2話

4人の自己紹介が終わると、列車はブレーキを踏み始めました。

クルツホルムはまだまだ先なのですが、なぜかスピードはどんどんと落ちていき。

ついに道中で停止してしまいました。


ディレウス:「なんだ?止まってねえか?」

ルメス:「クルツホルムまではまだまだ先のはずだぜ」

キルシュ:窓から外を見る

キルシュ:「皆さん、あれを見てください!」

パーチア:キルシュの後ろから覗き込んで「外にオーロラが……!」


どうやら、列車は知らず知らずのうちに奈落の魔域の中に入り込んでしまったようです。

停車した線路のすぐ目の前には黒い球体が浮かんでいます。

すると、後ろから鉄道ギルドのスタッフらしき男、ヤルノがやってきます。


ヤルノ「申し訳ございません。外の状況を確認したところどうやら奈落の魔域に巻き込まれてしまったようです。誰かが内部に入り、核を破壊しなければ運航できそうにありません」

パーチア:「だろうな!早速だが、アタシたちの出番ってわけか?」

ヤルノ「はい、車内のお客様を確認したところ、この奈落の攻略ができそうなのはあなたたち4人だけのようです。どうか奈落の魔域を攻略し、クルツホルムの駅まで護衛していただけないでしょうか?」

ルメス:「パーティ結成から早速ってことか」

キルシュ:「承知しました。奈落の魔域の攻略、お任せください」とヤルノに一礼

ディレウス:「いいぜ、期待されてるみたいだしだからいっちょ応えてやるとするか!」自身の胸を叩く

パーチア:「だ、そうだ。当然だがアタシは受ける理由しかない」

ヤルノ:「ありがとうございます。奈落の魔域が攻略されたなら、パーティに8000Gの報酬をお支払いいたしましょう」


奈落の入口に入ると、そこは遺跡の薄暗い通路のような場所でした。

明かりはぽつぽつと松明がありますが、前へ進んでいいのか後ろに進んでいいのかもわかりません。


ディレウス:「なんだここ?道案内の看板くらい立てとけよな」

ルメス:「ここ奈落だしそんなもんねーよ。ここは人の声がする方向に向かおうぜ」


通路の前方向からは何かを話しているような声が聞こえてきます。

パーティーがスカウトであるルメスの先導で通路を歩いていると。

交渉をしているナイトメアの男、ザイとティエンスの女、アレクサンドラがいました。


ザイ:「お前はまた別の所から来たのか」

アレクサンドラ:「ああ。そしてどうやら貴殿と行動を共にしないと帰れないらし…待て、誰だ?」とパーティーに気づく

パーチア:「そりゃこっちのセリフだが、別にアタシたちには隠す理由なんかない。先に名乗らせてもらうぜ」とイーヴの聖印を見せる


突然現れた4人に警戒心を持っていたザイとアレクサンドラですが、パーチアがイーヴの神官であることを示すとアレクサンドラはすぐに警戒を解きました。


アレクサンドラ:「ということは貴殿らは頼れる味方だな。奈落にいる今、イーヴの聖印以上に信頼できるものはない」と思わずパーティーに拍手する

キルシュ:「ということは貴女も?」アレクサンドラを見つめて、同じくイーヴの聖印を見つけると納得

アレクサンドラ:「そうだ。アレクサンドラと言う」

ザイ:「アレクサンドラの頼れる味方という言葉を信じよう。俺はザイと言う」

ザイ:「会ってばかりですまないが人を探しているんだ、手伝ってくれないか?」

キルシュ:「随分と焦った様子ですね、探している方とは?」

ザイ:「俺の小隊の隊長で名前はスミアと言う。ええと、お前と同じライフルを持っているはずだ」とキルシュのトラドールを指す

キルシュ:「つまりは私と似ている人を探せということですね」

ルメス:「へへっ、こんな美男美女からのと誘いじゃ、断れねえってもんよな」

パーチア:「ルメスのその口説いてんのかどうか分かんねえセリフどうにかなんねえのか?まあ、その頼み、どうにかしなきゃアタシたちもどうしようもないんだ」

アレクサンドラ:「私も貴殿らに協力しよう。後ろをついていく」

ディレウス:「俺から見りゃあんたも頼れる味方だぜ」とアレクサンドラと拳を交わす

アレクサンドラ:「期待しているぞ、リルドラケン」

ザイ:「礼を言う。隊長はこの奥に進んだはずだ、ついてきてくれ」


以降、アレクサンドラがフェローとしてついてきてくれます。

ザイはパーティーには加勢できません。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る