第12話 ちゃんと皮を剥いて、泡で洗うんだよ。
「ねえ、ナオさん。」S市出張1日目の行為後、添い寝して余韻にひたりながらナオさんに提案してみる。
「ん?」
「せっかくホテルの広いお風呂だから、一緒に入りませんか?」
「ええー、私がゴシゴシ脇や股を洗ってるところを見たら、幻滅しちゃうかもしれないよ。また、色気が無いとか言わない?」
「はははは、さっきだって明るい部屋でエッチしたばかりですよ。」
「まあ、そうなんだけどさ。」
「たまにしかできない特別なチャンスですよ。楽しまなきゃ。」
「じゃあ、私が身体を洗い終わってから、ユウジ君を呼んで、ユウジ君が洗っている間、私は半身浴で待ってるってのはどう?」
「やった。それでお願いします。」
「どうぞー。」使用後のゴムや脱いだ衣服を片付けていると、本当にナオさんからお呼びがかかる。
「失礼します。」俺が浴室に入るとナオさんは浴槽に腰かけ、タオルで前を隠しながら膝から下をお湯につけていた。
「なんかやっぱり恥ずかしいね。」改めて全裸で向き合うと恥ずかしくて、二人とも笑いがこぼれた。
ナオさんは俺が頭や身体を洗う様を興味津々に見ている。
「ユウジ君も髪を先に洗ってから、首から順に下へ洗っていくんだね。私と一緒だ。」
「そうですよ、しかも髪が短いからすぐ終わります。」シャワーで流す。
「こら、お湯がこっちにも飛んできてる。」
「すいません。今、俺、周りが見えてないから。」
「はは、何か楽しい。」ナオさんが子供みたいに喜んでいる。
「今度は泡が飛ぶかもしれませんよ。」ボディーソープを泡立て、首から腕、胸と腹を洗っていく。
「うわー、男の人のチンチンが縮んでいるところを初めて見た。」
「カッコ悪いじゃないですか。あんまり見ないでくださいよ。」少し身体を横に向けて、ナオさんから仮性包茎のモノを隠す。
「いいじゃん、中々見れる機会がないんだからゆっくり見せてよ。」
「じゃあ、少しだけですよ。」俺は浴槽の方に身体を向けた。
「ふふふ、かわいいー。小さい時は柔らかいの?ねぇ、触るよ。」ナオさんが浴槽から出て、モノに触れる。
「マジで勘弁してください。恥ずかしいです。」ナオさんに親指と人差し指で摘ままれるとすぐに少し大きくなり、しばらく指でシコシコされると半ダチ状態になってしまった。
「柔らかくて可愛かったのに、また固くなったね。」ナオさんに仮性の皮を剥かれる。
「ナオさん、本当に恥ずかしいです。」太ももを閉じて、細やかな抵抗をするが、ナオさんにモノを握られたままだ。
「ゴメン、ゴメン。ちゃんと皮を剥いて、泡で洗うんだよ。」ナオさんがクスクス笑っている。俺が仮性包茎なことがバレてしまった。
ナオさんの後ろに俺が座り、後ろから抱くような形で湯船に浸かる。ナオさんの濡れた肌が色っぽくて、肌触りが良くて、心地いい。
「時々ユウジ君ちゃんと洗ってるのかなと不安に思ってたけど、しっかり洗っていてもあっという間だったね。早くて楽そう。」
「洗っていますよ。じゃないとナオさんのエッチな液体でカピカピになっちゃうじゃないですか。」
「はははは、もう。」ナオさんに肘で腹を軽く小突かれた。
「まったり、気持ちいいですね。」
「うん、ちょっと恥ずかしいけど、楽しい。出張する時、今度からお風呂が大きい部屋を取るようにしようか。」
「そうですね。お願いします。」ナオさんの肩越しにナオさんの美乳が見える。大きすぎず小さすぎず個人的にはベストな大きさと形だ。
「急に静かになったと思ったら、胸見てたの?」ナオさんが手で胸を隠す。
「バレましたか。」
「ユウジ君、おっぱい好きだねぇ。」
「誰のでも良いわけじゃないんですよ。大き過ぎると下品だし、小さ過ぎると貧相だし。ナオさんのおっぱいが良いんです。」
「ははははは、そんな力説されても困るよ。」ナオさんが笑いだす。
「ナオさんが前に言ってたように、不思議ですよね。あと2~3cm胸が大きかったり、小さかったりしたら、俺こんなにナオさんのおっぱいにハマらなかったかもしれないんですよ。」
「ふーん、そうなの?まあ、気に入ってくれてるならいいけどさぁ。」ナオさんも嬉しそうだ。
「この前職場でさぁあ、鈴木先輩に「半田さん“良いこと”あったでしょ」って言われたんだ。何か年明けくらいから私の雰囲気が変わったらしいのよね。」
「えっ、時期までバレてるんですか?」
「バレてるかどうか分からない。でも仮に勘づいてても、あの先輩なら面白おかしく話を広めたりしないよ。それに、相手が誰かってことは多分分かってないと思う。」ナオさんの目つきが少しの間だけ鋭くなった。
「そうなんですね。」
「ユウジ君のおかげかな。私にも好きな人ができて、他の人にも優しくなれる。それに、セックスっていい運動になるし、健康や美容にもいいんだって。確かにユウジ君と会った次の朝、肌の調子がいいんだよね。」
「これ以上、美人になってどうするんですか?」
「ははははは、お世辞でも嬉しいよ。」
「ナオさんがもっと美人になるなら、俺も頑張っていい男にならないと。」
「今のままでも十分頑張ってくれてるよ。仕事もプライベートも。変に遠慮せずに自分の意見を言ってくれるし、話し合って決めたことはしっかり実行してくれるし、私を女として大事にしてくれるのが一番嬉しい。」
「やった、褒めてもらえた。ナオさんは俺のどこを好きになってくれたのか、あんまり言ってくれないから。」
「そうだっけ?いい匂いとか、信頼できるとか、いっぱいあるよ。」
「あ、ごまかした。」
「さて、のぼせてきたし、そろそろ上がろうか。」ナオさんが「へへへ」と笑いながらゆっくり立ち上がる。
「ずるいですよ、ナオさん。」俺も浴槽の中で立ち上がり、軽くハグをして、軽くキスをした。半ダチがまだ治まっていなくてナオさんのお腹にモノの先端が当たり、ナオさんに少し笑われた。
広い洗面所にバスローブを羽織った二人が並んで歯を磨いている姿が鏡に映っている。ナオさんが歯を磨きながら突然笑い出し、急いで口をゆすぎ始めた。
「ふぉうしたんでうか?」俺が磨きながら聞くと
「んーんん、何でもない。何でもないんだけど、何かいいなぁと思って。」
「何言ってるのかよく分かりませんけど。」俺も口をゆすいで応える。
「ふふふ、明日、朝一から仕事なんだからもう寝るよ。」ナオさんが俺のお尻を少し強めに叩きながら言った。俺達はそれぞれ後片付けをして、二人並んで眠りについた。
翌朝、俺は早めに起きて、すぐに自分が取っているホテルへ戻る。着替えの入れ替えや、髭剃り、ホテルで朝食を食べるためだ。
1時間半ほどで仕事の資料の準備と朝食を済ませて、ナオさんのホテルに迎えに行く。俺はいつもどおりナオさんが降りて来る前にホテルのロビーに着いて、ニュースサイトを見ながら待っている。しばらくしてナオさんがエレベーターから下りてきた。ダークブラウンのチェック柄のジャケットとスカートに黒のボウタイブラウスだ。「おはよ。」、「おはようございます。」言葉を交わして、タクシー乗り場へ向かう。ほんの2時間ほど離れていただけだが、仕事モードの半田先輩に変わっていた。
仕事はというと、会社内を見学させていただき、どのようなシステムをご希望かお聞きした。内容としてはほぼ想定内で、昨夜ナオさんと相談して準備した提案をさせていただき、好感触を得た。会社様のIT担当者の女性も非常に協力的で話が早く、楽勝ムードのまま出張のミッションを終えることができた。
駅前の商業施設の違うお店で海鮮丼をいただく。「マグロって、やっぱり美味しい。」、「魚介類って、ケチちゃだめね。高くて新鮮なのは違うわ。」とナオさんも仕事のストレスから解放されてなのか、楽しそうだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます