第4話 出会い

真っ白なウエアと白い毛糸の帽子に青空を反射するゴーグル。真っ青な空を背景に真っ白い雪の上に立つとこんなにも美しく見えるのだろうか、と俊は呟いた。でも日中は、スキーの練習に没頭して、束の間の忘我の時間を過ごした。15時には練習が終わり、16時まで自由時間、18時に夕食、20時から1時間、全体ミーティングとスケジュールが組まれてその通り過ごして行くのが快感だ。グループ毎のミーティングは、コーチが中心となり、スキー技術講義と、ゲームで過ごして、あっという間に1時間が経過して就寝の22時になっていった。スキーヤーズベッドで、4人一組で一部屋。皆心得たもので、21時になると歯を磨いて、ベッドに横になる。俊は、いつも2段ベッドの窓際の上の段にする。誰しも下段が良いので、たいてい争うことも無く、ベッドを確保する。昼の練習の疲れもあって、忽ちのうちに寝付いてしまう。

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