謎の武装教団〝聖女の園〟を壊滅せんと奮闘する、孤高のダークヒーロー〝紅き幻影(ファントム・ルージュ)〟の活躍を描いた物語。
ド派手な超人バトルが冴え渡るダークヒーローものの現代ファンタジーです。
タグにある「厨二」(正確には「第一回厨二病小説大賞」)の文字通り、どこを切ってもしっかり厨二している作品。なにがすごいってやっぱり設定面というか、細かいところまでこだわり抜かれた各種の用語やギミックです。
次々繰り出される独自の用語に、そこに振られたケレン味たっぷりのルビ。主人公の設定もかなり攻めているというか、能力次第で黒髪が赤く変色したり、また獲物が銃から剣に変形するなど、とにかく徹底しています。いやこうして要約した形で列挙するとピンと来づらいかもですけど、これらの設定の連携ぶりというか噛み合い方というか、「お話全体が厨二してる感じ」がもう本当にすごい。
お話自体はアクションシーンが多く、また直接的な戦闘能力を持たないヒロイン(むしろ相棒?)も出てきます。とにかく徹底されているというか、細部までこだわり抜かれた作品でした。主人公の抱えたダークさが素敵。