美玖と裕太郎の世界とエロ
第11話 美玖の過去と裕太郎の過去と
美玖は今はあんなにエロくなって人とわかり合う.....っ訳じゃ無いけどそういう努力をしている。
だが昔は違った。
昔は親父に性格を殺されたのだ。
その為に顔が死んでいた。
『何ですか?見ないで下さい。甘味裕太郎さん』
こんな感じだったのだ。
つまり有り得ないと言える。
性格があんなにエロくなるってのは、だ。
先ず考えられないのだ。
エロに.....俺に、親父に.....全てに。
全く興味無かったから。
だから彼女は.....変わったと思う。
性格はちょっとヤンデレっぽいけど.....だ。
だけど俺は嬉しい。
彼女が.....俺に接してくれるのが、だ。
「美玖。クッキー持って来たぞ」
「.....」
如月が焼いてくれたクッキーを持って来てから.....俺は皿と美玖の好きなミルクコーヒーをオボンに乗せてから.....美玖の部屋の前に来た。
だけどあまり変わってない。
俺と美玖の関係は、だ。
客人が居ると大体こんな感じだしな。
俺は思いながら美玖の部屋のドアの前に腰掛ける。
「大丈夫か。美玖」
「.....大丈夫だよ。どうしたの?」
「.....お前さ。変わったよな。随分と。何かきっかけがあったのか?」
「.....無いよ。きっかけは特には」
その言葉にふと思い出す。
それは.....美玖の部屋に置いてあった家族写真。
まるで呪いの様に.....置かれていた全て。
俺は.....複雑な顔をする。
そして天井を見上げた。
「嬉しかった。俺は」
「.....何が?」
「お前がエロくなっているけどそれでも部屋から出て来てくれた事に、だ」
「.....私はエロく無いもん」
「エロいけどな。そこは認めろよ」
ふーんだ。私はエロく無いもん、と口を尖らせた様に言葉を発する美玖。
それから俺と同じ様にドアに背を向けてか。
腰掛けた。
俺は.....その事に少しだけ驚きながらも。
笑みを浮かべてから前を見た。
「ねえ。お兄ちゃん」
「.....何だ。美玖」
「お兄ちゃんもその.....過去が有るって知ってるよ?最悪の」
「忘れた方が良い過去が、だろ。.....確かにな。俺は.....嵌められたしな。友人に。.....あれはもう友人じゃ無いけど」
「確か.....嘘告白されたんだよね?それで恋に臆病になったって.....」
イジメが酷かったしな。
それで.....俺は恋に億劫になったんだと思う。
考えながら.....俺は美玖に聞く。
どっから聞いたんだよその噂、と、だ。
すると美玖はクスクス笑いながら、お兄ちゃんのパソコン、と答える。
またかコイツ。
「お前.....自由気ままに開けるなよ。.....パスワード変えるぞマジに」
「良いよ。そしたらまた追跡するだけ」
「.....ハァ.....」
全くな。
考えつつ苦笑いで俺はまた天井を見上げる。
そして考えていると。
ねえ。お兄ちゃん、とまた言ってくる。
俺は、どうした、と回答する。
「お兄ちゃんの事、好きだったんだ。昔から」
「.....知ってる。告白したじゃないか。この前。滅茶苦茶な中だったけど」
「.....ずっと素直になれなかったの。御免。でも.....本当に好きだったの本当に。お兄ちゃんが」
「.....何で俺を好きになったんだ?」
「.....あの事だよ。知らない?.....私が勉強で困っていた時に.....手を差し伸べてくれた時」
嘘だろオイ。
たかがそれぐらいで?、と考えながら俺は目を丸くする。
あの時は困っていた数式に手を差し伸べただけだぞ。
どうなっているんだよ。
それで好きって。
「女の子は.....きっかけはどうあれ心から助けてもらったら大概、好きになるもんなんだよ」
「.....そうなのか.....」
「女の子ってそんなもんだからね。アハハ」
「.....それで俺を好きなってくれたんだな」
「うん。大好き。.....だからこれからもエッチな事はしていくつもり。アタックで」
それとこれとは話が別だろ。
だけどまあ.....そういうものアリかな。
考えながら俺は床に手を突いて立ち上がる。
それから、如月の元に戻るよ、と言った。
するとドアが開く。
「.....これ持って行って」
「.....?.....これは何だ?」
「.....アニメキャラのキーホルダー。私の好きなキャラクターの。クッキーのお礼も兼ねて」
「これをどうするんだ?如月に渡すのか?」
「.....ま。そうだね」
恥ずかしがりながらモジモジする美玖。
多分これは.....仲直りというよりかは.....交渉が成立した、という意味だろう。
それで渡す様に言ったんだ。
思いつつ俺は、アイツにも渡してやれよ。クラス委員の、と言うが。
首を横に振った。
「嫌」
「.....あのな.....この落差は何だ?」
「嫌と言ったら嫌。だから嫌」
「.....」
泣いているだろうな理保さん。
どういう基準なんだろう。
理保さんがとても可哀想です。
でも.....まあいつかコイツが手をだろう。
またキーホルダーの様な感じで、だ。
考えながら俺は俺は美玖を見る。
美玖。有難うな、と。
取り敢えずは、だ。
「別に.....」
「.....そうか」
こうして俺は如月と美玖が停戦を結ぶ瞬間を目撃し。
そして.....リビングに戻った。
それから.....俺は如月にそれを渡すと。
如月は心から喜んでいた。
「大切にします」
「.....そうしてやってくれ。喜ぶだろアイツも」
そして如月に俺と美子さんは笑みを浮かべながらで世は更けていった。
夜になっていく。
俺は勉強をしていた。
その理由としては.....4月の終わりに試験がある為だ。
俺と如月はその為に勉強していた。
で.....如月が風呂に入ってから俺の部屋に来た.....事によって。
また何だかやばい事になってきた。
それはどういうやばい事かといえば。
「でも好きな人にこうやって少しぐらいは良いですよね。接して」
という如月の誘惑な感じだった。
おい.....コラ!?
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