#2 妹が入学する。

ここは『神代異能学園』日本に存在する異能力育成期間の一つで、毎年行われる異能力スキル大会でここ東京で毎年1,2を争う、いわゆるエリート校だ。

何故雑魚能力の俺がどうしてこの学校に入学できたのか、それは俺の両親が、結構すごい人だからだ。


つまり裏口入学だ。日本でも有名な市野家の長男があの有名な神代に入れなかったとなったらメンツが丸つぶれだ。



異能力が全てのこの学校は異能力によってクラス分けされている。AクラスからEクラスまであり、学校で落ちこぼれと呼ばれる俺はもちろん去年はEクラスだった。まず間違いなく今年もEクラスだろう。



1年生150名は最前列に座り。

2、3年生は後ろの方に座る。

入学式が始まり、司会が案内を告げる。


「これより、第80回入学式を挙行します。一同、礼。まず最初に理事長の言葉です。神代理事長、お願いします。」


初老のおばあさんが前に立つ。そして、ゆっくりと話し始めた。


「皆さん、こんにちは理事長の神代 百合子です。まずは新入生の皆さん、本校への入学、おめでとうございます。この世界に異能力者が出現して80年になりますが、未だこの世界は不安定なままです。日夜起きる犯罪、止まらない戦争、ここ日本もいつ戦争に巻き込まれるか分かりません。幸い、我が国にはがあるため、各国は彼を恐れて戦争を仕掛けて来ませんが、それがいつまで続くか分かりません。本校は未来の日本を支える人材を育成しようと考えております。是非能力向上に励んで下さい。」


秘密兵器というのは日本政府が10年に発表した、国内最強の能力者の事だ。

名前、性別、年齢、能力が全て謎に包まれており、日本政府が防衛の手段としてとったカードの事だ。

今じゃそんなものは存在しないんじゃないか?と、噂されるほど表立って目立った行動はとっていない。

だが、彼もしくは彼女のおかげで日本が戦争に巻き込まれずに済んでいると行っても過言ではない。


校長先生が舞台から降りると司会が進行を進めた。


「次は、新入生悼辞、新入生代表、市野

可憐。」


「はい!」


自分と同じ茶髪を可愛く結んだ美少女が壇上に立った。

周りからは噂の声が聞こえる。


「おい、あれ!市野家のプリンセスじゃねーか?」

「まじかよ、今年の学年1位は彼女で決まりだな。」

「あのとは違って超強いらしいですわよ。」

「流石市野家の人間ですわね〜」

「可愛い〜お人形さん見たい〜」


た壇上の可憐はこちらに気づくとニコッと笑って話し始めた。

可愛い奴め、


可憐の声は誰が聞いていたとしてもみなこう思うだろう、綺麗だと。


その場の雰囲気を完成に支配すると、「ご清聴ありがとうございました。」と静かに告げて壇上から降りた。


全く、我が妹ながら相変わらずとんでもない。所作の全てが美しい。



そして、入学式が終わった。

講堂を出ると、掲示板で、クラスを確認する。


『市野』なので案外早く名前が見つかった。

予想通りの場所に。


戦闘科

市野 結月

クラスE

主席番号3



俺は自分の名前を確認すると自分の教室に向かった。



________________________________


読んでいただきありがとうございます。


前作『序列1位の最強魔法師に明日はあるのか』もよろしくお願いします!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る