#8 市野家の力
急な更新をしてみました~
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入学2日目で生徒会長かつ、学校て3番目に強い人物を倒したという噂はというか実話はすぐに学校中に広まった。
あの後、俺の所有権を西条に認めさせた可憐は俺に向かって「宣誓!私、市野 可憐は、お兄ちゃんに人生を捧げる事を誓います!」大声でさけんだ。
別に叫ぶ事自体は問題ではない。誰だってイラついた時は叫んでストレスを発散したくなるものだ。
そこは認めよう。だが、それを校庭のど真ん中で言うべきものかと聞かれたら俺はNOと答える。
明日から「シスコン」とかいわれるんだろーなと思いつつ帰宅した。
だが、このとんでもなく濃い一日はこれで終わらなかった。
俺が勉強をしていると案の定、ヤンデレ妹がやってくる。
「ねぇお兄ちゃん、私今日頑張ったからご褒美が欲しいんだけど・・・」
「ご褒美?あぁいいぜ、何が欲しい?」
俺を命の危機から救ってくれたのだ。帰りにアイスぐらい買いに行ってやろうと思い、了承した。
だが、案の定俺の思っていたものとは程遠い回答が帰ってきた。
「一緒にお風呂に入りましょう~お兄ちゃんのお兄ちゃんも洗ってあげますよ~///」
「おい、何を言ってんだよお前は。」
「あら?冗談ではありませんよ?」
問答無用で抱きついてきた可憐を引き離す。
これは、兄として当然の行為だ。
だが、この程度で引き下がる妹ではない事を俺は知っている。
「ダメに決まってんだろう。はぁ~そろそろお前も兄離れしろよな。」
「いやですよ~だ。」
「まじで、出てけよ。頭なでなでしてあげるからさ。」
「しょうがないなぁ~じゃあ今日もそれで我慢してあげる。」
我が妹は残念そうな顔をしながら俺の膝から離れると、そのままドアの方に向かうと思いきや、俺のベットへダイブした。ここも予想通り。
「おい、さっさと出てけよ。勉強の邪魔だ、俺は公務員になるために勉強するんだよ。」
「は~~い」
可憐はそう、笑顔で返事をすると、部屋から出ていった。
俺は直ぐにドアに近づくと、急いで鍵を閉めようとする。
が、閉まらない。
「なんだこれ?!」
俺は直ぐに理解した。可憐の『減速』と『マイナス加速』がこの鍵にかかっている事を確信する。
あいつめ・・・
俺は気を取り直して勉強に戻る事にした。
深夜、零時を回った頃、いつものように侵入されたのは言うまでもない。
*
次の日学校へ行くと、話題は可憐が西条に勝った事で持ち切りだった。
当の本人である西条はというと普段と変わらない様子だった。
あまり気にしていない様子だった。
「おい結月、聞いたか?お前の妹さんがあの生徒会長をぶっ飛ばしたらしいぞ。」
「あぁ、一応見ていたぞ。」
「圧勝らしいな・・・は~流石は『市野家』の人間だな~。だというのにどうしてお前はこんなに雑魚いんだ?」
「は?んなもんしゃ~ね~だろ?俺だって弱く生まれたかったわけじゃね~んだよ。」
「ははは、それもそうだな。」
俺は能力が弱いという点以外は全て普通の人より恵まれている。
中等部の頃、俺にちょっかいを出そうとした3人の生徒がいた。
俺のことを能力を使って殴ろうとした時の事だ。
その時は、偶然通りかかった光星に助けてもらったのだが、問題はそこではない。
その後、その3人がどうなったかというとたったそれだけの事で退学処分になったのだ。普通ならば反省文の提出、最悪の場合でも停学処分が妥当なところだ。
さらに、この話は悪い方向へ進む。
なんと、この家の家族は次の日に遠くへ引っ越していった。
おそらく、俺の親が何かをしたのだろう。
それ程、うちの家の力は強い。
また、大きな権力をもっており、本気を出せば憲法すら改正できるらしい。
俺は、そんな市野家の長男で次期当主ということになっている。
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