第三十五話

イリスさんとパーティーを組んだ後、俺とイリスさんは同じベットで寝ることとなった



「いやだからなんでやねん!」


「どうした、いきなり大声出して」


「なんで一緒のベットで寝てるんでしょうか」


「そりゃパーティーの仲間だからだろ」


「いやおかしい、パーティーについてはよく知らないですけど。それだけはおかしいのは分かります」


「そうか?あとさっきも言ったようにさんもいらんし敬語使わなくてもいいぞ、てか使うな」


「いいんですか?」


「ああ、仲間なら対等じゃなきゃな」


「わかりま…分かったよ」


「うんうんそれでいい、じゃあおやすみ」


「あ、うんおやすみ…じゃないんだよなぁ!?」


「なんだよ、他に問題なんてねぇだろ」


「みんな忘れがちですけど俺一応男ですからね?!」


「なんだ照れてんのか」


「べ、別に照れてないけど?ただ男女同じベットはいかんでしょう」


「ふーん、そうか…じゃあこれならどうだ?」


イリスがいきなり抱きついてきた、今のイリスの格好は胸部分を開けたパジャマに下は下着姿だ。


「むぐぐ…!」


「そんな事気にするなんて意外とウブなんだな…?」


耳元で囁かれる


「私は気にしないよ?リュウなら…」


やばい耳元で囁かれるの弱いから!やめてください!

あと窒息しそうです!


「なんてな」


「ぷはっ!し、死ぬかと思った」


「にひひ、顔真っ赤じゃないか」


「誰のせいだと、誰のせいと…」


「わりぃわりぃ、からかい過ぎたな。ほら寝るぞ」


「はぁ…分かったよ、おやすみイリス」


「ああおやすみリュウ」


おお神よ、少し俺に試練をお与えすぎではないでしょうか?城に戻ったらロディ先生に必ず自分で気絶させる方法を聞こう



「あらおはようリュウ君、イリスちゃん」


「おはようマリン〜」


「おはよう…」


「あらリュウ君は寝不足?」


「イリスの寝相が悪くてね…」


精神を集中してもイリスの寝相が悪く抱きついて来た時は流石に逃げ出そうかと思いました


「てへっ」


くっ…可愛いのずるいぞ


「可愛いから許す」


「なっかわ…かわ…」


どうやらイリスは可愛いと言われ慣れてないようだ、めちゃくちゃ美人なのにな…本当この世界の人族は見る目がないぜ


「さ、朝ごはん食べましょう」


「ありがとうマリン姉ちゃん」


「うう…ありがとうマリン」


「今日もクエスト受けに行くの?」


「うん、早くイリスと同じC級になりたいし」


「なるほどね、じゃあしっかり食べて体力をつけなきゃね!」


「うん!」


「イリスちゃんもちゃんと食べるのよ?」


「分かってるよー」


「ふふ、なんだか本当の家族みたいだわ」


嬉しそうにこちらを見る


「マリン姉ちゃん…うんそうだね」


「…そうだな」


「イリスちゃん照れてる」


「はっ?!べ、別に照れてねぇけど?!」


「尻尾は正直なのね」


イリスの尻尾がこれでもかと荒ぶっていた


「くっ…ぐぬぅ」


「ふふふ」


「はは」


「むう…笑うなよぉ…」


初めて城から出た時はどうなるか不安だったけど今は凄く幸せだな、この時がずっと続いて欲しいな…






でも俺の運命はそれを許してはくれなかったんだ







「よっと」


「ガルゥ!?」


「ほいさ」


「ガルルン…」


「お見事、シルバーウルフも一撃か〜…魔法なしでこれだもんな〜」


「えへへ、まぁこの位の相手なら余裕かな」


「そういやリュウの適正ってなんだ?」


「えっ…いや〜…」


やばい適正の事考えてなかった、なんて言おう…

1番目立たない適正は…風だな目視できないし、無属性魔法で誤魔化せそうだ



「か、風かな」


「私と一緒じゃん!へへ、そっかリュウも風なのか〜」


「う、うん」


尻尾がめちゃくちゃブン回っておられる…


「じゃあ次の戦いの時見してくれよ!リュウの風魔法」


「あ、あーうんいいよ。でも魔法はあまり得意じゃないから期待しないでね?」


「分かった!くふふ、魔法!魔法!」


尻尾が荒ぶりすぎて回転している…このまま飛んでいけそうな勢いだ


「イリスは魔法好きなの?」


「え?あ、うんま、まぁな」


照れくさそうにそっぽを向く


「いや今更照れても尻尾の自己主張で意味ないよ」


「ちっ、いつかこの尻尾引きちぎってやる」


「それはやめよう、せめて俺にモフらせてからちぎってくれ」


「モフらせたらいいのかよ」


「で、魔法好きなんでしょ?」


「まぁ…かっこいいし…雷とか」


あんたは厨二の男子か


「それに憧れの人がいてさ」


「へぇ〜どんな人なの?」


「めちゃくちゃ魔法に詳しくて、冷徹で誰にも心を開かない孤高のお人なんだ」


「ふーん、ん?」


なんか聞いた事あるような?


「それでこの世で1人の5つの適正を持っててさ、お前も聞いたことぐらいあるだろ?」


うんそうだね、聞いたことある所か毎日話してたよ


「冷徹の魔女レディッサ様が私の憧れなんだ〜、実はこの口調もレディッサ様を真似てたらいつの間にか癖になってたんだよな」


「そうなんだー、レディッサ様ねー」


いや〜何となく喋り方似てるような気がしたけどなるほどそういう事か、夢を崩すようで悪いけどレディッサ先生は冷徹でもなんでもないですよ。イタズラ好きの魔女の方がしっくりくるよ


「いやー1度でいいから会ってみたいなー」


「アエルトイイネ」


「なんでカタコトなんだよ、ほらリュウの魔法早くみたいから行こうぜ」


「うん、そうだね」


無事A級になって城に戻ったらレディッサ先生に会えるか聞いてみるか〜

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