第29話 キャンプって・・・

 キャンプって、難しいわね。

 時は11月から12月に差し掛かろうとしていた

 私は今、部活の一部のメンバーと私の友達でキャンプに来ている。

 私、東雲亜里沙は焚火用の薪に火をつけるのに苦戦していた。

「まだ火をつけるのに手古摺っているのか、東雲は?」

 高瀬部長は水場で野菜を洗い切っていて、私をせかしてくる。こんなことやるのなんて小学校の野外活動でしかやった事ないんだから、しょうがないじゃないですかと心で思いつつも奮闘していた。

「まだ、やってたんですか?」

 さらに追い打ちをかけるように後ろから芳賀君が声をかけてくる。芳賀君は手に薪をたくさん持ってきていた。恐らく、どこかで薪を割ってきたのだろう。

 芳賀君の言い方に私はちょっとムカッとした。

 芳賀康太君は私の彼氏(仮)をしている文芸部の部員。今日は普段の学生服ではなく、私服。上はTシャツ、下はジーンズで動きやすい恰好をしていた。

 今日は市の施設でキャンプ場があるのだがそこで私たちはキャンプをしにきている。何故だか、高瀬部長が部室で「私たちは、もやしっ子ではない」と急に言い出し、その言葉の意味は文芸部はインドア派の人間が多いから偶にはアウトドアして、考えや心をリフレッシュした方がいいという意味でここに来ている。だからキャンプをして、小説から離れてみるのも良いじゃないかと云う提案でここに至る。

「もうすぐ点くから・・・」

 私は頑張って、火をつける事に集中した。しかし、上手く種火がつかず、いらいらしてしまう。

「これ使いな」

 後ろから声がしてきたで私は振り向く。そこにはカジュアルな服装の男性が立っていた。その手には松ぼっくり。これ私にくれるって意味なのかと思いつつ戸惑っていたが、私は「どうも有難うございます」と言い、その松ぼっくりを貰い受ける。

「僕は富岳義男。ここの管理人をしているんだ。キャンプで分からない事やこの施設で解らないことは何でも聞いてくれ」

 富岳さんの胸には確かにネームプレートで「施設管理人 富岳義男」と書かれていた。眼鏡をかけた好青年。しかし、次の行動で富岳さんの危なげな一面が出てきた。

「ほら、聞こえるでしょ。この松ぼっくりの声が」

「?」

 私たち、文芸部の部員は富岳さんが何を言っているのか分からずその場で固まる。ほら、聞こえるでしょってどういう意味と考えていると変な声が聞こえてきた。

『コンニチワ、僕松ぼっくりだよ』

 富岳さんは私が持っている松ぼっくりが喋っている様に演出していたが、富岳さんの口は普通に動いていた。これ腹話術?腹話術よねツッコもうと私は思ったが富岳さんはすごく楽しそうに腹話術で松ぼっくりを演じていてツッコめなかった。

『松ぼっくりは自然の着火剤になるんだよ。だから、僕を使ってね』

 と松ぼっくりが喋っているかの如く、富岳さんは私を見てくる。しかも、凄いどや顔。急に時間が止まったかのような静けさになる。どうするのよ、この空気。

「流石、松ぼっくりさんですね。ありがたく使わせてもらいます」

 この空気を破ったのは芳賀君だった。ちょっと何言ってるかわかんないんですけど。芳賀君の冷静な対応に私はドン引きしてしまっていた。

「あ、有難うございます」

 私は富岳さんに頭を下げ、お礼を言う。富岳さんは「どういたしまして」と愉悦を感じたのか上機嫌になり、スキップしてその場を去って行く。

 私たちは富岳さんの姿をなぜか眺めてしまった。

「何なの、あの人」

 私はつい呟いてしまう。胸の名札には管理人と書かれてたけど、あの接し方怖いです。キャンプする人って変わった人多いの?と思ってしまう。

 私の手が急に軽くなるのを感じる。私の手にある松ぼっくりを芳賀君が焚火の中に放りこむ。

「後は、さっき入れた薪につけば、OKですね」

 芳賀君は手に持っていたライターの火を松ぼっくりにつけ、バチバチと音を立て、燃え出す。

『あぁ、あつぅいです。ありがとうございます』

 火の中から声が聞こえてきて、私は怖くなった。富岳さんは近くにいないのにどうして。

 私はハッと思い、横を見る。芳賀君の口が動いているのが見えた。

「芳賀君。何してるの?」

 私は疑いの視線を向け、芳賀君へ疑問を投げかける。

『はいっ。松ぼっくりの今の気持ちを言ってました』

 芳賀君は松ぼっくりの声のまましたり顔で、私の方に顔を向ける。

「あんたがやってたんかいっ⁉」

 私はすかさず芳賀君にツッコミを入れる。声が富岳さんの声に似てて怖いわ。

「似てましたか?」

 すっごい笑顔で芳賀君が聞いてくるのがまた、憎い。高瀬先輩や他の文芸部の部員も芳賀君の行動に苦笑いしている。

「怖いよ。みんな苦笑いしてるじゃない」

 私はみんなが思っている事を代弁して言う。芳賀君は私の言葉で周りの反応で確認。

「すいません。あの富岳さんの松ぼっくりの声。ちょっとやってみたくて」

 芳賀君は私の怒りにその場でしゅんとする。しかし、こんなところで芳賀君の意外な特技が見えたことに私は正直驚いた。

「もう、こんなこと止めてよね。驚いて、物とばしちゃうかもしれないし」

「はい、もうしません。東雲さん」

 私は芳賀君の言葉に「よろしい」と頷いた。

「夫婦喧嘩するなら、もっとやって~。小説のネタに丁度いいし」

 高瀬先輩は私たちの掛け合いに、にやにやしながら茶々を入れてくる。

「先輩!今は小説の話は無しですよ。今日の企画忘れたんですか?」

「あぁ。ごめん、ごめん。そうだった」

「そうですよ。折角のキャンプが台無しです」

 私は高瀬先輩に活を入れ、火おこしへ戻る。ようやく種火が点き、焚火へと変わった。それを見た高瀬先輩は他の部員へ指示を出し、水の入れた鍋に野菜を入れる。ニンジン、ジャガイモ、玉ねぎと具材を入れていく。火の通りにくいものから順番に入れるものだと言っていた。

 私はこの具材を見る限り、恐らくカレーだろうと睨む。キャンプと言えばカレーよねと私が思っていると高瀬先輩が手に持っている物を見てさらに驚く。

「ま、待ってください。部長何を入れる気ですか」

「えっ?何って。シチューのルーだけど」

「いやいやいや。キャンプと言えばカレーですよ。何でシチューなんですか」

「え、だって。昨日、ネットで矢野顕子のThe Stew聞いちゃったからさ」

 私は必死に高瀬先輩を説得する。シチューだとごはんと食べるのが合わないのよね。

「そうですよね~。あの曲は聞くとクリームシチュー食べたくなりますもんね」

「芳賀君。あなたは私の味方をしなさいよ」

 芳賀君は高瀬先輩の味方をするようなセリフを発したことで私は焦る。

「シチューはご飯のおかずにならないです」

「イヤ、別にご飯無くてもいいだろ」

「ここはカレーが定番ですよ」

 私と高瀬先輩はカレーとシチューで言い争う。

 私たちの横では文芸部員がどっちでもいいですよみたいな顔で調理を続けていた。もうそろそろ、具材に火が通るころ合いだと思い、私は高瀬先輩に提案をする。

「部長、この議論の平行線で結論はおそらく出ないです。ここは民主主義ならではの多数決で決めませんか?」

「それなら、まぁ。今回はそうしよう。まぁ、シチューが勝つけどな」

 高瀬先輩は何か云い知れない余裕を見せてきた。


 10分後・・・


「な・ん・だと」

 高瀬先輩は足から崩れ落ちる。その理由はまさかシチューが多数決で負けると思っていなかった様で真っ白になっていた。私はそこまで落ち込むことですか?と高瀬先輩の行動に引いていた。他の文芸部の部員も多数決で高瀬先輩の姿に私以上に引いていた。料理をする手も止まり静まり返る、鍋の具材が煮えるグツグツ音だけがその空間を支配していた。

「そんなに落ち込むことですか?」

「当たり前だ。まさかこんなことになるなんて・・・」

 高瀬先輩の目からは涙がこぼれていた。

「なら、部長。カレーを食べながら矢野顕子さんのThe Stewを歌えばいいじゃないですか」

「あなた、鬼」

 芳賀君の高瀬先輩にかけた言葉に流石の私も呆れた。

「もう・・・・・今夜はカレーね」

 高瀬先輩は吹っ切れたみたい。まさか高瀬先輩もこんな事で一喜一憂するとは思わなかったのだろう。しかしこれで、カレーの危機は去った。

 私たちは煮ていた具材にカレーのルーを入れ、もうひと煮立ち。ルーが鍋の中でほどよく溶け、カレー独特の香辛料の香りが周囲に立ち込める。

「あぁ、良い香り」

 私はこのカレーの香りでみんなに聞こえない程度にお腹が鳴った。まぁ、みんなに聞こえないから、恥ずかしくないもんと思いながら、カレーが出来るのを待つ。

「出来ました」

 女子部員がカレーが出来たことを知らせ、みんなでカレーを食べる事にした。私は周りを見渡すと他の文芸部員もカレーを美味しそうに食べているのが見える。しかし、その目線の先に高瀬先輩がいた。高瀬先輩は芳賀君の言っていた矢野顕子さんのThe Stewを口ずさみながらカレーを頬張っているのが見えた。高瀬先輩ホントに芳賀君の言っている事をやってるんですか?と私は目を疑った。

 芳賀君を見ると一人黙々とカレーを食べているのが見える。

 そして、私たちはカレーを食べ談笑し、夕食を楽しんだ。

 その後は、文芸部の部員で大浴場へと向かい、今日の汗を洗い流した。当たり前ではあるけど、混浴では無い。芳賀君は男湯、私たちは女湯に入った。この施設は市の運営している施設で、キャンプ場だけではなく、バンガローやコテージも備え付けてある。私たち女子文芸部員はバンガローに、芳賀君は一人キャンプ道具を借りて宿泊することになった。 

なぜこうなったかと言うと、未成年の若い男女でバンガローに泊まるのは何かあってはいけないと富岳さんからの指導があり、芳賀君は一人テントを立てキャンプすることになったのだ。部活動で別に、いかがわしい事はしないと高瀬先輩が説得してくれたのだけど、富岳さんは首を縦に振る事は無かった。いちの市の職員が私たちの生活指導してくるのには驚いたけど。

 芳賀君も別にいいですよと一人キャンプ場でテントを立てそこで就寝することになり、ちょっとしたイベントは事なきを経た。

 一応言っておくと、テントを借りる際も使用料が発生するのだけど、この活動は部費でやっているので文芸部的には余剰資金は用意していなかった。そこで、富岳さんが今日の所はテントは無料にしてくれ、芳賀君は一人キャンプが出来るという事になったから。

 そして、キャンプ場の日は沈み、辺りは闇に包まれたことで私たちは男女別々に就寝することにした。

 私は、ふとしたところで目を覚ます。スマホの時刻を確認するとAM2:00を過ぎたところだった。所謂、草木も眠る丑三つ時。私は周りを見ると女子部員は行儀よく静かに眠っていた。そんな時。

「?」

 窓の外から光が見えた。私はみんなを起こさないように寝ている所から窓に近づく。外を見ると芳賀君のいるテントの前が明るかった。

「こんな時間にどうしたんだろう?」

 私は疑問に思い、直ぐに芳賀君のいるテントに向かう。

 テントの前には焚火台で芳賀君が焚火をくべていた。

「何してるの?こんな時間に」

「あぁ、すいません。起こしてしまいましたか」

 芳賀君はコーヒー片手にはにかんだ。

「いや、こういう事するの初めてで、寝付けなくなっちゃって。ちょっと前に富岳さんに言って焚火台を借りて、焚火してたんですよ」

「あっ。そうなの」

「後、コーヒーあるので飲みます?」

 私は拒否する理由も見つからなかったので、芳賀君からコーヒーを「ありがと」と受け取る。そのコーヒーは作り立ての様でカップに温かさ手に伝わってきた。私は芳賀君の隣に座ることにした。

 私はコーヒーを一口飲んだ。口の中にほどよく苦さが広がり目が覚める。

「火をボーッと見てると落ち着くんですよ」

「何か、その思考危ないわよ」

「そういう意味じゃないです。何ていうか・・・何を言おうとしたのか分からなくなりました」

「何よ、それ」

 私が芳賀君の言った事に笑うと芳賀君もつられて笑った。

「東雲さん、上を見て下さい」

「何?」

 私は笑った後、芳賀君の言われた通りに空を見上げた。私は空を見上げ、一瞬にして視線を奪われる。空には一面に星が瞬き、宝石の様に輝いていた。

「わぁ、きれい」

 だって、いつもは小説書くのにPCのモニターとにらめっこしてるから、町の中を歩いていると空を見上げる事なんてしない。でも、偶にはこういった場所に来て、空を眺めるのもいいものねと私はコーヒーを飲みながら物思いにふける。

「あっ。あれ」

「どうしたの?芳賀君」

 芳賀君の指さす方向を私も見る。

「あそこにふたご座があります」

「よく分かるわね」

「冬の大三角の上のほうに見えますよ。ほら、あそこにカストルとポルックス」

「えっ。何処よ」

 私は結局見つからず、芳賀君を見ることに。芳賀君も「あれです」と言って私を見てきた。お互い丁度いいタイミングで見つめ合ってしまい、私の中で気恥ずかしい空気がその場には流れる。

 何で見つめ合ってるの、私たち。恥ずかしいんですけど。なにこれ、何処の少女漫画。私の頭は少し混乱し、顔が赤くなるのと心臓の鼓動が早くなるのが分かった。

「星座にまつわる話って面白いですよね。ここで言うのは長くなりそうなんで言いませんけど」

「た・確かに、面白いわね。昔、小説に星座の話書こうとして、資料で星座の話見たけどさ。ああいった話、誰が作って書いたんだろうね」

 私は芳賀君の話に同意して、緊張しながらも熱いコーヒーを啜る。

「大昔の人はこのカストルとポルックスでBL作ってたら楽しそうですね。どっちが受けで攻めだったんでしょうね」

「ぶぅー----」

 私は盛大にコーヒーを吹き出す。まさかの芳賀君の言葉に驚いてしまった。

「い、いきなり何言いだすのっ」

「だって、気になるじゃないですか」

「気にするんじゃないのそんなとこ。折角の雰囲気が台無しじゃない。それに今日の部活の目的、小説から離れて休めって部長が言ってたでしょ・・・・・・それに今の感じ結構良かったのに」

 私は芳賀君に聞こえるか聞こえないかの小声で呟く。

「BL小説を書くものとしては気になりまして。・・・ん。何か、言いました?」

「言ったわよ。雰囲気大事にしなさいよって」

「だって、そういう雰囲気僕が出せない事わかってるじゃないですか。それに僕、東雲さんの前でしかこういう空気読まない事やりませんよ」

「確信犯かいっ‼」

 私はすかさずツッコミを入れる。しかし、その芳賀君の言葉で余計に恥ずかしくなる。何が、私の前だけにしかしないですよ。

「だって、こうでもしないと東雲さん僕の方振り向いてくれないじゃないですか。僕たち彼氏彼女ですよね?(仮)ですけど」

「そ、それは・・・」

 芳賀君はいつもと違い真剣な目で私を見てきた。私はその目で見つめられ、さらに混乱する。こ、これがメダパニというやつね。

「それに東雲さん、僕が言った事とか結構はぐらかすじゃないですか」

「・・・」

 私はどう言葉を返して良いか分からなくなり、口を閉じてしまった。だって、BLの恋愛ネタは湯水のように湧いてくるのに、実際自分の恋愛になるとどうしていいか分からなくなるのも事実。

 それにしても、今日の芳賀君はぐいぐい攻めてくるな。

「ここは恋人らしいことをしましょう」

 そしてこの芳賀君の言葉に私は完全に思考停止になった。それって、もしかして、あんなことやこんなことするってことですか。未成年ですよ。私の妄想はどんどん膨れ上がる。おいおい、心の準備が出来てないです。

「ちょ、ちょっと待って。落ち着くのよ」

「あそこで・・・」

 私は息を吞む。

 ゴクリ・・・

 私ののど鳴るのが分かった。これからどうなるの、私。

「二人で手をつないで草の上に寝そべりませんか?」

「えっ?それだけ・・・」

 私は予想の斜め左の答えに拍子抜けする。変なこと考えてた自分を想像すると今まで以上に恥ずかしくなってくる自分がいた。

「そうですよ。どうしたんですかそんなに顔を真っ赤にしてリンゴみたいですよ」

「・・・・ヨシ、何でもない。ほら行くわよ」

「ちょ、ちょっと、東雲さん」

 私は気を取り直して、芳賀君の手を掴む。焚き火から少し離れた草原に私たちは寝そべった。そして繋いでいた手は暖かかった。

「うわぁ、星の絨毯ですよ」

「綺麗ね」

 私は握っている手に神経を集中しているので、半ば芳賀君の話は聞こえていない。男の子と手をつなぐなんて、小学生の運動会以来かな。

「東雲さん?」

「な、何。ホントに綺麗よね。こんな時しか見れないから、目に焼き付かえせておくわ」

「ほら、さっき言ってた冬の大三角形ですよ」

 芳賀君がまた指をさして教えてくれた。さっきの位置とは暗さが違いより星がくっきり見えた。

「あ、見えた」

「それから、少し移動してカストルとポルックスがあそこです」

「あー、あれが有名なBL座ね」

「違います、ふたご座です」

「芳賀君に乗っただけよ」

「「あははははは」」

 私たちはお互い向き合って笑い出す。その声は広い空間もあってか笑い声は広がる。私は手を握る力を少し、強めた。

「痛っ。何するんですか」

「何でもないわ。楽しかった、ありがとね」

 私は草の絨毯から起き上がり、芳賀君にお礼を言う。

「んー----。まぁいいか。そうですね。今日はこの辺にしましょう」

 芳賀君も草の上から起き上がる。芳賀君は何か言いたそうな感じだったが止めたみたいだった。何が言いたかったのかな。

 私たちは、お互いの背中についた草や土を払い、各々の寝床に帰って行った。芳賀君はキャンプ用のテントの中へ、私はバンガローへと戻る。

 バンガローでぐっすりと寝ている女子部員を起こさないように私は自分の布団に入る。そして、私は布団の中でさっき起こった事を振り返る事にした。

 今回、私の中でいつもとは違う芳賀君を見れたことに驚いた。芳賀君が私の事を真剣に思っててくれたことを思い出すと恥ずかしくなる。

 私もこれからの芳賀君への接し方にどうしようかと悩む。今日は文芸部としては只の日常だったけど、芳賀君との距離が近づいた気がする。

 私はそのまま深い眠りへと落ちて行くのを感じた。

「まぁ、いいか」

 私は考える事を止める。少しづつでいいから、これからは芳賀君との彼氏彼女の関係を深めて行こうと考え、私は眠りにつくのであった。

 


 

 



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