Case20 お金持ちを夢見る男子中学生の話20
母はとても綺麗な顔立ちをしていた。反対に父はとても醜く、狡猾そうな顔をしていた。母を顔立ちがそのまま受け継ぐ事が出来たら良かったのにと、鏡を見るたびに思った。
しかし僕の気持ちに反して、僕の顔立ちは父の狡猾そうな顔立ちがかなり色濃く残っている。そしてその狡猾さが自分の人格にさえも影響を与えている事を、最近つくづく気付かされて嫌になる。
父は僕が小学校の中学年ぐらいの時に、多額の借金を置いて家を出て行った。家を出る前に父と母はよくケンカをしていた。時には手が出る事もあった。喧嘩の内容から、出て行った父はどこか別の女性の家で暮らしていると言う事がなんとなく分かった。
それからしばらくして、体中に刺青を彫った人達がうちに押しかけてきた。
その時初めて、父が良くないところからお金を借りていた事を知った。
男達は僕の前で母をレイプした。男達の中のボスと思われる男が、僕の隣にしゃがみ込みタバコを吹かしながら言った。左手にはビデオカメラを持っており、犯される母の姿を撮っていた。
「どうだ坊主、おもしれぇか?ちゃんと見とけよ。お前のおっかさんが犯されるとこをよ。」
頭が真っ白でほとんど覚えていないが、僕はその光景を見ていた様な気がする。母が何時間も泣き叫んでいる光景を。隣にしゃがみ込んだ男も、恍惚な表情でそれを見ていた。
僕は本能的に、この男には逆らう出来ではないと感じた。歳は30代後半か40代ぐらい。真っ黒なスーツに、真っ赤なシャツ、刺繍柄が入った金色のネクタイをしていた。ゴツゴツした右手の指は何本か欠けていた。
「なぁ、坊主。お前とお前のおっかさんがよ、なんでこんな目に遭ってるか分かるか?」
男は僕にビデオカメラを向けて言った。威圧的ではないのに、心の底から冷たい口調だった。男が喋ると別の男の全身に彫られている錦鯉の刺青が、男の舌に施されているのが見えた。
「金がねぇからだよ。可愛そうになぁ。金がある家庭に生まれりゃあもっといい目を見れたのにな。お前のおっかさんもだよ。金がある男さえ捕まえてりゃあこんな事にはならなかった。いいか坊主。世の中金だよ。金があるかどうかで人生決まるんだ。」
それから男は、別の男に立った状態でレイプ されている母の元へ歩いていき、彼女の顎を掴んだ。母は疲れきり、怯えきっていた。それから側に立っていた別の男にビデオカメラを渡すと言った。
「上玉だな。坊主、お前のおっかさんは連れてく。それからお前もオレ達の奴隷だよ。また来るから、その時までに500万用意しとけ!そしたらお前もお前のおっかさんも解放してやる。」
それから男も服を脱ぎ捨て、母をレイプした。
男の体には激しく舞い上がる赤と黒の錦鯉が綺麗に彫られていた。
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