第5話 会話

「食事ができました」と言うマイク音で目覚める。ほかほかのご飯とアツアツの味噌汁。卵焼きと納豆と焼き魚。納豆をご飯の上にかけて、ぐるぐるとかき回して、ご飯をほお張る。味噌汁と納豆って合うなと思って飲み込んだ。

2日目は、前日のミーティング時に言い渡されていたので、朝食後はサッサと着替えて、スキー板にワックス塗って、ゲレンデの中腹まで、板を担いで登って行った。

横から、白い毛糸の玉を揺らして、「おはようございます!」と追い抜いて行った。

真っ白いウエアと白い毛糸のボンボンを見入ったが、あわてて、

「おはよう!」「登り早いね!」と 答える。

「いえ、雪を見ると元気がでるの」

「そう、、、ところで、どこから」

「大阪からです」

「大阪からなんだ、大阪には半年住んでいたんだ」

「そうなんですか! 大阪の何処ですか?」

「阪急京都線の正雀っていう駅から歩いて10分のところ」

「何も無いが、近くに淀川があって、よく淀川べりを走ったよ」

「正雀だったら知っている。駅近くに女子高があるでしょう!」

「うん、あるね」

「その高校だったの」

「え~、そうだったの!」

「そこってお嬢さん多いよね」

「なんで・・・?」

「朝、すれ違った時に見ると、皆身なりが良いもの」

「それってわからないはずよ。みんなセーラー服だもの」

「いや、なんとなく気品があるっていうか・・・」

「ま、いいですよ。きっと見とれていたのね!」

「そ、そんな・・」

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