音楽!
ということで、ずっと気になっていたのですが、どきどきして読みに来れなかったこのお話を読みに来ました!
最初の一文がひどく印象的ですね。
何という始まり。
主人公が歩んできた人生が窺える……。
そして、少女かと思ったらなんとお母さん!
娘がいる!しかもコウコウセイ。……衝撃の事実です。
駅に残してきたということは、はぐれてしまったのでしょうか?気になります。
おまけに曰く付きの喫茶店に入ることに。
でも、雰囲気が素敵です。こういうお店、今は近くに無いんですよね……。
次から次へと起こる出来事にどきどきしっぱなしですよ!
このマスターさん、確実にこの主人公が誰だか覚えていますよね(笑)。
かなりの年月が経っている様ですが、流石です。
歌が好きだけど遠ざかっていた?ここには来たくなかった。でも特等席。
ペンとメモ帳とかは一体何だろう?
常に持っているんですかね?てことは、日常的に使っているのか?
最初と最後で一文が同じなのが、かなり印象的です。
これは過去が気になる!男の名前も出てきたし!
おおおおおおお……。
家庭が悲惨過ぎる……。母親が母親じゃない……。
父親は当然……いませんよね。
そして、問題のお相手!(笑)来ました遂に!
なかなか大人な空気の予感です。てっきり学生時代の思い出かと思っていたので、わくわくします。
雨が印象的な物語ですが、所々に印象的なフレーズがあって素敵です。
こういうセンスは、えーきちさんだなあと思います。
って、昔は両親がちゃんといたのか!
しかも、歌が大好きで、両親に褒められていた。……。
ああ、嫌な予感しかしない……。
私はクラシック畑の人間なので、初めてジャズなどを聞いた時はかなり不思議に思ったのを覚えています。旋律とか。
あのズレが独特に思えて、味のある空気を出しているなあとか。
私はあの音楽は弾きこなせないので、これの良さを引き出せる歌い手や弾き手は凄いなあと思った記憶があります。
だから、主人公!そんな関連付けの仕方で自分を表現しないで下さい!と、思わず智昭と同じ様なことを思ってしまいましたよ!
この智昭さんは主人公の心に寄りそう大切な人だったんですね。
止まない雨は無い。良い言葉です。好き。
って、バンドメンバーの名前が何!?と思ったのはともかくとして(笑)。
音楽ではなく主人公との生活を選んだのであろう彼に、主人公が酷く失望するシーン。
最初、「え。何で」と思いましたが、彼女にとって歌はとても大切で、トラウマだからこそ乗り越えたかった壁なのかなあと思ってしまいました。
そうですか……。父親が最低でしたか……(ゆらっ)。
母親が落ちるのも気持ちは分からなくもないですが、こんな小さな娘がいるなら、母親にももっと「娘は私が守る!(どーん)」くらいの気概を持って欲しかったですね……。
あと、父親はマジで最低なので全員でぶん殴れば良いと思います(笑顔)。
けれど、この主人公、結構自分勝手で、決め付けな部分もありますよね(笑)。振り回さないでと言いながら、結構自分が振り回している感じがまた。
ずっと後ろ向きで暮らしてきたから、余計にこういう思考になるのだろうか……。
この点をみると、「ズレ」と自分を分析しているあたりは結構正解なのかもしれないと思ってしまいました。
でも、歌が全てのキッカケとも言えるので、歌をいつか一緒に歌おうと言ってくれたその夢が砕かれたのは、絶望でしかなかったのかなとも感じ、苦しかったです。
もっと彼と向き合って、色々話し合っていたら違う道もあったのではと思わずにはいられませんでした。
智昭さんも、色々決める前に彼女と話せば良かったのかな、とか。きっと本当に大切だからこその決断だったと思うので……。
人生は本当、失敗の連続。
そして、逃げるから余計に土砂降りの連続……。
って、うん!?逃げ出した後に出産!?
てことは、娘さんはこの智昭さんの娘!?ん!?
おなかにいると分かっていて逃げ出したのか、それとも分かっていない時に逃げ出したのか。
それでまた、彼女への印象が変わりそうですね……。智昭さんも知っているのか?ここに可愛い娘がいますよ!
しかし、彼女は本当に立派に育てたのですね。しかも、きちんと真面目に働いて。
これぞ母親、という愛情を感じました。両親とはまるで違う。素晴らしいです。尊敬します。
彼女が後悔していないのなら、こういう人生もありなのでしょう。
そして、ノートを介した十七年越しのメッセージ。
……彼も元気に音楽を続けていたと分かるのは感慨深いです。
しかも、娘さんの名前「初夏」じゃないですか!(笑)
完全に智昭さんの好きな季節!そして生まれた季節!
そんな素敵な名前の娘さんに怒られる主人公(笑)。確かに。早く連絡はしてあげて下さい(笑)。駅に置き去りにしたって言っていたし。
って!手話だ!
ということは、歌どころか声も出なかったということですか!
なるほど。あのトラウマで、歌どころか声さえ出せなくなったと……。
でも、この軽井沢で偶然とも言える導きで、ようやく彼女の人生も雨が止み始めたということでしょうか。
心因性のものだったら、いつか声も出せる様になりますよね。
主人公がまた、大好きな歌を大好きな人と歌える日が来ることを願っています。
なかなか印象深いというか、いつもと違う感覚の物語で楽しかったです。
主人公に感情移入は出来なかったのですが、それでも一人の生きざまをまざまざと見せてもらいました。面白い!物語にしっかり入り込んでしまいました!
えーきちさんのお話は、読むたびに違う感覚を味わえるので、いつもわくわくしてしまいます。
素敵な物語をありがとうございました!
……ところで、やはりこれからも智昭さんと再会するってことは無いのでしょうか。
もっと大きくなって、それこそおじいちゃんおばあちゃんになってからでも良いので、「そんなことがあったなあ」「ねえ」と語り合ってくれたらなあと思ってしまいました。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
和泉様の読み通り、初夏は智昭との子供ですね。
そして、明子は知っていて逃げ出した。
それは『待ち望んでいた初夏を待たずに』という箇所になります。
そして、和泉様のおっしゃられている通り、明子本人に共感できないのはごく自然の事だとも思います。
普段、読者に共感してもらえるように子供向け作品を書いていますが、今回は共感非共感を捨てて、明子という人物の物語として書いてみました。
その点では、ある意味明子は作者である私から離れて自由であり、人から見ればかなり自分勝手に映ると思います。
しかし、そういった人物は世の中には決して少なくない、と私は思います。
そんな明子にも、明子なりの人生がある。
それを感じ取っていただけたらな、と思います。
後日談としては、和泉様の書かれたような事を考えたこともありました。
もっと別の会わない未来も。
ただそこに私の答えを当てはめるのは無粋かな、と感じたのでこんなラストになりました。
そこから先の明子の人生は、この物語を読んでくださった皆様、そして和泉様に委ねたいと思います。
最後まで読んでくださって、また評価もありがとうございました。
うううっ、ここまでネタバレした状態で最終話を読むなんて、カクヨムに来て……、いえ人生で初めてだ〜★
皆さんの感想や疑問に加え、えーきち先生の見解まで読んじゃってますからね〜。小説には描かれなかった公式見解まで、ばっちり仕入れちゃってますから(泣)
なので、今回は感想は書けません。
ただ、物語自体は良かったですよ?
悪かったのは、えーきち先生が、(最初は恐らく2話だった話を4話に)分割しちゃったことです。
だから、物語を自分で味わうことが出来なかったです。残念★
でも明子さんのような読者が共感しずらいキャラクターを主人公にもってきた部分とか、興味深い試みだと思います。
『明子』さんという人物を、ブルーノートの西洋式音階にはないズレになぞらえて物語を紡ぎだすなんて、えーきち先生以外には思いつかないのではないでしょうか?
その着眼点は凄い!
いつものえーきち様の作風とは違っていたけれど、やっぱり他の人とは違う独自性がありますね。
……って、まだ二作品しか読んでないけれど★ てへっ!
って、初対面でしたね、失礼しました。
作者からの返信
コメントを読んでしまうとモロネタバレですね。
大変失礼いたしました。
今回の作品はエンタメに振らない話にしたので、普段子供向けばかりを書いている私としては違う作風かもしれません。
これからもよろしくお願いいたします。
最後まで読んでくださって、また評価もありがとうございました!