第9章 2021年、12月の呟き
第60話 サンダーフォースの音楽性とは
私は元ゲーマーだったせいか、今でもゲームの曲が大好物である。
特にSTG(シューティング)のBGMが好みでよくサントラを聴き漁っていた。
レイシリーズ、ダライアス、RーTYPE、メタルブラック、レイディアントシルバーガン、ガングリフォンなど、今となれば高額のサントラのオンパレードである。
残念ながら手元にはサントラはほとんど残ってはいないが……。
当時は音楽よりもゲームで飽き性だったからなあ……ゲームばかりで音楽を聴く暇なかったし。
そんな数ある音楽でも私の心を撃ち抜いたゲームの曲があった。
かの有名作品、サンダーフォースである。
このゲーム、何が凄いかと言うと文章では表現しにくいが、難易度、とっつきやすさ、画面の鮮やかさ、そして物語性に音楽。
すべてに置いて他のSTGの常識を越えていた。
SFCよりスペックがあったSEGAハードメガドライブで2、3、4と本数を並べ、セガサターンでもアーケードを含めたゴールドパックとして移植。
後に2Dでのポリゴン映像の完全新作の5が発売され、瞬く間に人気を出し、名作STGとしての名を生んだ。
このゲームを開発したテクノソフトはSTGの神として崇められ、その影響は末代まで続くかと思いきや、突然の倒産。
その現実にファンは愕然とした。
後にSEGAがテクノソフトの会社を買収し、6が発売となるが、中身は5の寄せ集めのステージやボスキャラ、ラストの意味不明な中華キャラにお粗末なエンディングと残念ながらお蔵入りの内容とされた。
サンダーフォースはテクノソフトだからこそできた名作だったのだ。
私は3のアレンジ版を収録したSFC版からプレイしたのだが、タイトルはサンダースピリッツという表記となっていて、これが後にあのサンダーフォースとは思いも知らなかった。
サターンの移植版で初めて知ったのだ。
どこから出てくるか分からない攻撃に戦術的に武器を使い分け、常に最速のスピード(減速もできる)で期待を動かす。
ハラハラドキドキのゲームシステムは私を虜にした。
特に5はストーリー性もだが、音楽もよく練られていた。
サンダーフォースは作品を出す度にサントラなどにアレンジ曲を披露していたが、5はわけが違った。
これまでの楽曲を含めながら大胆なアレンジをしてきたのだ。
3でロック、4にヘビメタ、5にダンスミュージック寄りに攻めてきたシリーズは常に音楽の流行の最前線を捉えていた。
──あれから幾数の時が過ぎ、最新の録音技術により、テクノソフトのサントラが復活。
その音は当時の音とは比較的にならないくらいに高音質となっており、ファンの度肝を抜いた。
ゲームは古くなれど、名曲は語り継がれる。
サンダーフォース。
今日も手元から音源を取り出して聴いてみる。
いつ聴いても癖のないストレートなサウンド。
来世まで持っていきたい音楽の一つでもある。
まあ、幽体だから脳内にしか持っていけないけどね。
その記憶も残ればの話だけど。
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