15話

3日目夜。エリア:森林4。

パルアケまでは森林3さえ乗り越えられればたどり着くことができます。


ディレウス:「パルアケまではもう少しだな」

パーチア:「具体的に何日だ?」

ルメス:「1日くらいだ。あの塔を目印に行けるぞ」詳細地図を広げて地点を指さす


今のエリアにある塔とはまた別に東に同じような塔が見えます。

目印か、森林4にある塔と連動でもしそうです。


キルシュ:「私の予想ですが、あの塔にもにたような宝珠があるかもしれませんね」

ディレウス:「どうせ前と一緒で動かせねえんだろ、行く意味あるか?」

ルメス:「またゲームできるかもしれねーだろ!」わくわくしながら

パーチア:「……この遊び人どうにかしてくれ」


森林4から森林3へと移動します。

続いて主の行動になり、主はダイスロールでランダムに移動しますが。


行き先は……森林3ドンピシャ。

4人はばったりと森林エリアの主であるスカーレットスタンプに遭遇してしまいます。

森の先からうねうねとしたピンク色の芋虫みたいな魔物がうごめいているのが見えます。


ディレウス:「おい見ろ、なんか森林にしちゃ違和感だらけの奴だ」

ルメス:「あれがスカーレットスタンプって奴か?」

キルシュ:「そのようです。これを配置した人の品性を疑いますね」

パーチア:「同感」


スカーレットスタンプはそれが聞こえたかのように4人に振り向きました。

まるで道を塞ぐかのように居座り、吸盤のような恐ろしい口で4人を威嚇しています。


ルメス:「おい、道を塞いでるぞ、やるか引き返すかの2択だ」

キルシュ:「パルアケまではもう少しなのですが、戦いましょうか?」

ディレウス:「戦うの1択だな。こいつをぶった斬れば2回目はこいつに悩まされなくて済むんだよ」

ルメス:「真っ二つにしたら分裂してきたりしねえかな」

パーチア:「うぇ、縁起でもねえこと言うなよな!」


通常戦闘に入ります。


味方後衛:キルシュ、ルメス

味方前衛:パーチア、ディレウス

敵前衛、(剣)スカーレットスタンプ


ルメスが先制判定に難なく成功しますが、魔物知識判定は目標値15/弱点値18に対し、キルシュは14。

あと1歩及びません。

スカーレットスタンプは4人に最も有効打となりそうな行動を選択します。


キルシュ:「酒場の人の情報によれば。スカーレットスタンプは吸い付きで攻撃するそうです」ノートを取り出してチラ見しながら

キルシュ:「……そんなの見ればわかりますよ」ノートを地面に捨てて拳銃に持ち替える

ルメス:「逃げ回ってるだけの奴らからじゃそれだけの情報しかねえよな!」


ルメスはいつも通りモラルを使用。

強敵であるため、パラライズミストAも惜しみなく使っていきます。


ルメス:「ちょっとやべー奴だぞ、気合入れろよお前ら!」

パーチア:「分かってる、スロースターターだが文句言うなよ!」

ディレウス:「言われなくても入れるぜ!」


パーチアは移動するため、バークメイルA、ビートルスキン、ガーディアンを発動するのみで終了。

夜での戦闘のため、パーチアはメイスではなくランタンを持っており、近接攻撃ができません。


ディレウスは剣の加護/風の翼で飛行し、キャッツアイ、マッスルベアー、クリティカルレイAと強化を重ねます。

1回の攻撃ミスが致命傷と泥沼化になりかねないため、必殺攻撃ではなく斬り返しⅠを選択。


1回目の攻撃は何とファンブル。

ですが斬り返しによる2回目の攻撃は達成値16。

スカーレットスタンプの回避力は16ですがパラライズミストAにより15に減少していました。

回避力-1が効いた僅差の一撃です。


大振りの斬り上げをまるでフェイントと言わんばかりにすぐさま斬り返し、スカーレットスタンプの身体にエストックを突き刺します。

1回転のダメージです。


キルシュもターゲットサイトとキャッツアイを使い、クリティカルバレットでの2連射を行います。

両方ともスカーレットスタンプの身体に命中。スカーレットスタンプのHPを半分強といったところまで削ります。


キルシュ:「当てはしました。しましたが少し長期戦は覚悟しておいたほうがいいでしょうか」


スカーレットスタンプはどうやってもパーチアにしか攻撃できません。

かばう状態のパーチアに命中しますが、かすり傷です。


パーチア:「クッソ、やっぱりこういう奴か!気持ち悪ぃな!」顔をしかめるも片手にランタンの為盾を掲げるしかできない

ディレウス:「やってることが蚊と一緒だぜ」

パーチア:「確かに、痛くも痒くも……痒いくらいはあるかもな」

ルメス:「やっぱり蚊じゃねえかよ」

パーチア:「回復魔法はいらねえ、アタシもコイツをしばくとするか!」


パーチアはまずバークメイルAのかけなおし。

そしてフォースを使いスカーレットスタンプに攻撃しますが、これは抵抗されてしまい、有効打を与えられません。


続いてディレウスもクリティカルレイAをかけなおし、斬り返しⅠで攻撃。

これは1回目から命中し、またしても1回転のダメージを与えます。

ディレウスのエストックはスカーレットスタンプのお尻の部分を遠慮なく突き刺します。


ディレウス:「どうだ、俺のツボ押しは効くだろ!?」

キルシュ:「嫌なツボ押しですね」


キルシュはターゲットサイトを使ってまたしても2連射。

しかし、1発がファンブル。

もう1発は命中したものの、致命傷には至りません。


キルシュ:「……。いえ、魔法使いは感情を表に出せれば負けです。集中、集中」舌打ちを口を押えてこらえる

ルメス:「もうクライマックスいくからなー!ドンドンパフパフー!」とキルシュの隣で大声

キルシュ:「ルメスさん、もう少し落ち着いて演奏してくれませんか」と目だけ笑ってない笑顔でルメスの方を向く

ルメス:「ひえっ」

ディレウス:「キルシュ、感情むき出しだぞ」


ルメスは終律:春の強風を使用。

4人による連打が襲い掛かりますが、それでもまだこのラウンドは耐え抜きます。

残りHPは12。


ルメス:「あと少しかかるか、パーチア、大丈夫か?」

パーチア:「アタシを誰だと思ってんだ、余裕だっつーの」


スカーレットスタンプは吸血しているパーチアにどちらか1つの補助行動ができます。

・吸血:2D6の魔法ダメージを与えて吸収する

・マイナーブレイク:ビートルスキンとバークメイルAを無理矢理解除する

マイナーブレイクを使ってもパーチアはまだMPもカードも十分にあるため、すぐにかけ直しされてしまいます。

ここは吸血を使用。

パーチアに5ダメージを与え、HPを17にまで回復させます。

本来はここで吸血が解除されますが、攻撃対象はパーチアしかいないため、ふたたび攻撃して吸血します。

防護点は12と強力なものの、さすがに強化されたボス敵の攻撃はじわじわと効き、パーチアの残りHPは17と残り半分に。


パーチア:「チッ、鬱陶しいな、けどアタシを倒すのはまだまだだな」ランタンを振って指を振っていることをアピール

キルシュ:「最後、片付けます」


まずはパーチアが自身にキュア・ハートを使用。

全快、とまではいかなくとも9割近いHPにまで持ち直し。


最後はキルシュの2連射でとどめ。

難なく2回とも命中した弾丸は合わせて2回転のダメージでスカーレットスタンプを穿ち。

ついにスカーレットスタンプはパーチアのラウンドシールドを離れて痙攣したのち動かなくなります。


キルシュ:「片付けました。思ったより面倒な敵でしたね」

ルメス:「これで森林は安全ってか?」

ディレウス:「コイツが一番強いから森林じゃ敵なしだろ。よし、全員怪我はないな?」

パーチア:「ディレウス!アタシアタシ!ボコボコだっただろ!」

ディレウス:「おう、そうだったわ」

ルメス:「どっちかと言うとボコボコなのはパーチアの盾じゃねえのか?」

パーチア:「新しいの見繕えよルメス」

ルメス:「なんでオイラ!?」

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