第16話 イケメンが台無しですわ!!!
さて、部屋に戻りましょうか。
転移魔法を使い自室に戻り、衣服を整え、部屋で寛ぐ事にしました。
紅茶を飲みながらゆっくり読書をして優雅に過ごせるのは素晴らしい限りです。
どうせもうそろそろ嫌な客人が来る頃でしょうし。
暫く読書を嗜んでいるとノックの音が聞こえた。
もう時間か…
大好きな本を読んでいると時間はあっという間に過ぎて行ってしまう。
ノックに対して返答をすると扉が開き、執事のノイゼンがやってきた。
「お嬢様…マイスタン公爵とルードヴィッヒ様がいらっしゃいましたので客間にお越しください」
「分かりましたわ」と軽く返事をし、見た目を整えて客間に向かいましたわ。
扉を開け、挨拶をしようとしたその時私の言葉を遮る様に「これはどう言う事だ!!!」とマイスタン公爵に怒鳴られました。
どう言う事だと言われても此方がその言葉を返したいのですが?
まず、貴族だけで無く一般的なマナーである挨拶すら遮るとはどう言う事ですか?
子供でも出来る事を出来ない大人はみっともないですわよ?
後、淑女を突然怒鳴るのも貴族の紳士として恥ずかしい行為です事よ?
唯の親の七光りでしかないマイスタン公爵には理解出来ませんよね。
私はめんどくさい事になりそうなので言いませんけど思わず、お馬鹿さんを見るような目でマイスタン公爵と隣に座るルードヴィッヒ様を冷めた目で見た。
すると、ルードヴィッヒ様が大変な事になっていましたわ。
あら、大変!!
唯一の自慢のお顔が殴られて顔がぐちゃぐちゃじゃありませんか!!
イケメンが台無しですわ!!!
折角数少ない良さを奪ってしまうのは可哀想ですわね。
きっと婚約破棄についてルードヴィッヒ様がマイスタン公爵に話して激情した勢いで殴られたのでしょうね。
予想はしていましたが想像よりも酷い有様ですわね。
顔だけは宜しいのにボッコボコですもの。
まぁ、私は憐れみなんて起きませんけどね。
自業自得ですわ。
家の事情も知らず、勝手に婚約破棄したのですから。
裏切ったのはあちらで被害者は此方ですわ。
寧ろ私もボッコボコにして差し上げた…ゴホンゴホン、失礼しましたわ。
淑女としてはしたない言動ですわね。
つい、前世の私モードになってしまいました。
前世の私ならボッコボコしてたに違いないので。
ルードヴィッヒ様の憐れなお顔を笑わない様に必死に堪えながらお父様の隣に座る事にしましたわ。
とりあえず、話が進まないと言うかさっさと終わらせて小説の続きが読みたいので用件を伺う事にしました。
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