第22話
次の日の朝8時40分頃であった。
ところ変わって、義父の職場(JAの支所)にて…
義父は、いつも通りに出勤した。
「おはよう…」
義父は、にこやかな表情で職員たちにあいさつした。
職員たちは、ふぬけた声で義父にあいさつした。
義父は、小首をかしげながらつぶやいた。
みんなどうしたのかな?
元気な声であいさつしてほしいなぁ…
この時、小松崎さんがまだ出勤していなかった。
小松崎くん、どうしたのかな…
具合が悪いのかな?
始業時刻の朝9時になった。
しかし、小松崎さんは来なかった。
義父は『小松崎くんは、明日になったら元気な顔で出勤してくるだろう…』と思った。
次の日の朝であった。
小松崎さんは、始業時刻になっても出勤しなかった。
まあ、明日は出勤するだろう…と義父は思った。
そしてまた次の朝であった。
この日も、小松崎さんは来なかった。
そのまた次の日も、小松崎さんは来なかった…
そのまたまた次の日も来なかった…
おかしい…
小松崎くんになにがあったのか…
それでも義父は、小松崎さんはそのうち出勤してくると信じて待つことにした。
しかし、義父のせいでうちら家族は周囲から集中攻撃を喰らった。
ところ変わって、国道33号線沿い天山交差点付近にあるイオンスタイルにて…
義母は、いつも通りに出勤して仕事をしていた。
時は、午後3時過ぎであった。
仕事を終えた義母は、1階のフードコートにいてお茶をのみながら休憩していた。
そこへ、近所の奥さまが義母のもとへやって来た。
奥さまは、あつかましい声で義母に言うた。
「ちょっとあんたー」
「あら、ご近所の奥さま。」
奥さまは、いつもであれば『菊本の奥さま』とていねいに言う。
けど、あうなり『あんたー』と言うた。
…と言うことは、どぎつい言葉を言われると言うことだ。
奥さまは、義母にいやたい(やらしい)表情でこう言うた。
「あんたーね、きょうはむしゃくしゃしとるけんボロクソに言わしてもらおわい。」
義母は、キョトンとした表情で奥さまに言うた。
「えっ?どういうことですか?」
奥さまは、よりいやたい表情で義母に言うた。
「あんたー方のダンナのことで、ご近所からクレームがきとんよ。」
「えっ?うちの主人のことでクレームが来てるって…」
「あんたー、しらんかったん。」
「はじめてききました。」
奥さまは、義母にどぎつい言葉を浴びせた。
「あんたーのダンナは小学生以下ねぇ~」
義母は、ムッとした表情で奥さまに言うた。
「それはどういう意味でしょうか!?」
奥さまは、義母に怒りを込めて言うた。
「あんたーもしかして、ダンナにどぎつい暴力をふるっているんじゃないの?」
義母は、奥さまを怒鳴りつけた。
「そんなことはありません!!」
奥さまは、いやたい表情で義母に言うた。
「ウソばかり言われん。」
義母は、奥さまを怒鳴りつけた。
「奥さま!!うちの主人は、長男夫婦に持ち家を持ってほしいから必死になっているのよ!!」
奥さまは、よりいやたい表情で義母に言うた。
「それがいかんといよんよ…」
「それはどういうことですか!?」
奥さまは、義母にいやたい表情で言うた。
「あんたーらの家族がひとさまの家の新築祝いのパーティーに行くのがいかんのよ…」
「それはどういうことですか!?」
「あんたーのダンナは、酒グセが悪いよねぇ(変な目つき)」
「だからそれはどういうことですか!?」
「あんたーがダンナをそまつにするからでしょ!!」
「奥さま!!あることないことをペラペラしゃべらないでください!!」
「あら、違うかしら…」
奥さまは、よりいやたい表情でさらに義母を攻撃した。
「あんたーね、これ以上ダンナにギャクタイ加えていたら大ゴトになるわよ…」
「どういうことですか!?」
「あんたーね、この最近だけどあんたー方の校区の小学校の児童たちがいつだったか…5ヶ月ほど前から児童たちの集団登下校をやめたこと知ってるよね…」
「ええ…」
「それはどうしてだと思う?」
「どうしてって…」
「あんたーはなにもしらんみたいねぇ…」
「それはどういうことですか!?」
「あんたーだから言うけど、5ヶ月前にその近辺でストーカ事件が発生したのよ…」
「ストーカ事件…」
「容疑者の男は、知人の男性が新築の家を建てたことがうらやましいから男性の家のキンリンでストーカしよった…『あやかりたい…』と言うて近辺をウロウロしよった…防犯カメラが容疑者の男をとらえたのよ…容疑者の男は、70代の男…だったかしら…顔は…あんたーのダンナにそっくりだったわ…」
義母は『やめて!!』とさけんだあと席を立った。
そして、奥さまを怒鳴りつけた。
「それ以上しゃべったら、訴えるわよ!!」
義母は、奥さまを怒鳴りつけたあとハンドバッグを持ってその場から立ち去った。
奥さまは、あきれた表情で『なんひとりでおこりよんで…』とつぶやいた。
時は、夕方6時時前であった。
ところ変わって、家にて…
この時間、家にいたのは義母と義妹とアタシの3人である。
義父はまだ帰宅していない…
ダンナも帰りが遅くなる…
広間の食卓には、義妹が作った晩ごはんが並んでいる。
今晩のオカズは、義父の好物のアワビの煮ものである。
お風呂の準備もできている…
なのに、義父とダンナはまだ帰っていない…
義母と義妹は、ものすごく心配な表情を浮かべていた。
おとーさんと麗斗は、どこへ行ったのかしら…
晩ごはんまでには帰ってきてと言うたのに…
きょうは、おとーさんの大好きなアワビの煮ものを作ったのよ…
その頃、アタシは家出準備をしていた。
アタシは、クローゼットの中から着替えと下着類とメイク道具を全部取り出して、マゼンタのサックスバーのスーツケースに詰めて行く。
赤茶色のバッグに、サイフとファーウェイのアンドロイドスマホと純正の充電器と法的な書面類と通帳印鑑を入れてふたをした。
側面に、黒のユニクロ3Dホールドワイヤレスブラとエアリズムシームレスのヒップハンガーショーツをセットして、側面をしめた。
家出準備を整えたアタシは、サックスバーのスーツケースと赤茶色のバックを持ってなにも言わずに家出した。
(カンカンカンカン…ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…)
アタシは、いよてつ久米駅から高浜方面行きの電車に乗って松山市中心部へ向かった。
松山市駅で電車を降りたアタシは、新居浜駅行きの最終の特急バスに乗って遠くへ逃げることにした。
これ以上、家に居続けたら義父母と義弟と義妹と親類縁者に殺されてしまう…
久米窪田や鷹ノ子近辺から離れて、うんと遠くへ逃げよう…
アタシが乗っている特急バスは、松山市中心部から国道11号線を通って桜三里(とうげ)へ向かった。
さて、その頃であった。
ところ変わって、あいつ(ダンナは、以後あいつと表記する)の家にて…
時は、夜8時過ぎた頃であった。
帰宅した時、あいつはメイテイ状態であった。
「おにいちゃん!!どうしたのよ一体!!」
「やかんしーだまれ!!ワーッ!!」
あいつは、し烈な叫び声をあげた。
「おかーさーん!!おかーさーん!!」
義妹は、義母にあいつがメイテイ状態におちいったことを知らせた。
「どうしたのよ…」
「おにいちゃんがデイスイしているわ!!」
義母は、大急ぎで玄関に行った。
「麗斗!!麗斗どうしたのよ!?」
メイテイ状態のあいつは、怒りを込めて義母に言うた。
「酒…酒くれぇ…」
「麗斗!!麗斗!!」
義母は、心配げな表情であいつに声をかけた。
「オドレ!!酒といよんのがきこえんのか!?ワーッ!!」
あいつは、急に起きあがったあと叫び声をあげながら台所へ行った。
あいつは、冷蔵庫の中からジンロ(韓国ショーチュー)のボトルを取り出した。
そして、ふたをあけてごくごくと一気飲みした。
「おにいちゃんやめて!!からだが壊れるからやめてー!!」
義妹は、あいつからボトルを取り上げた。
「なにするんだ!!返せ!!」
「おにいちゃんやめて!!からだが壊れるからやめて!!」
「だまれ!!」
(パチーン!!ドスン!!)
あいつは、義妹の顔を平手打ちで思い切り叩いてたおした。
「おにいちゃんなにすんのよやめてー!!」
(パチーン!!パチーン!!パチーン!!)
あいつは、平手打ちで義妹の顔を叩きながらワケの分からない言葉を言うた。
「オレは、いよぎんやめた!!いよぎんやめた!!オヤジのストーカのせいでいよぎんクビになった!!」
「いたい!!いたい!!いたい!!」
「オドレも悪いんや!!オドレのせいでオヤジがストーカの加害者になったんや!!ワーッ!!」
(ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ!!)
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
あいつは、義妹が着ていた黄色のTシャツを思い切り破いた。
破れたTシャツから、白のストラップレスのブラジャーがあらわになった。
「オヤジのせいで、オレの人生がズタズタに壊れた…オヤジが代理就活でいよぎんを選んだからオレの人生がズタズタに壊れた!!…そのようになった原因は、全部オドレだ!!」
(ブチッ!!)
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
あいつは、義妹が着けていたブラジャーをちぎった。
「いよぎんなんかやめてやる!!いよぎんなんかやめてやる!!」
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
あいつは、よりし烈な力で義妹を犯した。
義母は、あいつが恐いのでその場に座り込んで震えていた。
家の外にて…
この時、あちらこちらを逃げ回っていた義弟がふらりと戻ってきた。
義弟は、コトブキ(松下寿・パナソニックの下請け会社・義弟の職場)の作業着姿で逃げ回っていた。
あいつの怒号と義妹のし烈な叫び声を聞いた義弟は、玄関の前に座り込んで女々しい声で泣いた。
「にいさんごめんなさい…にいさんごめんなさい…にいさんごめんなさい…うううううううううううううううう…にいさんごめんなさい…にいさんごめんなさい…」
その頃であった。
アタシが乗っている特急バスは、新居浜市内を走っていた。
アタシは、あいつの家の家族親類どもは一切助けない…
あいつがアタシとやり直したいと言うても、一切受け付けない…
壊れたければ、とことん壊れたらいいのよ…
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