2章/1日目昼~4日目夜 クルツホルム~パルアケまで

8話

鉄道の街、クルツホルムへ向かう魔道列車の中。

しかし、街にたどり着く前に列車は奈落に巻き込まれてしまい、たまたま居合わせた4人のパーティーで奈落を攻略することに。

格上含む3連戦をなんとか勝ち抜き、魔道列車は運行を再開。

クルツホルムの街が地平線から現れ、到着までもうすぐです。


キルシュ:「街が見えてきましたね。クルツホルムです」

パーチア:「まずはいろいろと情報収集だな」

ルメス:「久しぶりだなクルツホルム!冒険者ギルドもあるし、他に温泉なんかもあるぜ。」

ディレウス:「ずいぶんと詳しいなルメス」

ルメス:「俺故郷に帰るときいつもここ通るからな。5駅も通らないとエルヤビビにたどり着けねえから毎回苦労するんだこれが」地図を取り出して、線路をなぞる


※デモンズラインでは何の異常がなくてもクルツホルム→イーサミエ→リイネス→パルアケ→トゥルヒダールと列車を乗り継ぎ、ロープウェイを通らないとエルヤビビにたどり着けません。


ディレウス:「じゃあ、その辺の街にある奈落を全部ぶっ潰さなきゃルメスは帰れねえってことか」

パーチア:「どっちにしろアタシはその辺の奈落は全部ぶっ潰さなきゃならねーんだ、やることは一緒だろ」

ルメス:「エルヤビビに行くだけなら歩く方が速いがな」

キルシュ:「列車より徒歩の方が速いんですか……?」

ルメス:「けっこう危ないけどな」


そう言っているうちに列車は駅へと到着。

スピードを落としていき、汽笛が鳴り響きます。

乗っていたわずかな冒険者たちに続き、パーティーもクルツホルムへと降り立ちました。

周りを見て見ると、一般市民よりも多いのではないか、というくらいに剣や杖で武装した人たちでいっぱいでした。

奈落の大浸食の匂いを嗅ぎつけ、先に到着した冒険者でしょう。


パーチア:「なんだ、先客だらけじゃんか」

ディレウス:「攻略したら金も名誉もどっさりの奈落がそこら中にあるんだぜ。先客も来るってもんだろ」

キルシュ:「賑わっててよろしいことで」

ルメス:「確か冒険者ギルドはこっちだったはずだ。奈落を攻略したんだ、報告がてら情報収集と行こうぜ!」と先に走り出し始める

キルシュ:「あっ、待ってください!ルメスさんのスピードで走られたら私は追いつけませんー!」


ルメスの案内でクルツホルムの中でも一番大きい建物にたどり着きます。鉄道ギルドです。

クルツホルムは鉄道産業が大きな力を持っており、依頼も鉄道ギルドから冒険者ギルドを通し、冒険者へ依頼されている状態でした。

一番大きい建物、すなわちそれは鉄道ギルドと冒険者ギルドと酒場を合わせた、まさに冒険者のための拠点です。


ルメス:「おーっすマスター!いい話持ってこれたぜ!」口笛をピーピー吹きながらドアを開けて入って行く

パーチア:「もっと静かに入れよ」


ギルド内もすでに周囲を攻略しようとしている冒険者たち、もしくは探索から帰ってきて宴会をしている冒険者でいっぱいでした。

彼らとギルドのマスターはやたらと騒がしく入ってきたパーティーに思わず一斉に釘付けに。

ギルドマスターは人間の30代くらいののマスターというにはやや若い男性でした。


ギルドマスター:「おや、これはまた風変わりな種族の集まりじゃないか。いい話って何だい?」戸棚から木のジョッキを取り出しながら返事

ディレウス:「おうマスター。さっき奈落が南の方で浮いたの知ってるだろ?」カウンターに肘をついて堂々と話す

ギルドマスター:「ああ。すぐ収まったことからきっと優秀な冒険者がすぐに攻略してくれたんだなと思ってね。はい、エールでいいかい?」と4人に木のジョッキを置いてエールを注ぐ

キルシュ:「優秀な冒険者だなんて恐縮です。はい、こちら、お納めください」とアビスシャードを丁寧にカウンターの上に並べる

ルメス:「謙遜しなくていいぜキルシュ!オイラたちが、その優秀な冒険者ってわけよ!」と早速エールに手をつける

ギルドマスター:「なんと、君たちが奈落を攻略したのか!これは期待できそうなパーティーが入ってきたかな!」


テーブルについた冒険者からも感嘆の声があがり、口笛や「やるな!」といった声が聞こえてきます。


ルメス:「へっへ、だろ!」と後ろの冒険者に向かってサムズアップ

ディレウス:「俺たちにかかりゃこんなの朝飯前よ!」後ろの冒険者に向かって胸を叩く

キルシュ:「夕食前くらいには苦労したんじゃないでしょうか……」

パーチア:「ってことでだ。もちろん、アタシたちもこれからこの奥に挑戦する。奈落の攻略はもちろんとしてだ。他に依頼はないか?」

ギルドマスター:「ああ、もちろんたくさんあるよ。まずは奈落の攻略。そして各地にいる強力な魔物、俺たちは"主"と呼んでる。そいつを倒そうと、今いる彼らも躍起になってるってわけさ」テーブルの冒険者たちを指す


それに応えるように冒険者たちは「そうだそうだ!」「主は強くならねえと倒せねえからな!」「いま修行中!」と口々にマスターに飛ばします。

その後、マスターは引き出しから4通の手紙を取り出します。


ギルドマスター:「それと、各地を冒険するならついでに届けて欲しいものがある。時間は問わない。」

ルメス:「1通だけかと思ったらめちゃくちゃあるじゃねえかよ。お、エルヤビビ宛てもあるぜ」と4通の手紙をわしづかみ

キルシュ:「これでは冒険者というより配達員ですね……いいでしょう、配達員になるのもたまにはアリかと」


ギルドマスターから以下の4つのクエストを受注します。

・パルアケという街に手紙を届ける 報酬:400XP 6000G

・トゥルヒダールという街に手紙を届ける 報酬:400XP 8000G

・エルヤビビという街に手紙を届ける 報酬:400XP 8000G

・森林エリアのどこかにいるフィルイックという学者に手紙を届ける 報酬:400XP 6000G


ディレウス:「あちこちに散らばってるな。ついでに届けてやるとするか」

パーチア:「ずいぶんと報酬が破格だよな」

ギルドマスター:「こんな状況だからたどり着くだけでも大変でね。ついでに街が無事かどうかも確かめてほしい」

キルシュ:「承知しました。次に帰ってきたときにはいい報告を持って帰りますね」

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