第98話わたし、魔法少女になりました そのごじゅうご(わたしの意志ではそんなこと思ってません)
わたしは、どこか間違ったことをしているの?
「そうだよ」
わたしって、なにかおかしなことをしているの?
「うん、そうだね」
わたしがミドリに想ったことは、そんないけないことだったの?
「だから、さっきからそうだって言ってるじゃない? けどよかったね、おめでとう。これで
そんなわけないでしょ。
結局なにが言いたいの。
こんな毒にも薬にもならない無駄なことをしゃべっておいて。
言葉の最初にけなしておいて最後の最後にそんなこと言われても、反応に困るだけなんだからね。
だいたい自分で自分をほめるだなんて、そんなの虚しいだけじゃない。
そもそもわたしにわたしのことを言われても、全然ちっとも嬉しくない。
だって、
それにわたしはいつからこんなにおしゃべりになったんだ。
わたしの目は緑色じゃないんだぞ。
「そんなの自分でわかってるくせに。どうしていまさらわたしに訊くの? わたしはかわらないしかわれない。だからわたしはずっと前からこんなだったでしょ? ただとっても内弁慶だっただけ。だってひとと話すのはおっかないもんね。なにを言えばいいのかわからないし、なにを言われるかもわからないんだから。それでもなにかを言われたときに、
だからだからとしつこいな。
そんなに間違ってることなのか。
わたしはミドリをこころから大切だと思ってる。ホントに大事な存在だと思ってる。
そんなにおかしいことなのか。
わたしにミドリが必要なのはあたまではわかってる。いなくなるとホントに困るのはわかってる。
それ以外にもいろいろあるけど。
それがそんなにいけないことなのか。
ひとりの相手にいくつも想いを向けるのは。
いまわたしのしていることは、
「悪くはないよ」
「でも、それはダメだよ」
ダメって、なにがダメなんだ。
「
……別に、わたしはそんなこと思ってない。
「そんなわけないでしょ」
「ひとから愛されることはしあわせだと思ってるくせに、そんなこと思ってないなんてあるわけないよね?」
それと、これとは……。
「
「誰だってしあわせになりたいもんね? もちろんわたしだってそうだよね?
だったら、だったらなんでわたしはダメなのさ。
「だって、ひとは
「ひとが好きなのは真面目な想い、本気の想い。何より
それは、ちが……。
「それにね」
「それにひとりの相手にいくつも想いを向けてその全部に応えてもらうとするなんて、
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