第3話
その食堂には、今まで通っていた学生の写真やノートが多数置いてあった。
この中にもしかしたら霊子さんの写真があるかもしれない、と必死になって探した。
いた!
たくさんの友達の中に霊子さんが笑っている写真があった。こんなに素敵に笑える人なんだ…
うちにいる霊子さんと写真の霊子さんは、それほど年齢が変わらないようだった。
写真に印字してあった日付のおかげでそれが10年前の写真だと分かった。
「10年前か…」
食堂のおばちゃんにダメ元で聞いてみた。
「この女性知ってますか?」
するとおばちゃんが、あのノートに書いておけば?とアドバイスをくれたので、【霊子さんが写っている写真のコピーを貼り付けて、この女性に関する情報を教えて下さい】と記した。
その後はその食堂に1週間おきに来店したのだが、霊子さんに関する書き込みは全くなかった。
そして半年が過ぎた頃、ようやく霊子さんに繋がる情報として、ある新聞記事の切り抜きが貼られていた。
そこには霊子さんの顔写真と本当の名前が載っていた。そして、霊子さんの死因も。
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