第十一話
「これよりリュートの歓迎パーティを始める!これからのエルシュラ国の平和に!乾杯!」
「「エルシュラ国の平和に!乾杯ー!」」
俺の歓迎パーティが始まった。といっても関係者だけのパーティなので豪華なパーティと言うよりは普通の食事会みたいなものだ
「リュート〜!会いたかったよ〜!お姉ちゃん寂しかったんだからね!もっと顔見せて!ハグしていい?ハグするね!」
「姉上苦しいです…あと別れてまだ1日も経ってないです」
どうやら家族も呼ばれてたみたいで、思わぬサプライズだった。というかどうせ城に来るなら一緒に行けば良かったんじゃ…
「ふふ驚いた?リュートの訓練が始める前に歓迎パーティをするって聞いて…私達も参加もしていいって言われたから来たのよ」
訓練が始まったらリュート、忙しくて中々会えないでしょ?と言う母上
「そうですね…そういう事なら一緒にうんと楽しみましょう」
「ええ、ふふ今夜はいっぱいリュートとの思い出を作らなくちゃね!」
「せめてリュートの匂いだけでも覚えて帰ろう…ふへへ」
姉上…時が過ぎる事にどんどん手遅れになりつつあるような…いやきっと大丈夫なはず、まだ姉上は7歳だしいずれは弟離れするだろう。するよね?
「あれ父上は…」
「アルトなら陛下と話しているわ、きっと昔の話でもしてるんじゃないかしら?」
「そういえば国王陛下と父上ってどのような関係なんでしょう?凄く仲良さそうでしたが」
「アルトと陛下はね、魔法学園時代の友達だったのよ。アルトは魔法に関しては国の五本指に入るぐらいの才能を持っててね、それで陛下に魔法を教えてたみたいよ?」
なるほど学園時代の友人か、だからあんなに仲が良かったのか。
…それにしても俺も学園には通えるのだろうか…?俺が通う頃に魔王が現れるかもしれないんだ。もしかしたら通えないかもしれないな、悲しい…
「おーいリュート、ちょっとこっちに来てくれ」
噂をすれば父上から呼ばれた
「呼ばれたので行ってきますね」
「うん行ってらっしゃい」
「えーもっとリュート成分補充させて〜」
「すぐ戻ってきますから…」
「しょうがないな〜」
やっと離してくれた…リュート成分ってなんなんだ
「来ました父上」
「おう来たか、と言っても用があるのはルーデルクなんだがな」
国王陛下が?なんだろう
「すまないな呼び出してしまって、実は紹介したい奴らがいるんだ。ルシュ、エリス」
「初めましてリュート様、エルシュラ国王子のルシュ・エルシュラです」
「初めましてリュート様、エルシュラ国王女のエリス・エルシュラですわ」
国王陛下の後ろから出てきたのは、青髪の子供ルシュに金髪の子供エリスだった
「王子と王女って事はもしかして…」
「そうだ、俺の息子と娘だ」
そうだよな、息子のルシュはルーデルク王の面影があるし
「そうなんですね、初めましてリュート・レギオスです」
「実はちょうどお前と同い歳でな、気が合うかと思って呼んだんだ」
そういや俺同年代の友達いなかったな…ずっと屋敷で筋トレしてたし
「ぜひ仲良くしてやってくれ」
「もちろん、同年代の友達が欲しかった所なので」
「そうかそれは良かった、まぁお互い出会ったばかりだ少しあっちで話してくるといい」
「分かりました父様」
「分かりましたわお父様」
「楽しんでこいリュート、だけど王子と王女様に迷惑かけるなよ?」
「分かってますよ父上」
「ふっ、ま、心配はいらんか」
父上と国王陛下と別れたあと、ルシュ達と少し離れた所に移動した
王子と王女…とんでもない人達と、もしかしたら友達になるのか…?仲良くなれるといいけど…
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