第9話 泊まる決意をする

弥太郎によると.....美玖と如月の話を聞いた方が良いという事になった。

その為に先ずは美玖に美玖の部屋で話を聞く。

美玖は俺をジト目で見ていた。

そして腕を組んで俺を見ている。

それから、で。話って何、と頬を膨らませる。


「あのな。良い加減に気を取り戻せよ。如月と争ったって何にもならないだろ」


「ふーん。お兄ちゃんはあのビッチの味方するの?ふーん.....」


「そういう事じゃねーよ.....」


「どっちにせよ気は取り戻せないけどね。何なのあの女。家に突然来てから。最低にも程があるんだけど」


「まあそうなんだけどさ.....」


どうしたもんかな.....。

考えながら俺は美玖を見る。

美玖は俺にプンスカ文句を言いながら.....そしてハッとしてニヤッとした。

どんな事を思い付いたのか知らないが俺は冷や汗をかく。


「お兄ちゃん。あのビッチをマッパに。.....裸にしようよ」


「.....お前.....!?」


「マ○毛ぐらい見せれるでしょ。ビッチなんだから」


「お前.....駄目に決まってんだろ.....ってかなんて事言うんだ」


素っ裸にしてやったら.....グフフ。また睡眠薬混ぜてやる、とニタニタする美玖。

どんな◯女膜なんか足開かせて見てやる。

どうせ無いだろうけど、とも、だ。

俺は真っ赤に赤面しながら、良い加減にせえ、と美玖の頭にチョップした。

すると美玖は、何するのお兄ちゃん.....、と涙目になる。


「アイツ絶対に貫通しているヤ◯マンだよ?お兄ちゃん。中古品だよ?.....そんな女が良いの?」


「暴言すぎるだろ!!!!!本当のマジに良い加減にしろよ!?」


「いい加減にしないもん。お兄ちゃんが取られるし」


「そういう問題もあるかもだけどよ!!!!!」


俺は赤面ながらも額に手を添えて首を振った。

それから.....美玖を見る。

美玖は絶対に許さないし仲良くしないし、と言う。

俺はその事に首をまた振った。

こりゃもう駄目だ。



次に俺はリビングに居る如月に話を聞く。

如月は不愉快そうな感じで俺を見る。

あんなのが義妹なんですね!、と言いながら、だ。

俺は、まあそう言うな、と苦笑い。

そして如月は俺をジッと見つめてきた。


「で?話とは何ですか?」


「単刀直入に言っていいか。美玖と仲良くしてくれ」


「嫌に決まっています。先輩の言う事でも嫌です」


「.....だよなぁ.....」


あんな女狐と仲良くですか?

嫌に決まっています。

人を何だと思っているんでしょうね!全く!、と文句を垂れる如月。

俺は盛大にまた溜息を吐いて額に手を添える。

それから首をまた振った。


「お前らが喧嘩しているのは良く無いと思うんだ。だから頼むぜマジに」


「嫌です。絶対に嫌。.....それだったら先輩。恋人になって下さいよ。私と。それだったら全面的に考えます」


「.....お前って俺が好きなの?」


「当たり前じゃ無いですか。これで好きにならない人は居ませんよ普通」


「.....ハァ.....」


とんだ告白だな.....。

面倒臭い.....。

困ったな本当に、と思うが。


まさか如月まで俺を好いているとは.....、と思う。

俺はまた溜息を吐く。

そして、どういう所が好いているんだ?、と聞いてみた。


「とっても優しい所です。先輩が大好きです」


「.....そうか。それは良かった」


「何ですかその反応!!!!!もしかしてあの女狐に何か仕組まれました!?.....そうですよね。死とか書くぐらいだから最低ですよね!」


「.....落ち着け。如月。まあそうなんだけど」


とにかく私は仲良くする気はありませんので、と如月はそっぽを頬を膨らませて向きながら宣言する様にした。

それからプンスカプンスカ言う。


駄目だこりゃ。

助けてくれ弥太郎。

考えながら直ぐ様スマホで弥太郎にメッセージを送る。


(弥太郎。無理だ。どうしたら良いんだ他には)


(そうか。だったら次は押し倒してみるとかかな?大体イケメンだと壁ドンだろ)


(アホかァお前は!!!!!ふざけているだろ!!!!!大体俺はイケメンじゃねーよ.....)


(おう。まあそうだな。.....まあ冗談は置いて。.....取り敢えずは1日考えたらどうだ。頭を冷やそうぜ。大体女ってのは、人間ってもんはそんなもんじゃね?)


(マジか?お前信じて良いんだな?信じるぞ俺は)


そうだな。多分大丈夫だ。

と笑顔を多分浮かべている弥太郎に俺は、分かった、とメッセージ。

それから如月に真剣な顔で向いた。

如月は?を浮かべて俺を目を丸くして見てくる。

俺はガバッと頭を下げた。


「如月。家に帰って考えてみてくれないか。美玖の事」


「それはつまりあの女狐と一緒になりたいって事ですか?先輩.....?」


「.....どうしろってんだよお前.....」


「私決めました。今日は帰りません。.....誘惑します。先輩を」


「お前は何を考えてんだ!!!!?」


泊まるっつったかコイツは!!!!?

何を考えているんだよ!

俺は真っ青になりながら居るとドォンと音がした。

それから.....また埃が落ちてくる。

そしてまたドォンドォンと音がした。


「アハハ。あの女狐、怒ってますねぇ。アハハ」


「オラァ!如月!!!!!テメェ!!!!?」


「アハハ。絶対に覚悟して下さい先輩。今日は寝かせませんから」


「割とマジに.....本当に勘弁してくれよ。帰ろうぜ」


「帰・り・ま・せ・ん。ア・ハ・ハ#」


額に#を浮かべてニコニコする如月。

それから暫くの間。

2階から地団駄で地響きが響いた。

埃が降ってくる。


そして結論から言って.....弥太郎の意見は何の役にも立たず。

如月はこの家に無理矢理泊まる事を宣言し。

そして.....滅茶苦茶になった。

勘弁してくれよ本気で.....。


「いや。ってか如月。どうするんだ服とか」


「帰って取ってきます。それで良いでしょう」


「.....いや。もうそのまま帰れよお前.....」


「先輩が心配です。あの女狐に飲まれてしまうかもしれないですから」


「あのな.....そんなの如月の両親も.....」


ああ見えて結構、放任主義です。

と笑顔を見せる如月。

俺は.....顔を引き攣らせた。

そして、じゃあ俺の家族が、と言うが。

正座してお利口になります、と口角を上げた。


「.....とにかく嫌です。帰りたくない。今日は絶対に駄目です」


「いや.....お前、明日学校なんだけど.....」


「朝早くとか休むとかすれば良いです。帰らないですから。先輩の童貞は私が守ります」


「いや!?何言ってんのお前!俺が困るんだよ!!!!!」


どう言われようがピュアな先輩を守ります。

と柔和な笑顔を浮かべる如月。

するとその時だった。

リビングのドアがバァンと開き.....睨みを効かせた美玖が入って来る。

ズカズカと、だ。


「.....そうはさせないし。中古品女」


「.....は!?中古.....まさか.....え、それガチにひっどいですね!!!!!」


「お前らもう大概にしろよ.....」


あのな本当に。

そしてまたガルルルルと威嚇し合った。

もうどうしろっつーんだこれ。

助けてクレメンス。

と思いながら俺は.....頭を抱えた。

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