第48話 鬼
「ぐ、強いのお!」
桐谷はビーンの攻撃を本当によく耐えている。
ビーンが近衛のゴブリンを1匹喰らって得た魔力は、少し名のある聖職者をも上回る。ビーンの闇魔法に対する適正はそれだけ高いのだ。
桐谷はそんなビーンの拳を、エウロスと協力して、歴戦の技術とカンだけで時間を稼いでいる。
しかしそれでも限界点はある。
メキ!
店売りの木刀が折れてしまった。
『は!ざマア!』
「ぬぅ!」
桐谷に黒いオーラを纏った拳が迫…らない。
「グオ!」
「桐の爺さん大丈夫か!」
タツが紙一重のところでビーンに蹴りを入れたからだ。
「うむ、おかげで死に損なった」
「これを使え」
俺は手早く小太刀を捨てる。
「助かる」
俺と桐の爺さんは飛び去る。ビーンの拳が迫っていたからだ。
「くらえ!」
喉-生物がどうしても鍛えることのできない所-を狙って穿つような蹴りを放つ。
「ガァ!」
ビーンは怒ってこっちに来るが
「はは、ガラ空き!」
桐の爺さんの足払いが飛ぶ。
冗談みたいな話だがこの足払いは桐の爺さんの得意技で、基礎のなっていなかったりする門下生達から恐れられているらしい。
「グアア!」
ビーンは多少バランスを崩しながら覆うように攻撃してくる。
『オーラアーマー』を使って体当たりをする。押し返した。
「は!は!でやぁ!」
『トリプルキック』を使い金的、腹、顔と蹴りを入れる。慈悲はない。
怯んだところを3人で囲う。このままいけるか!
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