第17話

(キーッ!!ドスンドスン!!ギャーッ!!)


時は、2019年4月中旬頃の昼過ぎであった。


場所は、東京池袋の大通りにて…


10人前後の歩行者が、次々と乗用車にはねられた暴走事故が発生した。


自転車に乗っていた母子が亡くなった…


7人前後が大ケガを負った。


事故を起こした男は、80代の男性であった。


乗用車には妻も同乗していた。


ケーサツの取り調べに対して、男は『足が動かなくなった…』など…ワケの分からない言葉をならべた。


事故を起こした男は、右足に大きな傷を抱えていた。


男の妻(80代)は、片足を切断する大ケガを負った。


事故を起こした男は、東京の医大病院の元院長の飯室であった。


飯室の右足の大ケガは、2年前の4月中旬に発生した事件で負った傷である。


その事件は、2017年4月20日に発生した。


場所は、広島市中区本通りにあるナイトクラブにて…


時は、夜9時半頃であった。


池袋暴走事故の加害者・飯室は、ムスメムコ(当時、31歳・飯室が院長を務めていた首都圏の大学病院の外科医主任)と複数の知人の男たち(政権野党の政治家3人とあとは暴力団関係者)が来店していた。


飯室たちが座っている席には、セクシーコスチュームを着たホステス15人が座っている。


「キャー、飯室先生ー」

「久しぶりィ~」


15人のホステスたちは、飯室のムスメムコに代わる代わる抱きついた。


「ムフフフフフ…幸せ~」


ムスメムコは、いやたい(やらしい)目つきでホステスたちをはべらせた。


飯室も、いやたい表情で別のホステスにてぇつけた。


ムスメムコは、フトコロからサイフを取り出した。


「ワアーうれしい…」


ムスメムコは、ホステスたちに100万円のたばをばらまいた。


その後、ムスメムコはホステスが着ているセクシーコスチュームの中に手首を入れた。


飯室の知人の政権野党幹部3人は、あとから来たホステスが着ているセクシーコスチュームの中に手首を入れてはべらせた。


「ムフフフフフフフフフフフ…」

「だめぇ~…しょうがないわねぇ~」


しかし次の瞬間、店内はシュラバと化した。


「飯室のクソジジイのムスメムコはどこにいるのよ!?」


店の入り口付近で、女の怒鳴り声が響いた。


声の主は、アタシ・とし子であった。


「こ、困ります…帰ってください…」


(ドカッ!!)


「グワッ!!」


アタシは、止めに入った男性店員数人をパンプスの先で激しくけつった。


その後、アタシはかれらがいる席に乱入した。


(ガシャーン!!)


「キャアアアアアアアアア!!」


ホステスたちが、し烈な悲鳴をあげた。


この時のアタシの服装は、白のブラウスと濃いネイビーのユニクロジーンズ…


あしもとは、GUで買ったマゼンタのマシュマロパンプスマをはいている。


白のブラウスは長い丈の部分をリボン結びでくくって、短い…


ジーンズとブラウスの間から、おへそがみえている。


顔は、左目の下にあおじ…左のほほに赤紫色の大きなキズがある。


それは、飯室のムスメムコから暴行受けた時にできた傷である。


アタシは、間を置かずに飯室に殴りかかった。


飯室は、アタシに対して許し乞いをした。


「許してくれぇ~この通りだ…」

「ふざけるなクソジジイ!!」


(ガツーン!!)


「あああああ!!」


怒り狂っているアタシは、飯室の右足をし烈な力を込めてパンプスの先でけつった。


「義父さま!!あああああ!!」


(ガツーン!!ガツーン!!)


つづいてアタシは、硬い(かたい)ガラスの灰皿で飯室のムスメムコの頭と顔面を100倍の力を込めて殴りつけた。


その時、大量の血がふきでた。


大量の血液が、白のブラウスに飛び散った。


その後、飯室の足をパンプスで殴りつけた。


「あああああ…骨が折れた…立てない…」

「飯室先生!!」


政治家2人は、立ち上がれなくなった飯室に声をかけた。


飯室は、震える声で『骨が折れた…助けてくれぇ~』と言いながら、苦しんでいた。


「テメー!!よくも飯室先生をボコボコにしたな!!」

「よくもムコサンを殺したな!!」


(ガーン!!)


端にいたヤクザの男が、アタシの左肩をグーで思い切り殴りつけた。


「なにすんのよ!!」

「ムコサンと飯室先生のかたきだ!!」

「よくもアタシをどついたわね!!あんたらをまとめて地獄へ墜として(おとして)やる!!」


(ビリビリビリビリビリビリビリビリ!!)


アタシは、返り血を浴びたブラウスを思い切り破いて、その場にすてた。


ブラウスの中から、Gカップのふくよかな乳房を包んでいる黒のユニクロワイヤレス3Dホールドブラがあらわになった。


背中には、恐ろしいはんにゃのイレズミが彫られていた。


はんにゃの周りは、血の池地獄と九州の九重連山(火山)が大噴火をおこした風景が描かれている。


両肩とおへそと乳房の間(お腹上)に、毒蛇(ハブ)のイレズミが彫られている。


アタシの身体に彫られているイレズミを見たヤクザの男たちは、両手でコブシを作ってワナワナと震わせた。


アタシは、するどい目つきでかれらをにらみつけながら迫った。


「あんたら、どこの組のもんよ!!よくもうちの知人の組にたきつけたわね!!」

「なんだてめぇ!!」


1人がアタシに殴りかかった。


(ドカッ!!)


「ギャーッ!!」


アタシは、パンプスの先でまたくらをけとばした。


「てめぇこの野郎!!」

「オドレクソアマ!!」

「ふざけるな虫ケラ野郎!!」


(ドカッ!!ドカッ!!ガシャーン!!ギャーッ!!)


このあと、アタシはチンピラたちと店内で大乱闘を繰り広げた。


飯室のムスメムコが死亡した。


飯室は、複雑骨折で全治6年以上の大ケガを負った。


アタシは、ヤクザの男たちと飯室の知人の政権野党幹部3人もボコボコにどついて大ケガを負わせた。


それから数時間後…


アタシは、事件現場の店から足早に逃げた。


「待たんかいコラ!!」


ヤクザの男たち3人は、アタシを追いかけて外に出た。


3人の男たちに追われたアタシは、夜明けまで逃げ回った。


それから8時間後のことであった。


時は、翌日の昼過ぎだったと思う。


ところ変わって、広島市安芸区矢野にある大きめのビルにて…


大きめのビルは、アタシの知人の知人のそのまた知人にあたる暴力団組織(くみ)の事務所である。


応接間にて…


応接間には、組長とナンバーツーの男3人(アタシのかねづるである)と相手の組の男たち8人がいた。


夕べの乱闘事件の件で、相手の組のチンピラどもが激怒していた。


アタシがボコボコにどついた男たち数人は、相手の組の見習いのシャテイたちだった。


相手の組の男たちは、し烈な怒りを込めて組長にすごんで行った。


「コラオドレ!!よくも飯室先生のムスメムコを殺したな!!」


死亡した飯室のムスメムコは、相手の組の組長の主治医だった。


黒でドクロもようのTシャツを着ている男は、組長を怒鳴りつけた。


「飯室先生は全治6年以上の大ケガを負った…」


他の組員たちも、組長に対して口々に言いまくった。


「飯室先生は、うちらの命の大恩人や!!」

「ムスメムコさんがいなかったら、組長のガンが進行していた!!」

「ムスメムコさんのおかげで、組長はガンから生還できたんや!!」

「それをあんたの情婦(おんな)がふるった暴力のせいで、わやになった!!」

「どうオトシマエつけるんぞ!?」


組長は、おだやかな声でかれらに言うた。


「まあ、そうイライラしないでおだやかに話し合いましょう…」


この時、派手なシャツを着たリーゼントの男が組長を怒鳴りつけた。


「てめぇ!!クソジジイ!!」

「やめろ!!」


リーダーの男は、リーゼント男を止めた。


リーダーの男は、組長に言うた。


「あんさん、このオトシマエはきっちりとつけてもらうけん!!覚悟しとけよ!!」


怒鳴られた組長は、なにも言わずにほほえみを浮かべながら『はいはい分かった…』とつぶやいた。


それから6ヶ月後のことであった。


アタシのかねづるの組長が、ゴエン性肺炎で病没した。


それと同時に、アタシにきついしわ寄せが来た。


アタシは、ことあるごとに広島市内のナイトクラブで大乱闘を繰り広げた。


大乱闘の原因は、アタシのドーハン(おなじみさん)を他のホステスに取られたこと…出入りしているホストクラブでオキニのコ(20代前半の若いホスト)を他の女の客(肩書き持ちの男性の人妻)がドロボーしたこと…露地裏で女性1人に複数の男たちがちょっかい出していたので、複数の男たちをボコボコにどつきまわした…


他にも、市内の与太校(しりつこうこう)のツッパリたちもボコボコにどつき回したし、アタシの心はズタズタに傷ついた。


そんなことばかりを繰り返した結果、アタシは地獄へ突き落とされた。


時は流れて…


2018年10月9日頃であった。


アタシの元に、父の知人の弁護士さん(正統派の弁護士)がやって来た。


この時、アタシは弁護士さんから『とし子さんのおとうさまが激怒していたぞ!!』と怒鳴られた。


アタシは、なんで怒鳴られたのか分からずにコンワクした。


弁護士さんは、アタシにこう言うた。


「とし子さんのせいで、たったひとりのメイゴが殺された…どうしてくれるのだ!?」


それを聞いたアタシは、顔が真っ青になった。


アタシの1番上の兄(管理職)のひとり娘(当時華の女子大生)が、アタシにボコボコにどつき回された組のチンピラたち20人に連れ去られたあと、コンクリ詰めに遭って殺された…


その上に、飯室のムスメムコの実家の家族たちが『(飯室のムスメムコ)を奪われたので、とし子に対して1兆円を払わせる!!』と激怒していることを聞いた。


飯室の家からも『家の主の治療費を払え!!』ともすごまれた…


他にも、複数のヤクザ組織にもたきつけるなど、いつドタマかち割られてもおかしくない状態におちいった。


アタシのケーソツな行動が原因で…


とんでもないことになった…


弁護士さんは、アタシに対して『あとのことは私と複数のコクセン(弁護人)たちで解決するから…』と言うて、3つの選択肢を叩き付けた。


弁護人さんが紹介する男性と再婚する…


1兆円を作る…


アタシの大事な部分を切り落とす…


…の3つしかない。


つまり、逃げ出すことはできないと言うことだ。


二度目のリコン…いえ、リエン以降アタシは暴れまくるだけ暴れまくった…


その結果、アタシは地獄へ突き墜とされた…


1兆円作れなんてムリ…


大事な部分を切りおとせもムリ…


結局、弁護士さんが紹介した男性とお見合いして再婚するしかなかった…


ここより、第3の悲劇が始まった。

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