第54話 またしてもクロノ・トリガーが話題に
今、Twitterでとある漫画が話題となっている。
遥か昔から流行っていた家庭機種ゲームの異色作『クロノ・トリガー』の漫画だ。
当時からのドラゴンボールやドラクエのキャラを描いている鳥山明氏のようなクリソツなイラストで、ゲームの物語を忠実には再現しているこの漫画はTwitterでもバズり、多くのファンを虜にしている。
このゲーム、実は発売時期は古く、SFC(スーパーファミコン) からの作品。
今のゲームとは違い、あの限られたスペックの中で産み出された究極のゲームである。
物語、ゲーム性、キャラクター、サウンド、どれをとっても他のRPGとは比較できないゲームであり、平成を代表する最強の名作の名をこの世に刻んだ。
次々と起こる事件に先の読めない展開。
現代から過去、そして、未来を駆けめぐり、あらゆる歴史を変えていく重厚なシナリオにゲームファンは驚きを隠せなかった。
クロノは今のゲームと並んでも対応に渡り合える内容でPS(プレステ)やNintendoDSなどに移植されても何の違和感もなかった。
バトルゲームの難易度も難しかった。
ボス戦とかは闇雲に攻撃しても倒せない作りとなっており、攻略本が無いと袋小路に合う仕組みになっていた。
しかし、攻略が分かっても倒せない敵もいて、あの中世時代のボスキャラの魔王相手に万全の状態で戦闘をしても、後半の闇魔法により、一瞬で全滅してしまう始末。
疑問を浮かべながらプレイを重ねるうちに、この魔法には耐えるしかなく、パーティーのレベルが足りていないという現実に気付くのだ。
ラスボスも手強い。
三形態まであり、最後のモードでは強敵で、よく考えて行動しないと、まず倒すことはできない。
そんな戦術要素を必要とし、多くのファンを唸らせたこの作品は、ただモンスターと闘ってレベルを上げ、強くなってからごり押しでボスに挑むというRPGの概念を変えた。
さらに、極めつけはゲームをクリアするとスタート画面に追加される『強くてニューゲーム』の表示。
その名の通り、クリアしたレベルそのままで初めからプレイできるという嬉しいおまけだ。
これはマルチエンディングを売りとしたこのゲームならではの楽しみで、ラスボスを倒した時代によって様々なゴールが見られる。
このクロノはBGMも良かった。
場面によっては何分も楽しめる大作もあったり、何よりもフィールドから戦闘シーンの音楽にスムーズに流れ込む素晴らしさ。
今でもサントラは多くのファンの心を揺るがしている。
残念ながらオーケストラのアレンジアルバムの出来は期待外れだったが………。
そんなクロノ・トリガーの舞台を描いた漫画が公開されたが、あんな重厚で長い物語を漫画で最後まで表現できるのか。
面白いがゆえに、それだけが気がかりでならない。
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