第九話
「それでは、早速これからリュートを教える者たちの所に案内しようか」
「はいっ!」
「…と思ったが俺はそろそろ戻らなきゃいけない、俺が案内してやりたいが…これから用事があってな。悪いが他の者に案内させよう」
「分かりました!」
王様だもんな〜やっぱり忙しいんだろうか、しょうがないね
その時前から黒髪の女性騎士が歩いてきた。見回りでもしてるのだろうか?
「っと、ちょうどいい所に。アリア、リュートを魔法研究団長のレディッサと聖騎士団長ロディの所へ案内してやってくれ」
「はっ!畏まりました」
マジか、魔法研究団長と聖騎士団長だって!?どんな人達かな〜?ワクワク
「では、ここからだと魔法研究所が近いのでレディッサ様の所から行きましょうか」
「分かりました!」
アリアと共に魔法研究所へと向かう
…
…
「あの、アリアさんって聖騎士なんですか?」
「ええ、聖騎士団の副団長を務めさせていただいてます」
「副団長?!という事は凄く強いんですね!」
「いえ、他の者より多少腕が効くだけですよ。団長やレディッサ様には遠く及びません」
「そのお2人ってそんなに強いんですか…」
「はい、団長は剣の扱いなら国1番と言われていますし。レディッサ様はこの世界に1人だけの5つの適性をお持ちですから」
す、すげぇ…そんな2人にこれから教えて貰えるのか…!
「凄いですね…!僕もそんな凄い人に教えて貰えるんだから頑張らないと!」
「ふふ、リュート様はまだ4歳なんですし…慌てずゆっくりでいと思いますよ」
「いえ!少しでも強くならないと、魔王を倒すなんて夢のまた夢ですから!」
そうして力こぶを作ってみせる
「頼もしいですね、さすが未来の勇者さまです」
(可愛い…抱きしめてお持ち帰りしたい)
「…?!」
今アリアさんの方からドス黒い何かが…
「どうかしましたか?」
「い、いえなんでもないです」
気のせいだよな、うん
「うふふ…」
「ひぇ…」
…
…
「さて着きましたよ、ここがレディッサ様がいらっしゃる魔法研究所です」
扉を開けると、そこには赤髪の女性が大鍋に得体の知れない謎の生き物を入れてかき混ぜていた
「うへへへ…これで完成だぁ…うへ、うへへ…」
いややばい奴やん、毒々しい大鍋をかき混ぜて…顔が見せたらいけない顔になってるやん
「この方が魔法研究所団長のレディッサ様です」
「ん〜?誰だ?お前?オレは今魔力の増強と回復を一度に済ませられる薬を作ってるんだから邪魔すんな」
しっしっと手で追い出そうとするレディッサ
「こちらはリュート様、光の適性を持つ未来の勇者様です」
「よろしくお願いします」
「ひ…」
「ひ…?」
「ひ…光の適性者か!待ってたぜ!!!!身体見せろ!研究させろ!おら!脱げ!」
「ぎゃあああ!変態だ!やめてください!痴漢!ショタコン!変態!」
目に見えないスピードで抱きつかれたと思ったら脱がされようとしてんだけど?!助けて!アリアさん!ヘルプミー!
「うらやま…ゲフンゲフン…それぐらいにしてくださいレディッサ様、リュート様が嫌がってますよ」
「ちっ、わあったよ研究は今度だ」
「助かった…」
危うくモルモットにされる所だ…あとアリアさん聞こえてましたからね!…アリアさんも要注意だな
「それで?要件はあれだろ?魔法を教えろとかなんとかだっけ?」
「そうです、勇者として魔王を倒す力をつける為レディッサ様に魔法の訓練をして頂きたいのです」
「うーん、めんどくさい」
「ええ…」
めんどくさい言っちゃったよこの人
「陛下からは承諾したとお聞きしましたが?」
「いやさぁ確かに言ったけどさ?ルーデルクの野郎が承諾しないと研究費用70%カットするって言いやがるからさぁ?」
結局研究のためかい!どうするんだよこの人、魔法の研究の事しか頭にないよ絶対
「では教える件は無し、という事で?研究費用はカットでしょうけど」
「ぐむむ…わかったわかったよ!教える教えるよ、けっいかにもあの優男野郎の部下って感じだぜ」
「ふふ、それ程でも」
アリアさん目が笑ってないです
「ただ教える代わりと言っちゃあなんだけどよ、えーとリュートだっけ?教える代わりに身体、調べさせろ」
「やっぱり変態だー!?」
「うるせぇ!人聞きが悪いこと言うんじゃねぇよ!ちょっと身体調べるだけだ」
「それが世間的に変態と言うんです」
「あーあ急に教える気分じゃなくなったなー?そういえばやり残した研究あったなー?」
「断ったら研究費用カットされるんでしょう…?」
「別にお金のかからない研究すればいいんだよなぁ?」
こいつ…
「…服を脱がさないならいいですよ」
「ふっ交渉成立だな」
「はぁ…これからよろしくお願いしますレディッサ先生」
「おうよろしくな、リュート」
「やれやれ、相変わらずですねレディッサ様は」
「褒めるなよ」
これから大丈夫だろうか…俺…
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