1章 夢見る少女と魔導書
第1話「俺、魔導書になりました」
ここはどこだ…?
ふわふわと漂っている…海でゆらゆらと漂っているそんな気分だ…
体の感覚が…ない……いったい何があったんだ…… 目の前も見えない…………!?
何もない空間に俺は穴のような物を見つける、あれは一体…?
俺は疑問に思っているとその穴がどんどん近づいて行って、俺は穴に引きずり込まれていく。
一体、何がどうなっているんだ!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
…
……
………ここはどこだ…? 体も動かないし声も出ない…何がどうなってる?
俺は意識が覚ますと、近くには紙と本棚が並んでいた…本はどれこれも傷んでいてふるぼけていたりしていた。
俺は事態が呑み込めず混乱していると向こう側のドアから開ける音が聞こえてきて、老人が入ってくるが…
あれ…?なんかこのじいさんデカくね…?
俺は老人を見上げている状況になっていてひときわ老人が大きく見えるようになっていた、疑問にに思っている間に老人が俺の目の前に座り落ち着く。
「ふーっ、まだまだ書き込んでおかないといかんのぅ」
羽織っていた黒いローブと帽子を脱いで、そばに置く。
いったい誰だ…この人は…いきなり目の前に座ってきたけど、でもそんなことよりも…
おーーーーい!
ダメか…聞こえてないし声が出ている感覚もない…どうすればいいんだ
と考えていると老人は羽ペンを取り出して…
”俺に触っていき”ペンを当てていく
なに!?なんでペンを俺にあてて…わはっ! あはははははははははは!! くすぐっあははははははははは!!
このじいさんあはは!! 何をし、あーはっはっはははは!!
「次はこの術式を…」
老人は俺に何かを書き込んでいるけど、そんな状況じゃない!?
やめっ! あはは!! 聞こえないのか!? ふはははっはやめろ!?
老人には俺の叫びは聞こえずただひたすらと何かを書き込んでいく。
ほんっとマジ!! あははは!! やめ・・・あはははははははは!!!
限界をかんじた俺は力を振り絞って叫ぶ
『やめろーーーーーーーーー!!!!!』
「⁉」
俺の急の叫び声で立ち上がり周りを見回す老人。
やっと俺の声が聞こえた…? よし…さっき同じように話しかけよう。
『聞こえるかーーーーーーーー!!!!』
「なっ! なんじゃあ!?」
『おっ! 聞こえた? 聞こえている? おーーい』
「!? どこじゃ? どこから一体?」
『…? ここだよ、ここ!!』
老人はきょろきょろとあたりを探していたが俺の方向へと向けていく、すると……呆然とした表情でこちらを見る。
「まっ! まさか……」
すごい驚いてるな…なんか自分はそんなに大変ことにでもなっているのか…?まぁそれよりも
『やっと届いた! じいさんここはどこなんだ?』
「おぬしは一体………ここはわしの書斎じゃ」
書斎か…いまいち場所を聞いてもピンとこないな…う~ん聞こえたのはいいけどまず何から聞いたらいいんだ?
「こちらからも質問よいか?」
『…? いいけど…』
「おぬしは何者じゃ? ヒト………なのか?」
『え…? 人間だと思うけど……なんで…』
「いや…その姿で人間じゃと?」
「? 俺…人間じゃ…ないのか?」
「おぬしは自分の姿がわからないのか? 少し待っとれ」
老人は何もない空間にに手をかざす。
【青よ…その水面で…我が姿を映し出せ…】
老人は呪文のようなものを唱え、手から青色の光に包まれて水が何もないところから出てきて球体のような形になると、鏡のように映し出される。
鏡に映し出された俺の姿だが…
『え……………』
……………それは…本だったーーーーーーー……
『ナンダコレーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!』
驚きが混じった。本(俺)の絶叫が響き渡る……
□■□■□■□■□■
『なんで本の姿をしているんだ俺ーーーーーーーーー!!!!』
なぜ!? なんで俺の体が本に!? 神様、私何かしましたか!?
天罰!?天罰なの⁉ それとも祟り⁉
イヤァァァァァァ⁉ これじゃあお外出られないいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!
「おい、おぬし大丈夫か?」
「え? ああ、ええっと多分ダイジョウブデス…』
全然大丈夫じゃないけどね!?
「本当に大丈夫なのかのぅ…まあよい改めて聞くがおぬしは人間なのか?」
『……人間だと思いたいです、今の姿は本ですけど………』
「本の姿で見た目では変化はないが…声から判断すると落ち込んでいることがわかるのう…ふむ…なるほどの…」
『なんだ!元に戻れる手段があるのか!?』
「……いや、すまん」
『そうぅだよなぁ』
希望が無くなって、俺は再び落ち込む…なんでこんなことになっているんだよ…
「とりあえず名を名乗っておこうか、わしのヨーファンス・シュヴァルツじゃ」
『あー俺は……』
……あれ? 俺は自分の名前を言おうとするもうまく言えない…思い出そうとしても思い出せない…これって…
「ん? どうかしたのか?」
『俺って誰だっけ……』
「む? どうゆう事じゃ?」
「いや…わからないんだ…自分の名前も記憶も…」
「何も覚えてとらんのか」
『ああ…』
ここに来る前の記憶が何も思い出せない…そういえばここに来る前に何か見たような気がするけど…ダメだ…思い出そうとするともやがかかって思い出せない…
「あらためてもう一度聞くが…大丈夫か、お前さん」
『え…ああ大丈夫? 多分…いや、やっぱ無理かも…』
「どっちなんじゃ…ひとまずは混乱しているというのがよく分かった」
もう何から考えていいかわからず、とにかく俺の頭は混乱していた。
「とりあえずは今の状況に全くの心当たりがないと…」
『ああ…』
「それは難儀じゃのう…」
本になってしまっただけでも訳が分からないのに記憶がないなんて…俺は一体全体何が起きているんだよー!!
『なぁヨーファンスさん、俺に心当たりはないのか?』
「ふむ…まったくないわけでは…ないのだが…」
『な、なんなんだ? それは!!』
俺が 叫ぶと同時に先ほどヨーファンスさんが来た扉が開き、新しく人が入ってきた。
それは…金色の髪をたなびかせた小さな少女だった。
そしてこの子とは長い運命が待っていたことは、混乱していた今の俺には想像もつかなかったのである。
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どうもです~九太郎です~
主人公は現状は名前がないので(展開の都合上、後半)
適当につけてあげてくださいww
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