第19話 本当はTwitterであげる予定だった小ネタ集(3)
さて、この小ネタ集も早くも三回目になりました。
二度あることは三度ある。
神話からパロディーへ。
それでは今回も始まりますよ~♪
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その9
激しい闘いが私の前で起こっていた。
数々の毒ガスの攻撃で次々と仲間が命を奪われていく。
もう、この戦争には絶望しか待ち受けていないのか、どうにも抗えないのか。
私達の食料を巡る争いから始まった戦乱だけに、私の心は
ああ、また仲間が立ち込める毒のガスで散っていく……。
「さっきから蚊取り線香、焚いている前で何をぶつぶつ言ってるの?」
「ちょっと煙でやられる蚊の気分になってみました。てへぺろ♪」
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その10
さて、自販機でドリンクでも買うか。
『いらっしゃいませ。モカコーラ自動販売機へようこそ♪』
のわ、驚いた。最近の自販機は喋るんかい!?
しかも可愛らしい女の子の声で。
聞いていてホレボレするなあ。
『お客様、ご注文は何になさいますか?』
「それじゃあ、冷たい缶コーヒーにしようかな」
『ならば、お客様、お金を先に入れて下さい』
「分かったよ。中々律儀なヤツだなあ」
僕は財布から出した1000円札を自販機に投入する。
『缶コーヒーはブラックにしますか?』
「いや、カフェオレが飲みたいんだけど?」
『申し訳ございません。その商品は売り切れとなっております』
「何だ、それじゃあブラックを頼む」
『はい、かしこまりました』
『ガタンゴトン!!』
自販機の扉から、その飲み物を取り出すが……。
「何で野菜ジュースなんだ?」
『あなたのブラックな健康状態を考えて体に優しい飲み物を選ばせて頂きました』
「それにお釣りが戻って来ないんだが?」
『はい、残りの900円はスキャン代を含めた診断料となります』
「なんでやねん!?」
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その11
「いらっしゃい、美味しいたこ焼き屋だよ。よってらっしゃい!」
「おじさま、一箱下さい」
「はい、毎度あり……」
「うん、どうかしましたか?」
ワイは一瞬思考回路が止まり、たこ焼きを作る手が止まってもうた。
目の前にいるのは二十代くらいの絶世の美女だったからや。
何や、こんな
ワイは世界一の幸せもんや。
はい、誠心誠意、愛を込めて作らせてもらいやす!
「おい、おっちゃん。早くしろよ。腹が減ったぜ」
「あっ、
ねえ、おじさま。やっぱり二箱お願いできますか……ってどうしました?」
せやな、こんな素敵な方なら彼氏くらいの一人くらいいるよなあー!
「ひそひそ……姉ちゃん、あのおじさん泣きながらたこ焼き作ってるぜ?」
「……うーん、ここは人気もないし、久しぶりのお客さんだったから嬉しかったのかな?」
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いかがだったでしょうか。
今回は少し趣向を変え、ミニドラマ仕立てで書いてみました。
字数の都合上、3話までとなりましたが、読んで楽しんで下さったら幸いです。
それでは、次の小ネタ集でお会いしましょう(^-^)/
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