第153話
次の日は、予想通り──というか想像以上に凄かった。
「まやちゃんおはよう!!」
教室へ来て、そう挨拶していく。
そこまではいつもと変わらなかった。
だけど、凛の爆弾は思った以上に早く落とされる。
「ね!!みんな聞いて!!もう、まやちゃんは俺のだから肝に銘じておいて!!──特に男子!口説いたりしたら許さないからね!!」
……想定内だ。教室に響き渡る凛のこの言葉は。
だけどこの後──凛は私をバックハグすると、後ろから私の頬に口付けたのだった。
これは、予想外だ。
一瞬、シーンとなったかと思えば、鼓膜が破れそうなくらいの歓声が教室内に響き渡る。
「あんた……マジ?」
眉をひそめて疑いの眼差しを向けるのは愛子。
「え……うそ……」
顔が青ざめて本気でショックを受けている様子の陸。
「ふーん……。ま、別に関係ないけど」
そう涼しい顔でドアにもたれかかってるのは何故か二年の教室に来ている西川君。
「えー!!神永君が彼女持ちなんて~!!」
泣き叫ぶ女子に
「やっぱり女は顔で選ぶのか……」
なんて失礼なことを言っている男子。
──おいお前ら。
誰も「おめでとう」の一言もねえのか!!!!
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