第9話 泊まる決意をする
弥太郎によると.....美玖と如月の話を聞いた方が良いという事になった。
その為に先ずは美玖に美玖の部屋で話を聞く。
美玖は俺をジト目で見ていた。
そして腕を組んで俺を見ている。
それから、で。話って何、と頬を膨らませる。
「あのな。良い加減に気を取り戻せよ。如月と争ったって何にもならないだろ」
「ふーん。お兄ちゃんはあのビッチの味方するの?ふーん.....」
「そういう事じゃねーよ.....」
「どっちにせよ気は取り戻せないけどね。何なのあの女。家に突然来てから。最低にも程があるんだけど」
「まあそうなんだけどさ.....」
どうしたもんかな.....。
考えながら俺は美玖を見る。
美玖は俺にプンスカ文句を言いながら.....そしてハッとしてニヤッとした。
どんな事を思い付いたのか知らないが俺は冷や汗をかく。
「お兄ちゃん。あのビッチをマッパに。.....裸にしようよ」
「.....お前.....!?」
「マ○毛ぐらい見せれるでしょ。ビッチなんだから」
「お前.....駄目に決まってんだろ.....ってかなんて事言うんだ」
素っ裸にしてやったら.....グフフ。また睡眠薬混ぜてやる、とニタニタする美玖。
どんな◯女膜なんか足開かせて見てやる。
どうせ無いだろうけど、とも、だ。
俺は真っ赤に赤面しながら、良い加減にせえ、と美玖の頭にチョップした。
すると美玖は、何するのお兄ちゃん.....、と涙目になる。
「アイツ絶対に貫通しているヤ◯マンだよ?お兄ちゃん。中古品だよ?.....そんな女が良いの?」
「暴言すぎるだろ!!!!!本当のマジに良い加減にしろよ!?」
「いい加減にしないもん。お兄ちゃんが取られるし」
「そういう問題もあるかもだけどよ!!!!!」
俺は赤面ながらも額に手を添えて首を振った。
それから.....美玖を見る。
美玖は絶対に許さないし仲良くしないし、と言う。
俺はその事に首をまた振った。
こりゃもう駄目だ。
☆
次に俺はリビングに居る如月に話を聞く。
如月は不愉快そうな感じで俺を見る。
あんなのが義妹なんですね!、と言いながら、だ。
俺は、まあそう言うな、と苦笑い。
そして如月は俺をジッと見つめてきた。
「で?話とは何ですか?」
「単刀直入に言っていいか。美玖と仲良くしてくれ」
「嫌に決まっています。先輩の言う事でも嫌です」
「.....だよなぁ.....」
あんな女狐と仲良くですか?
嫌に決まっています。
人を何だと思っているんでしょうね!全く!、と文句を垂れる如月。
俺は盛大にまた溜息を吐いて額に手を添える。
それから首をまた振った。
「お前らが喧嘩しているのは良く無いと思うんだ。だから頼むぜマジに」
「嫌です。絶対に嫌。.....それだったら先輩。恋人になって下さいよ。私と。それだったら全面的に考えます」
「.....お前って俺が好きなの?」
「当たり前じゃ無いですか。これで好きにならない人は居ませんよ普通」
「.....ハァ.....」
とんだ告白だな.....。
面倒臭い.....。
困ったな本当に、と思うが。
まさか如月まで俺を好いているとは.....、と思う。
俺はまた溜息を吐く。
そして、どういう所が好いているんだ?、と聞いてみた。
「とっても優しい所です。先輩が大好きです」
「.....そうか。それは良かった」
「何ですかその反応!!!!!もしかしてあの女狐に何か仕組まれました!?.....そうですよね。死とか書くぐらいだから最低ですよね!」
「.....落ち着け。如月。まあそうなんだけど」
とにかく私は仲良くする気はありませんので、と如月はそっぽを頬を膨らませて向きながら宣言する様にした。
それからプンスカプンスカ言う。
駄目だこりゃ。
助けてくれ弥太郎。
考えながら直ぐ様スマホで弥太郎にメッセージを送る。
(弥太郎。無理だ。どうしたら良いんだ他には)
(そうか。だったら次は押し倒してみるとかかな?大体イケメンだと壁ドンだろ)
(アホかァお前は!!!!!ふざけているだろ!!!!!大体俺はイケメンじゃねーよ.....)
(おう。まあそうだな。.....まあ冗談は置いて。.....取り敢えずは1日考えたらどうだ。頭を冷やそうぜ。大体女ってのは、人間ってもんはそんなもんじゃね?)
(マジか?お前信じて良いんだな?信じるぞ俺は)
そうだな。多分大丈夫だ。
と笑顔を多分浮かべている弥太郎に俺は、分かった、とメッセージ。
それから如月に真剣な顔で向いた。
如月は?を浮かべて俺を目を丸くして見てくる。
俺はガバッと頭を下げた。
「如月。家に帰って考えてみてくれないか。美玖の事」
「それはつまりあの女狐と一緒になりたいって事ですか?先輩.....?」
「.....どうしろってんだよお前.....」
「私決めました。今日は帰りません。.....誘惑します。先輩を」
「お前は何を考えてんだ!!!!?」
泊まるっつったかコイツは!!!!?
何を考えているんだよ!
俺は真っ青になりながら居るとドォンと音がした。
それから.....また埃が落ちてくる。
そしてまたドォンドォンと音がした。
「アハハ。あの女狐、怒ってますねぇ。アハハ」
「オラァ!如月!!!!!テメェ!!!!?」
「アハハ。絶対に覚悟して下さい先輩。今日は寝かせませんから」
「割とマジに.....本当に勘弁してくれよ。帰ろうぜ」
「帰・り・ま・せ・ん。ア・ハ・ハ#」
額に#を浮かべてニコニコする如月。
それから暫くの間。
2階から地団駄で地響きが響いた。
埃が降ってくる。
そして結論から言って.....弥太郎の意見は何の役にも立たず。
如月はこの家に無理矢理泊まる事を宣言し。
そして.....滅茶苦茶になった。
勘弁してくれよ本気で.....。
「いや。ってか如月。どうするんだ服とか」
「帰って取ってきます。それで良いでしょう」
「.....いや。もうそのまま帰れよお前.....」
「先輩が心配です。あの女狐に飲まれてしまうかもしれないですから」
「あのな.....そんなの如月の両親も.....」
ああ見えて結構、放任主義です。
と笑顔を見せる如月。
俺は.....顔を引き攣らせた。
そして、じゃあ俺の家族が、と言うが。
正座してお利口になります、と口角を上げた。
「.....とにかく嫌です。帰りたくない。今日は絶対に駄目です」
「いや.....お前、明日学校なんだけど.....」
「朝早くとか休むとかすれば良いです。帰らないですから。先輩の童貞は私が守ります」
「いや!?何言ってんのお前!俺が困るんだよ!!!!!」
どう言われようがピュアな先輩を守ります。
と柔和な笑顔を浮かべる如月。
するとその時だった。
リビングのドアがバァンと開き.....睨みを効かせた美玖が入って来る。
ズカズカと、だ。
「.....そうはさせないし。中古品女」
「.....は!?中古.....まさか.....え、それガチにひっどいですね!!!!!」
「お前らもう大概にしろよ.....」
あのな本当に。
そしてまたガルルルルと威嚇し合った。
もうどうしろっつーんだこれ。
助けてクレメンス。
と思いながら俺は.....頭を抱えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます