第22話 反省会

 両手剣の兄ちゃんと槍士が立ち上がる。


「反省会だ。

 んじゃ、自己紹介とパーティーから」

「…ドラゴン。仲間とパーティー組んでる」

 両手剣の兄ちゃん


「ケンヤだ。ソロでやってる」

 小太刀の少年


「シュガーと申します。野良です」

 槍士の青年


「ウィズです。野良です」

 盾士の中年


「ビーストロマノフです。ソロですが従魔の仲間たちと一緒です」

 弓の少女


「まずドラゴン君は武器の重さに振り回されている。

 もっと軽い武器に変えたほうがいい」

「そうですか…忙しいので帰ります」

 あれま帰っちゃうのか。


「次にケンヤくん。君には防御の才能がある。

 ソロはやめて野良かパーティーを組んだ方がいいだろう」

「はい!」

 俺の攻撃を防げたのだから才能はあるだろう。


「んでシュガーさんは、理論的だけど戦闘のカンがなってない。

 こればっかりは経験を積むしかないです」

「カンですか?」

「ああそうだ」

 シュガーさんは理論的な人だ。

 ビーストロマノフさんの指示が届かない場所でもウィズさんの動きに合わせて包囲した。

 槍も基本に忠実に距離を取る戦い方をしている。


「ウィズさんは良くも悪くも普通です。」

「やはりそうですか」

 自覚はあるようだ。

 まあ普通というのは王道ともとれるし。

 実際、今回の前衛の中では一番強い。


「最後にビーストロマノフさんは指示が上手だ。

 人を信じるのがうまいリーダータイプだな」

「ありがとうございます!」

「だけど指示を出しながら弓を使うならスナイパーを取った方がいいだろう」

「なるほど、スナイパーですね?」

 人を信じれるというのはリーダーにとって前提条件だ。

 『有能な怠け者は指揮官にせよ』といあ言葉は有能な『怠け者は怠けるため、人を信じて任せる』という意味もある。

 少々脱線。


「そうだ、一度4人でパーティーを組んだらどうだ?

 どこかから補助要員を連れてきて」

「それ、いいかもしれませんね」


 こうして反省会も終わった頃

 俺は青い髪と瞳の少女に声を掛けられた。


「タツさん」

「セドナさん?なんですか」

「私と勝負してください」

「はい?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る