14話
自由行動フェイズに入ります。
橋を渡った先も似たような鬱蒼とした森ですが、ほぼ無傷の石造りの塔がそびえたっています。
この石の塔を探索できそうです。
ディレウス:「お、ここにはちゃんとした塔があるじゃねえか」
パーチア:「ここは解体、もとい襲われなかったのか?」
ルメス:「おい、見てみろ。外れたカギと解除された罠があるぜ。つまり誰か1度探索してるんだよここ」
キルシュ:「あら、ではここにはもう何も残ってないのですか?」
ルメス:ドアをわずかに開ける「いや、上から変な光が見える。青い光だ」
ディレウス:「なんだ、宝の匂いがするじゃねえか」
パーチア:「探索済みなのにか?どういうことだよ……」
ルメスが先導して塔の中に入ると、中は吹き抜けになっていて、螺旋階段が続いています。
たしかに上の方から青い光が漏れており、階段を上ると、大きな青色の水晶玉がありました。
青い光の正体はこれです。
水晶玉の周りは妖精のウンディーネとウィリがあてもなく浮遊しています。
ディレウス:「おお、キレイなもんがあるじゃん。とはいえ持っていけそうにねえな」
パーチア:「妖精がいるぜ。こいつらも話せるクチか?」
ルメス:「『妖精さん妖精さん!その水晶は誰からの贈り物?』」と妖精語で歌いながらウンディーネとウィリに近づく
ウンディーネ「わからないよ、それより占いしない?」
となぜかウンディーネとウィリは自作と思われるたくさんのサイコロと器をルメスに差し出しました。
キルシュ:「……何かのゲームでしょうか?」
ウンディーネ:「これを6個器の中に入れて数字をぜんぶ合わせるの。大きい方が運がいい!どう?」
ルメス:「いいね!その勝負、乗った!」地面を叩いて座り込む
パーチア:「おい、ルメスなんかギャンブルし始めたぞ」
ディレウス:「じゃあルメスならノリノリでやるな」
※本来は6枚のカードを使った違うゲームですが、1人では遊べないため、6個のダイス勝負になりました。
ウンディーネが器の中にサイコロを入れると合計は19。
そして、ルメスが6個、サイコロを振ると……
合計は、20になりました!
ルメス:「18、19……よっしゃあ!20!オイラの勝ちだぜ!」
ルメス:「……そういや、オイラ金なんか賭けてたか?」
キルシュ:「今更気づいたんですか」
ウィリ:「おめでとう!あなた、運がいいね」
ウンディーネ:「そんなあなた達に見せてあげる」道を開けて後ろにあった青色の水晶玉を見せてくれる
ディレウス:「俺たちも見ていいのか?なんだこりゃ」
ルメス:「ラッキー!お宝ゲットだ……あれ、取れねえ」台座にはまった水晶を引っ張る
パーチア:「持っていける物じゃねえだろこれ」
ルメスが取ろうと水晶に触れると、文字が空中に浮かび上がってきました。
魔法文明語で書かれており、4人の中で読めるのはキルシュだけです。
ディレウス:「おい、なんか文字みたいなのが出てきたぞ。読めん」
ルメス:「読み物はオイラもわかんねえな」
キルシュ:「これは、魔法文明語で書かれたメッセージですね。これくらいなら私が読めますよ」
パーチア:「マジか?キルシュって真語魔法とか操霊魔法とか使えたっけ?」
キルシュ:「使いたいと思って本を読み漁っていたのは何十年も前の思い出ですね。すぐに飽きました」
※キルシュはセージによる言語取得で魔法文明語を身に着けています
キルシュ:「どれどれ?んー…『~の求めに応じ、水の宝珠は応える』ですね」
ルメス:「何の求めだよ、肝心なところすっ飛んでるじゃん」
肝心なところをどうすればいいかは見識判定が必要です。
目標値は12。
キルシュが挑戦した結果、ちょうど12で成功します。
キルシュ:「文の最初が空白のようです。ここに何かをなぞるか、何かを唱えればいいんじゃないでしょうか?『エネルギー・ボルト』」
そうキルシュが魔法文明語で唱えると、空白部分に魔法文明語で文字が現れ、『エネルギー・ボルトの求めに応じ、水の宝珠は応える』と文章が完成しました!
ですが、すぐに『エネルギー・ボルト』の文字は消えてしまいました。
どうやら単語が違うようです。
ディレウス:「おお?と思ったら消えちまったぞ。なんか面倒くせえお宝だな」
パーチア:「エネルギー・ボルトは水属性じゃくて純エネルギー属性だからな」
キルシュ:「何でしょうか。……『アレクサンドラ』、『壁の守人』、『パルアケ』」と思いつく単語を魔法文明語で発声してみる
反応はしますが、どれもすぐに消えてしまいます。
今の情報ではこの水晶を起動させられないようです。
キルシュ:「違うみたいです。単語が随分と特殊なんですね」と唇を尖らせる
パーチア:「キルシュにダメなら他の誰でもダメだろうな。また後で来ようぜ。もう用はねえよ」
ディレウス:「仕方ねえな。なんかありそうな匂いはプンプンするのによ」ため息
ウンディーネ:「もう帰るの?また遊んでねー」
ルメス:「おう、また来るぜ」
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