第11話


 地球がそのもの巨大な磁石、乃至その性質を有する、との言辞に異を唱える者は居ないと思ういませんよね?。地磁場とはそもその地球磁石の磁場まんまで、発生源は地球内部。そしてぶっちゃけ、実はまだ構造原因は未解明。

 しかし観測過去実績累計により、磁場の異常となると地球内外、お天道様の機嫌やマグマ活動等々あるのだが、そうした定型事例は今回総て消し込まれており、あろうことか米軍が推定事項として提示しているのが。



 さいきかるな、現象。


 

 地理部長は口に出して確認し、また頭をかいた。


 

 1950年代、フィリピンで反乱運動が起きたとき米軍は、ゲリラ組織に地元の迷信であった、吸血鬼、を用いた心理作戦を実施し、ある程度の成果を得た。一方、ヴェトナムでは、凶兆とされるスペードのエースを散布したが失敗。

 1964年には、コンゴにおける妖術・魔術・呪術・その他の心理現象と、軍部及び準軍事組織に及ぼす影響、と題された報告書が、陸軍の予算により、大学の対ゲリラ戦術分析センターの手で作成された。

 1969年、CIA研究開発室は、黒魔術および超自然現象の世界の探求、を目的とするオフン計画を開始する。

 1973年、被験者のパット・プライスは訓練用として選定された国家機密の軍事施設を詳細に透視し、この実績が研究を大きく牽引する。その後プライスは東側の施設をも透視する事に成功、この時点で既に、遠隔透視の効力並びに補助的な情報手段となりうる可能性が明確に例証され、敵対する情報機関がそれを使用した際の脅威を判定する、事へ計画の目的は移行し、遠隔透視の開発予算が、既存の軍事、情報関係に比較して少額であり、対抗措置が不可能との評価により、現存する情報収集手段の中でもっともリーズナブルで効果的な、但し精度と信頼性の向上を要する手段であるとされている。

 それが賄賂でも、性的恐喝でも、或いは遠隔透視ですらあっても、そのテクニックが通用させられるものならば、兵士やスパイの道具箱行きになる。そうであらねばならない。


  

 そうなのだ、アメさんはこういう事を平気で、ガチマジでするのだ。

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