第10話
俺は得意の絶頂だった。【魔法】神聖魔法2位ピュリフィケーション(浄化)を修得、念願の野望を成し遂げた。苦節6ヶ月、数々の屈辱的な陵辱を受け続けた俺のおしり。もう、今この時からは常に清潔に保たれる、そう思った時がありました。
「神父さん、赤ちゃんが、赤ちゃんが…」
それから2日目、涙まじりの悲鳴を伴い、俺は母におくるみに包まれ教会へと運ばれた。
患者が幼い赤子なので急いで診察される事になったが、神父は渋い顔をし白衣を羽織り診察室へと俺を抱いた母を促す。
神父が落ち着いた声で母に病状を尋ね、母は泣き腫らした赤い目で答える。
「赤ちゃんが、うんちをしないんです」
深刻そうに神父が祝詞を唱え。
人間の身体と言うものは様々な機能を備える臓器からなり、食物を食べたら滋養を抽出し排泄物を出すのが自然の循環であり、その排泄が滞るという事は命が危ないとの話。「この1日2日が山でしょう」と首を振った。気休めにしか成らないでしょうがと言い光属性魔法1位ヒールを唱える。
「光明よ世界を照らし、この者を完全無欠なる無傷な状態へと癒したまへ〈ヒーリング〉」
神父が静かに言う。
「残念ですが最悪の場合、お腹の中で腸が捻れ、血流が阻害し壊死している可能性があります。私に出来ることはさせていただきましたが…それでは、お大事に…」
神父がそっと席を立ち、母が俺をぎゅっと抱いた。
シスターがお布施をお願いいたしますと現れ、金2ガイエスがシスターの懐に入る。
「あっあう」
ヒールで金2ガイエス。
お母さん、ごめんなさい。金2ガイエスは大金だよね…
別名は糞詰まり病、死の病の1つだと言う…
この結果を受け、俺は光魔法2位ピュリフィケーションをオムツにかけるのを封印した。母は俺の糞詰まり病が治ったと、大変喜んだのだった。
火魔法1位ファイア、水魔法1位ウォーター、土魔法1位ソイル、風魔法1位ウインドと金魔法1位エレクトリックを重ねがけし簡易な【複合魔法】レインボーミサイルを練り込めるようになった俺はまず、ソイルとファイアで水晶球を形作り、作動式は立体の128面積層魔法陣をエレクトリックで内側に焼き付けレインボーミサイルの射出式を攻撃魔法として埋め込んで自立型の単眼ゴーレムを直径3センチのスフィア形体で作成した。
暗黒魔法1位サーチ、風魔法2位フライと組み合わせて、手始めに屋内で飛翔させる。
その実験に成功し、自在に操れる事を確認した俺はいってらっしゃいとレインボーミサイルスフィアを森へと放った。
並列思考やマルチタスクを早く修得しようと努力してる俺には良い練習だろう。
スフィアでサーチアンドデストロイを行う。
ゲームの時は魔導アイテム作成の神器創造で道具作成系のクリエイターが良作をガンガン販売していた。生体組織を埋め込んだエグい怪物型から、もふもふの小動物型と多様だ。クリエイターが遠隔操作で獲物を仕止めるための装置。素材を回収するポッドと併せて使うのが正式だ。今回作ったスフィア型のゴーレムも素材回収ポッドと組んで送り出せるようになれば素材も収集出来て研究が捗るんだけどな。まぁ、ローマの道も一歩から。コツコツ行きましょ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます