第十話
レディッサとの初対面のあと、次は聖騎士団長ロディのいる騎士訓練所へと向かっていた
「次は聖騎士が日頃鍛錬をしている騎士訓練所に団長がいらっしゃるので、そちらに行きましょうか」
「はい…」
レディッサとの対面でどっと疲れたな、どうかロディさんはまともな人でありますように…
「ふふ、心配しなくても団長は部下の騎士からも評判がよく、絵に書いたような善人との噂まであるほどですから…レディッサ様よりはまともな方ですよ」
「そうなんですね…良かったです」
もしまた服を脱がされようとしたら勇者になる前に大切な物を失うところだったよ
「着きましたよ、ここが我々聖騎士団が鍛錬をしている騎士訓練所です」
中に入ると聖騎士と思われる人達が訓練をしているようだ、そこに1人青髪の青年がその光景を眺めていた
「君たちは少し力が入りすぎだね、もうちょっと力を抜いてやってみるといい」
「「はっ!」」
「そこの君は注意が一点に集中しすぎてる、もっと視野を広く見るといいよ」
「はい!」
「団長、リュート様をお連れしました」
「やぁアリア、ありがとう。そうか君が光の適性に選ばれた子供か、初めまして、聖騎士団の団長を努めさせて貰ってるロディだよ」
「初めましてロディさん、リュートです。これからよろしくお願いします!」
「うんよろしくね、未来の勇者を育てるんだ僕も全力で君を立派な勇者に育てるよう頑張るよ」
「はい!僕も魔王を倒すため頑張ります!」
「うんうん気合十分な事はいいね、それじゃ確か予定では明日から訓練を始める予定だから…また明日よろしく頼むよ」
「分かりました!」
へへ!訓練は辛そうだけどやり切ってやる、強くなってみせるぞ…!
「ああそうだリュート君ちょっとこっちに」
「なんですか?」
「アリアの事なんだけど…何か変な事されなかった…?」
ロディが小声で話す
「いえ…別にされなかったですよ」
ドス黒い何かは感じましたが
「そうかよかった…アリアはその、ちょっと子供好きというか年下好きというか、とにかく少し特殊だから何かあったりしたら僕に言っていいからね…?」
アリアだし無理やり手は出さないだろうけど、と付け加えるロディ
まぁめちゃくちゃ子供に向けては行けない視線感じてましたけど…?ちょっと用心しておこう…
「あら私についてなにを話しているのですか?」
「べ、別になにも話してないよ!うん!ちょっと明日の事を話してただけさ!なぁリュート君?」
「ひ、ひゃいそうでしゅ」
ひいぃ目が笑ってない…アリアさん怖ぇ!
「それならいいんです、それではリュート様、案内が終わりましたので。この後行うリュート様の歓迎パーティの準備をしに行きましょうか」
「は、はい!」
「ま、また明日だねリュート君、アリアを頼んだよ…」
それは御遠慮願いたい…案内してくれたのはありがたいけど…はっ!背中にねっとりとした視線を感じる
ふ、振り向かないでおこう、世の中知らない事がいい事もあるのだ
「というか僕のためのパーティがあるんですか?」
「はい、そう国王陛下からお聞きしてます。公式のパーティ…は、色々事が事なので出来ませんので。関係者だけの歓迎パーティをするみたいですよ」
「なるほど、そのパーティはアリアさんも参加するんですか?」
「ええ、一応聖騎士団の副団長として、あとリュート様の事情も知っておりますし参加させて頂きます」
「そうなんですね!よかったです」
ここまで案内してくれたからね、それにアリアさんが居てくれた方が安心するし
「ふふ、本当はリュート様に私のドレス姿を見せたい所なのですが。パーティとはいえ騎士なので鎧は着なきゃダメなんですよねぇ…残念、でもリュート様の正装姿が見れる…ふふ…ふふふ」
前言撤回安心出来ません
さて色々あったけど今はパーティを楽しもう!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます