曇天の勝負

空は雲

風は強

湿気のぬめり

空気の薄さ

マスク越しの息


梅雨も入りカラリとした天気が訪れない日々

洗濯物は乾いても笑顔のような晴れはない

風が強くて髪が乱れて

それなのに湿度が高いから、しっとりとする

息もしづらく布ごしだと綿が空気を吸っているみたい

鼻呼吸を忘れると口呼吸になって

乾く、体中が乾いて仕方ない


この高鳴りを覚えている

『勝負事』をする時

一番を望む時の乾き

満たされた時の熱さ


マスクの世界は、少しだけ似ている

変わりたい勝ち抜きたい終わりにしたい

暑苦しさと慢心しない我慢強さ

勝ち取った時は喜べるだろうか

顔にくっついた布を剥ぎ取って

熱を放出できるか


いまだに曇天

引き分けの間々

夏到来

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