第19話
話しは、それから4日後の10月17日のことであった。
アタシはダンナとサイコンしたけど、婚姻届は出さなかった。
(…って言うか、婚姻届を市役所に出すんめんどくさいけんイヤだけどぉ~)
時は、午後1時過ぎであった。
この時間、義父とダンナと義弟はそれぞれの職場、義母はパート先にいて仕事をしていた。
アタシは、国道11号線沿い・来住町(きしまち)にあるユニクロでバイトしていた。
アタシがバイトしているユニクロの店内にて…
アタシは、ワイヤレスブラのコーナーで商品の補充をしていた。
ワイヤレスブラのシェイプリフト(レースがついてる分)を陳列したあと、3Dホールドのワイヤレスブラの陳列に取りかかった。
その直後であった。
体格の大きい男が、買い物かごを持ってワイヤレスブラのコーナーにやって来た。
男は、ワイヤレスブラのシェイプリフトをひとつずつ品定めして、かごに入れていた。
デリヘル店の店長さんだろうか?
アタシは、そんなことは気にせずにバイトを続けた。
時は、夕方4時過ぎであった。
ところ変わって、いよてつ鷹ノ子駅のすぐ近くにあるJAの支所にて…
JAの支所は、義父の職場である。
義父は、デスクワークに取り組んでいる男性にずうずうしく声をかけた。
「ああ、小松崎くん。」
小松崎さんは、ものすごくつらそうな声で義父に言うた。
「なんでしょうか…もう(ブツブツ)」
義父は、ずうずうしい表情で両手を合わせながら小松崎さんに言うた。
「小松崎くんごめんね…すぐに終わるからこの通り…」
ちょうどその頃であった。
バイトを終えて帰宅する途中のアタシが支所の前にやって来た。
アタシの服装は、白のブラウスと濃いネイビーの女の子ジーンズを着ている。
白のブラウスは、長い丈の部分をくくってヘソ出しにしている。
白のブラウスから黒のユニクロのシェイプリフトのワイヤレスブラが透けてうつっている。
あしもとは、GUで買ったマゼンタのマシュマロパンプスをはいている。
右手に赤茶色のバッグを持っている。
支所の前にやって来たアタシは、赤茶色のバッグからファーウェイのアンドロイドスマホを取り出して、録音アプリを起動して録音を始めた。
義父は、ものすごくずうずうしい表情で小松崎さんに頼みごとをした。
「小松崎くん、今度の日曜日に遊びに行ってもいい?」
小松崎さんは、ものすごくつらそうな声で義父に言うた。
「またその話ですか…なんで遊びに行きたい遊びに行きたいと言うのですか?」
「だから、君の奥さまの手料理が食べたいんだよ~」
それを聞いたアタシは、義父の会話を最後まで録音しながら怒りをため込んだ。
義父は、はぐいたらしいわね…
なんで人の家に遊びに行きたいと言うのかしら…
それから20分後であった。
アタシは、歩いて鷹ノ子駅から久米駅の線路沿いの通りを歩いて、家へ向かった。
その間、アタシは怒りをたくわえていた。
小松崎さんは、6ヶ月前に新築の家を建てた…
その時、アタシは広島市内にいたからよくわからないけど…
ダンナの家の家族全員は、小松崎さんの家の新築祝いに行った。
義父は、小松崎さんの新築の家が気に入った。
…と言うことは…
義父は、今暮らしている家がイヤになったと言うことよ。
家の手前200メートル付近に来た時であった。
アタシの気持ちは、きわめて危険な状態におちいった。
時は、夕方6時過ぎであった。
ところ変わって、南久米町にある大きめの家にて…
家の中には、アタシと義母と義妹の3人がいた。
ダンナは残業、義弟は職場の新入りさんの歓迎パーティーに行ってたので家にいなかった。
義父は、楽しい表情で帰宅した。
その時であった。
「あんたのダンナは、小学生のガキか!?」
(ガシャーン!!)
家の中から、アタシの怒鳴り声が響いた。
同時に、ガラス食器が壊れる音が響いた。
「とし子さん落ち着いてよ…ねえ、とし子さんってば…」
「はぐいたらしいシュウトメね!!」
「義姉さんやめて!!」
「ふざけるな!!」
(バシッ!!)
つづいて、かわいた音が聞こえた。
「いたい!!」
同時に、義妹の叫び声が響いた。
「よくもアタシをグロウしたわね!!」
(パチーン!!)
アタシの怒鳴り声とより激しい音が同時に響いた。
一体、なにがあったのだ…
義父がドアをあけようとした時であった。
(バーン!!)
義妹が外に出てきた。
義妹は、左のほほから血が出ていた。
「菜永!!菜永!!」
「おとーさん!!」
「菜永!!どうしたんだ!?」
「おとーさん!!義姉さんがおかーさんに暴力をふるった!!」
義妹は、その場に座り込んで激しく泣き出した。
なんてこった…
義父は、大急ぎで家の中に入った。
義父が広間に入った時であった。
(ゴツーン!!)
義父のひたいに、プラスチックの容器が直撃した。
プラスチックの容器は、アタシが投げたものである。
「なんてことするのだ!!」
義父は、アタシを怒鳴りつけた。
義母は、その場に座り込んで泣いていた。
アタシは、全身をワナワナ震わせながらするどい目つきで義父をにらみつけた。
白のブラウスは、長い丈をくくっていたリボンをほどいてしょうたれにしていた。
「なんや!!家の主をにらみつけるとはどういうことだ!?」
アタシは、よりし烈な怒りを込めて義父に言うた。
「なによあんたは…あんたは、友達の家にテレビゲームをしに行く小学生のガキか!?」
「なにを言うているのかなぁ~」
「あんたさっき、職場の人になに頼みよったのよ!?」
「だから、なにが言いたいのかなぁ~」
「ふざけるな!!」
(ガシャーン!!)
アタシは、手当たり次第にあったかたいものを近くにある花瓶に投げつけた。
花瓶は、粉々にくだけた。
アタシは、よりし烈な怒鳴り声で義父を攻撃した。
「あんたは、どこのどこまでこすいのよ!?職場の人に『今度の日曜日に遊びに行ってもいい?』と頼んでいたのは、なんなのよ!?」
義父は、アタシにいいわけをならべた。
「それは、麗斗ととし子さんに新築の家をもってほしいから…」
(ドカッ)
アタシは、右足で義母をけつった。
義父は、アタシを怒鳴りつけた。
「なんで家内をけつるのだ!?」
「あんたが職場の人にしつこくしつこくしつこくしつこく『遊びに行ってもいい?』と言うから義母がけつられたのよ!!」
「だからって、あんまりじゃないか!!」
もうダメ…
ガマンの限界だわ…
アタシは、義父をにらみながら両手でブラウスをつかんだ。
「アタシ、きょうはむしゃくしゃしとんよ…職場の人が新築の家にいたいと言うのであれば、この家をぶち壊すよ!!」
(ビリビリビリビリ!!)
アタシは、両手でブラウスを思い切り破いた。
ブラウスの中からGカップのふくよかな乳房を包んでいる黒のユニクロシェイプリフトのワイヤレスブラがあらわになった。
乳房とおへその間に、毒蛇(ハブ)のイレズミが…両肩に黒と赤の不気味な紋様のイレズミが彫られている。
「やめろ…頼む…家を壊さないでくれ…あああああ!!」
「死ねやクソシュウト!!」
アタシは、よりし烈な怒りを込めて義父をもので殴りつけた。
「助けてくれ…助けてくれ…」
義父は、反撃することなくアタシに殴らぱなしになっていた。
義母は、その場に座り込んで震えながらつぶやいた。
こわい…
とし子さんがこわい…
とし子さんを麗斗の嫁に選んで失敗した。
こんなことになるのであれば…
嫁をもらうのじゃなかった…
時は、夜10時50分頃であった。
ところ変わって、市内二番町にあるナイトクラブにて…
義弟は、職場の新入りさんの歓迎パーティーに参加していた。
パーティーは、近くのレストランで行われた。
90分で終わる予定だったが、一番上の人が『新入りさんに大人の世界を教えるためにガールズバーへ征こう。』と言うたので、帰りの時間がさらに遅れた。
1軒だけ…のはずが、一番上の人がハシゴを強要した。
そのため、義弟たちはウンザリしていた。
ナイトクラブは何軒目の店か知らないが、そこで恐ろしい事件に巻き込まれた。
この時、義弟たちはお酒をのみながらホステスさんと過ごしていた。
ホステスさんは、きわどいコスチュームを着ていた。
一番上の人だけが楽しくお酒をのみながらホステスさんとおしゃべりしていた。
義弟たちは、ものすごくつらそうな表情を浮かべながら酒をのんでいた。
この時、一番上の人が新入りさんにホステスさんのそばへ来いと強要した。
一番上の人の言われる通りに、新入りさんがホステスさんの元にやって来た。
一番上の人は、新入りさんの手首をつかんで『大人の勉強だ!!』と言うて、ホステスさんが着ているコスチュームのスカートの中に手首を入れた。
「やめてください!!」
「大人の勉強しろ!!」
この時であった。
(ドカドカドカドカドカドカ…ガシャーン!!)
義弟たちがいる席に、ヤクザの男たち10人が土足で押しかけてきた。
(ガツーン!!)
この時、黒のドクロのTシャツを着ているチンピラが新入りさんをし烈な力を込めてグーで激しく殴った。
新入りさんを殴ったチンピラは、アタシの最初のダンナの弟・健一郎であった。
「オドレらよくもオレのレコ(女)にてぇつけたな!!やっつけてやる!!」
(ガツーン!!ガツーン!!ガシャーン!!)
「ギャーッ!!」
店内に、ホステスさんたちの悲鳴とものが壊れる音が響いた。
この時、義弟がブチ切れた。
「オドレクソガキャー!!どこの組のチンピラや!?」
ブチ切れた義弟は、手当たり次第にあった物で健一郎たちを攻撃した。
大乱闘の末に、義弟は健一郎たち10人のチンピラたちを殺して逃げた。
他の従業員たちも、深夜までハシゴをしていたこととヤクザたちと乱闘事件を起こしたことが職場に知れたらクビになるのが恐いので、大急ぎで店から逃げ出した。
乱闘事件を起こした義弟は、家に帰らずに松山市内を逃げ回った。
ヤクザたちから追われるハメになった義弟は、家に帰ることができなくなった。
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