第31話 修行

「嫌だ」

 氷竜さんはあっさりと断った。


「なんでだよ」

「我はロウグの世話で忙しいのだ。

 よいか、龍というのは産まれてから3ヶ月もすれば巣立つのだ。そして住処に合わせて成長するのだ。その大切な3ヶ月を他のことに割く余裕などない」

 お、おう。以外に重い内容だった。


「…じゃが、アイアスに修行をつけてもらえ。そなたの世界には無い魔物との戦い方を学べるであろう」

 それも良いな


「じゃあアイアス、修行をつけてくれ」

「分かりました」



 アイアスは準備に向かった。その間に色々確認しておこう。

 今回俺が落としたものは結局使わなかった投げ槍だ。特に問題は無い。


 そして今の俺のレベルは


メインクラス 聖職者 レベル27

サブクラス1 ウォーリアー レベル25

サブクラス2 エンチャンター レベル26

サブクラス3 ランナー レベル24

サブクラス4 ハイキッカー レベル14

サブクラス5 アイスマン レベル5

サブクラス6 未就職

合計 レベル121


 新たに習得した魔法は『アイスハンド』、手の体温を局所的に低くするらしい。

 新たに習得したスキルは『オーラアーマー』、かっけえ名前の通り体をオーラで覆うスキルだが、約10秒しか持たないらしい。クールタイ厶は約10分。使い所を考えないと枯らされて終わるかもしれない。


 それと、サブクラスが1つ解放されていた。後でセドナに言われていたアニミストを取ろう。



 アイアスが準備を終えて戻ってきた。

 手にはナイフと氷の板を持っている。


「まずは武術の種類です。

 魔物に対する武術は大きく2種類あります。

 前提として厄介な魔物は人間より大きいので、これに対し力を持って対抗するか知を持って対抗するかです。

 例えばグレイウルフに対して前者は正面から殴り、後者はすれ違いながら急所斬ります。前者は単純で習得しやすく、安定した強さを持っています。後者はうまくはまれば強いですが、複雑で習得しづらく、一歩間違えればあっさりと死にます。

 世界的にメジャーなのは前者です。

 ここまででなにか質問はありますか?」

 特にないので続けてもらう。


「今回は覚えやすい力で対抗する方を覚えてもらいます」

「おう!」

「ではまずは…こちらを動かす所からです。魔法や身体の扱い方を覚えればすぐにできるようになります」

 アイアスが指さしたのは、底面が50センチほどの正方形で高さが2メートルほどの氷の柱だった。うそだろ!?


「分からないことがあれば聞いてください」

 そう言ったアイアスの顔は、どこか歪んでいた気がした。

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