あの方へラブレター

 あなたと学校で出会ってから、もう3年になりましたね。私が勉強や部活に頑張っている間、あなたは優しい目でずっと見守ってくれていました。そんなあなたに支えられたおかげで、私はこの高校を無事に卒業することができたのです。大学も第一志望に合格できました。


 高校生活の間、私はヤンキー風な同級生に絡まれて、いじめられることもありました。一人で屋上へ弁当を食べていたら、いきなり七味唐辛子を弁当全体にどっぷりかけられ、辛くてツラくて泣きながら、悶えながら食べたこともありました。


 それでもあなたは助けてくれるわけではありませんでしたが、優しい目で見守っていてくれましたね。


 私が陸上部の県大会で2位になったあとで会ってみたら、あなたはどこか穏やかな笑顔で私を祝福しているように見えました。そんな素直なあなたが好きでした。


 私の家に遊びにくるわけでもなかったけど、あなたがずっと見守っていてくれると思えば、何だか心強かったです。でももう、こうやって会えるのもこの日が最後ですね。


 なぜなら私は次の道に進むけど、あなたはずっとそこにいるままだからです。まるで留年したようにも思えます。それでも、これからも私を優しく見守っていてください。


この手紙を、最後のメッセージとしてあなたに捧げます。それでは、さようなら。


 理科室のガイコツさんへ


 崎本美幸より

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