀頭と同じようにチロチロと小刻みに舌先を動かしながら下から上に舐めてくれたりもした。
「あと、俺のモノを口に咥えて、唇で上下に吸ってください。」ナオさんは何も言わずにいったん上半身を起こし、ヘアゴムで髪を束ねてお団子にしてから両手の指でモノを固定して、口に咥えてくれた。始めは亀頭部分だけ口に含み、カリの所で唇が止まった。いったん先端まで戻り、今度は竿の真ん中まで唇が進んできて折り返して戻った。数度ナオさんの唇が往復し、俺のモノはナオさんの体温と幸福感に包まれた。多分、ナオさんは動画か何かで予習してくれていたのだろう、加減を間違って奥まで入れすぎたのか「オェ」とえずいて口を離すこともあったが、気持ちいいフェラをしてくれた。
「ナオさん、ストップ、ストップ。止めてください。」俺は上半身を起こして、ナオさんの肩をツンツンしながら言う。
「ん?やっぱり初回から口でイカせるのは無理だった?」
「逆です。もうイキそうです。こんなに気持ちいいと思わなかった。」
「じゃあ続けてあげる。遠慮しなくていいのに。」
「俺がイったら、恥ずかしい液体が出て来るけど、良いんですか?いきなり口の中に出したり、顔にかけたりしたら、ナオさんトラウマになるかもしれませんよ。」
「そうなの?えーっと、どうしよう、入れる?」ナオさんも上半身を起こしてぺたんこ座りになった。右手はまだ俺のモノを摘まんだままで、左手の二の腕で一度口を拭った。
「ナオさん、恥ずかしいお願いしていいですか?」
「なに?」
「たぶん、入れさせてもらっても、ナオさんより先に、すぐイってしまうと思うから、このまま手でイカせて欲しいです。」
「ははははは、いいよ。何かもっとすごい事を言われるのかと思った。」
「じゃあ、向かい合ってハグで。」俺もナオさんも向かい合って膝立ちになり、軽くハグをした。俺はナオさんの背中に、ナオさんは左手を俺の腰に手を回している。
「よし、手を動かすよ。」ナオさんは、自分の唾液でベタベタになった俺のモノを右手で握り、笑いながら言う。
「お願いします。」
「うん。」ナオさんは俺の顔を見ながら「気持ちいい?」と優しく聞きながら手を動かしてくれる。
「俺だけ気持ち良くなってスイマセン。」
「いいのよ。私はイクことにあんまりこだわりないの。寂しい時や甘えたい時にユウジ君が抱きしめてくれるだけで幸せだよ。」
「いい話してくれてる時に申し訳ないですが、本当にイキそうです。俺がイっても手を止めないで、動かしてくださいね。」
「いいけど、痛くないの。」
「大丈夫だから。………あ、イク」
「キャ、…エ、なに?」ナオさんお腹や右太ももに恥ずかしい液体が飛び散る。ナオさんは怯んで少しだけ後退ったが、右手は動かしたままでいてくれた。
「すごーい、何これ。こんなに出るの。」ナオさんは俺から身体を離して、自分にかけられた恥ずかしい液体を見ながら言った。
「汚しちゃいました。ごめんなさい。」急いでティッシュに手を伸ばす。
「いいの、いいの気にしないで。初めてでビックリしただけだから。」ナオさんはぺたんこ座りに戻り、お腹にかかった液体の一部を指で拭って匂いを嗅いでいる。とにかく何でも匂いを嗅ぐ人だと思った。
「瑞々しい匂いがするね。もっとスルメの様な匂いなのかと思った。」
「しばらくして乾燥したら、カピカピになって本当に臭くなりますよ。」俺はナオさんの陰毛や太ももにかかった液を急いで拭き取る。
「身体に浴びただけでもユウジ君の体温を感じて、なんか幸せ。」と言いながらナオさんは少し恍惚とした表情をしている。
「お腹のも拭きますよ。」
「うん。ありがとう。確かにアレがいきなり口の中や顔に出されたら怖かったかも。」
「そうでしょ。俺も「二度とフェラしたくない」って言われたくないし。」
「ユウジ君、やさしいね。」ナオさんは「手もお願い」と言って右手を差し出してきたので、ティッシュで拭いてあげた。
「一応、綺麗に拭いたつもりですけど、かかっちゃった所は後で重点的に洗ってくださいね。」
「ははははは、分かったよ。大丈夫だよ、そんなに気にしなくても。何なら嬉しくて、ちょっと感動したくらい。」ナオさんは左手で数度俺の頭を撫でてから、シャワーを浴びに行った。
二人ともシャワーとドライヤーが終わり、ベッドに二人並んで正に眠りに就こうとしている。
「シャワー浴びながら思ったんだけどさ、ユウジ君、本当にフェラさせたことあるの。」
「へ?何でです?」
「前は手でシコシコしているのと変わらないって言ってたのに、すごく気持ちよさそうだったし、さっきは「こんなに気持ちいいと思わなかった」って言ってなかった?」
「そんなこと言いましたっけ?」
「言ったわよ。それにユウジ君は女の人に無理強いするキャラじゃないし、自分だけイクのも、すごく申し訳なさそうだったじゃない。」
「『名探偵ナオ』だ。」
「こら、ごまかすな。白状しなさい。」ナオさんが俺の頬を軽くつねる。
「恐れ入りました。」
「よろしい。前の時は私が半泣きだったから気を使ったんでしょ。」
「だってあの時のナオさん、フェラしたくないって目に涙ためてたんですよ。フェラしてなんて言えないでしょ、普通。」
「フェラが嫌なのもあるけど、浮気されるのが嫌で泣いたんだもん。」
「嘘をついてたけど、フェラは気持ちよかったですよ。」
「じゃあ、私が初めてだ。」
「そうです。ナオさんが初めてです。」
「やった。ユウジ君“初めて”もらっちゃった。」
「ははははは、ナオさんはフェラだけじゃなくて、騎乗位でいかせてくれたのとか、一緒にお風呂に入ったのとか、コンドーム着けてくれたのとか、色々初めてが有りますよ。」年上彼女であることも、身体の関係から恋愛関係になったのも初めてだが、あえて言わなかった。
「そうなんだ。私スゴイじゃん。」ナオさんは喜んでいる。
「そうですよ。ナオさんは美人で仕事ができるだけじゃなく、夜もスゴイんです。」
「ははははは、バカ。もう寝るわよ、優しい嘘つき君。おやすみ。」
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