結果①


「ハエ? なんだ? そんなの聞いた事あるのか?」

「いや,聞いた事ねぇよ」

「しかも最弱の特殊系だぞ」

「だよな,じゃあ,『ハズレ異能』でも貰ったのか?」

「まさかな? だって『人類最強兵器』と言われる,ケルイン家だぜ」

  

 と多くの声が聞こえて来た。

 【ハズレ異能】とは,【蛾(が)】や

【蚊】(か)】などの,能力であり未だにその力は,解析されていない為,どの様な力を持っているのか分からない,が大体が特殊系に分類される。だとしても【ハズレ異能】は,おかしいだろと思いつつ,アリスがいる1番後ろの教会椅子に腰を掛けた。


 「だ,大丈夫だよまだ,完全に【ハズレ異能】と決まったわけじゃないからね」


 と少し動揺していたがアリスが慰めてくれてありがたいと感じるのが反面だが【蟻】の異能があれば,と思う自分がいだのが少し,嫌になってくる。

 

 「そうだな,まだ決まってる訳じゃないしな」


 嘘だ,自分が一番分かっている,シャロワ王国では,歴史上1回も【ハズレ異能】がという事実もあるを知っているからだ。


 「そうだよ,異能が無くても出来ることは,あるしね……あっ、もう家にい帰らなきゃ,じゃあねエル!」


 と言い元気な少女だなと思い帰っていったが途中なんだか少し嬉しそうだった,やっぱり【蟻】の異能が出てきたことが嬉しかったのかな? そんな事を考え歩いてると大きな庭と白をモチーフにした,モダン的な3階建ての家に到着した,僕の家だ。大きな庭を越え茶色い扉を押し中に入ると,父親のレンクスと母親のソフィヤそして長男のスターストが玄関の前で待っている。

 父親のレンクスの容姿は,20代後半の様な歳で,茶色髪と金色の目がよく似あっていてイケメンと言って良い顔立ちだ髪は,父親譲りだな母親のソフィヤは,腰まで伸ばした赤色がとてもよく似合っており目は,黒色で母親譲りだ,長男のスタースト,赤髪で黒目で美少年という感じでスターストは,何故か僕の事をいつも目の敵にして僕の事を好んでは,いない。


「おお,帰ったか我が息子よ」

「エル『大虫神の儀』は,どうだったの? やっぱり上位異能の【蟻】や【蟷螂】で【変身系】か【三感系】やっぱりどれか気になるわ」

「………なんの異能だったんだ早く言え愚弟が」

 

 やはり異能についてばかり聞かれた。


「実は,【蟻】や【蟷螂】でも【変身系】や【三感系】じゃなくて【蠅】?って言う【特殊系】の異能だったんだ」


 家族のみんなに言う。


 僕は,幼い頃から両親にずっと愛を受けて育ったから【ハズレ異能】でも両親たちは,きっと僕の事を受け入れてくれる筈さと思っていた。『人類最強兵器』と言われる所であろうと家族は,家族なのだがら,


「そうか……【ハズレ異能】か」

「……【ハズレ異能】ね」

「フフッ」


 この時僕は,少しだけ理想を見てたのかと実感する。



 

 


 

 

 

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