魔女っ娘ユリピュア劇場版~恋のモーレツ春の嵐を呼ぶジャンボでっかい恋はチョコっとビターだエーゲ海の真珠愛憎ラブ特急温泉湯けむり殺人説法

ユリピュア夏のお水着コレクション、秋のおしゃれモードCM放映

劇場版ユリピュア冬休み完全新作特報

変身ヒーロー破面ランナーパンツァーファウスト×ユリピュアのコラボ短編の発表

に続いてスクリーン暗転


ドコドコドコ…と不気味な和太鼓で後篇スタート。

御約束の小さなお嬢さんギャン泣き(笑)


畑中凪咲は嫉妬の炎をメラメラと燃やしていた。リア充爆発しろの呪文を唱えて四散したのではなかった。手ごろな愛情しか眼中にない人間の埒外にいた。爆風に吞まれた連中は畑中凪咲の『バカップル時空』に嵌まったのだ。山本忠弥を思慕する感情が全校生女子の胸に多かれ少なかれくすぶっている。凪咲は忠弥に対する並外れた想いを縦軸にしてそれらを編んだ。恋の妄想ラブラブ手編みセーターだ。

バレンタインチョコなんかしょせんは消え物だ。本命というけど意中の人が腹を満たした瞬間に心変わりするかもしれない。

例えば甘ったるいチョコにはブラックコーヒーや渋いお茶が合うよね。煎れてくれた女にもし一目ぼれされたらどうしよう。乙女心は不安と夢と嫉妬で出来ている。手編みセーターはずっと着てもらえる。その手作り感をラブラブ妄想パワーで運命の赤い糸に変化させた。

そこでは凪咲の操る糸に校内のリア充が絡まっている。まるで蜘蛛の巣だ。獲物たちはそうとも知らず甘々でアホアホなのろけをやってる。

「忠弥も由衣も末永く爆発してれば? これでバカップルは一網打尽だわ。私はじっくり本当の恋をさがすの!」

巨大ジョロウグモとなり果てた凪咲はバカップル時空の外に糸を垂らした。そこで純愛がわかる男子女子を釣ってみんなで凪咲の純愛ランドを築くのだ。(´∀`*)ウフフ



私は凪咲。私が今、この時間に殺り損ねたら、世界にとって、私の思い描いた女の子たちにとっても大打撃になる。このままではその女の子たちが殺されてしまう。私が死なないために何かしてあげたい。女の子たちには無意識にそう伝えたが、この時はまだ自覚がなかった。

さーてその前にユリピュアを倒さねば。


私の心は復讐心に火をつけていた。

「この世界で何をすべきか お前は正しいか?」


そう問うてるうちに復讐心の火は消えた。そして幸せそうなユリピュアの顔を見ながらまた問いに返す。でも、私は知ってる。心のままに生きてきた彼女を止めることはできない。

彼女を止むに止まれない。だから私はラブラブ機関車なユリピュアを全力で止めなければならない。自分の意思でなく彼女が何もしないでいるからこそ私自身の意志で。

私は覚悟を決めた。ここからは1人でやるんだ。

凪咲は果てしなく続く恋の花道(略して女坂46)を駆け上った。この女坂はまだ始まったばかりだわよ。

もう誰も私について来るな。それを分かってくれ。自分で決めたんだ。私は覚悟して、ここへ来たんだ。

たどり着いた先は都心のタワーマンション。郵便受けに山本燕尾服仮面と魔女っ娘ユリキュアの名前がある。

間違いない。

彼女の部屋の扉をコンコン叩きつつ彼に伝える。私の為に怒って。

山本燕尾服仮面は少し驚いたような顔をしながらも快く扉を開けた。

私は彼に手を差し出した。彼は私の手を取った。その手は少し冷たかった。

「ありがとう。」

その後ろではユリピュアの声が聞こえた。

彼女はすぐに玄関の扉を開けると、彼からの言葉を受けとった。

「ありがとう。今、ちょっと言われていた。」

彼女は静かにそう言った。何を隠そう歯の浮くようなその台詞は私の遠隔操作によるものだ。バカップル時空は私が支配しているのだ。

また彼女は扉を彼に渡すと、先に彼の後を歩いた。

彼は少し黙って彼女の後ろを歩いていった。

私はこれでもかというくらい胸のときめきを感じた。もうすぐ忠弥は私の手にかかるのだから。ユリピュアは操り人形だ。

彼が寝室にやって来ると、もう止まらなくなった。彼はいつだって冷たい顔で私を見ていたのに、私は彼が好きなんだ。

彼女が「これ。」という小さな箱を渡した時もう、私はもう抑えられない。凪咲の愛が詰まってる。

彼の手を取り、彼の顔に押し付けた。彼は不思議そうな顔をしながらもそのまま握っていてくれた。この時、私はあまりにも自分が彼に夢中だったからだ。これで作業は終わった。忠弥に私の愛を植え付けた。やったあ(*'▽')

彼の部屋を出ようとした時彼女に腕を掴まれた。

彼の指を取って私の身体にそっと触れさせた。

「ちょっとこの部屋から出て行かないで」

ユリピュアが困ったように彼を見るのをみるのは、なんだか凄く恥ずかしかった。

「ごめんなさい」

私がそう言うと彼女はその白い指を私の涙で濡らした。

私がその腕や手を振り払うのに、彼女は悲しそうな顔をして

「私が怒ってるみたいで…。」

って私に笑いながら手を下ろした。

私はその時、彼が彼女に自分を引き止めて欲しかったのかな?なんて思ってた。本当はあまり気が進まないけど、私は彼に手を引いて欲しかった。そうしたかった…

私の手は彼の優しい手に少し柔らかく触れた。

彼はその後に少し黙った。

私の手を引くと優しく彼を抱きしめた。

「もう、誰のものにならないで」

彼はそう言い終えた後

「でもあの…。もうこんなことしないで…。」

そう囁いた。その声は震えていた。でも、こんな彼女の声を初めて聞いた。

私は彼の腕の中で彼を見上げた。

「ごめん、ごめんね。なんだか、私、こうして一緒に居ても全然楽しくない」

「……………」

「私、こんな自分勝手で、なんだか嫌いなあなたが憎かったし。…こんな私は、嫌いだったの」

「……うん」

「でももう…。私に彼を奪う権利はないんだよね、ごめんね。ユリピュア。ごめんね…。こんなのなんかちがう。私の欲しいもの全部自分のものにしてくれる、そんな人間が私に欲しいって言ってくれたところが、もうね、すごい満たされるんですよ!」

「そうだな」

ぶ~ん。

その時、バカップル時空が盛大にバグった。


新型コロナ感染拡大の影響で外出自粛が続いたり、仕事が思うようにいかずイライラがたまったりしている人が増えています。そうした不満を自分なりに解決する手段があればいいのですが、やり場のない不満や怒りをつい周囲の人にぶつけてしまう人もいます。こうしたうっぷん晴らしの被害を受けている人たちの悩みを聞くことが最近多くなり、気になっています。

そんな中、私が最近始めた「モヤモヤ」という思考がある人と同じ悩みを持つ人を救うという新プロジェクトが始まりました。どういった言葉で書いてあったかはこの記事の中で説明します。

そのプロジェクトの内容としましては、新型コロナウイルス感染拡大が拡大の影響でお困りの人たちに「モヤモヤ」を起こさないために、どうしたらいいのか悩んだりしている人たちに相談するということです。新型コロナウイルスは感染拡大している人たちにも身近にあり、その中で何が解決策になるのかを考えているので、相談者や相談された人に寄り添い、相談者の気持ちに寄り添うようになりたいと思ったわけです。

私からこのプロジェクトを説明すると、こうなりました。

●私はこのモヤモヤを解決するための方法を考えた

●プロジェクトの目的としては、悩み相談を受け付けることもあるだろうけれど、その前段階にも考えてくれていたと思うと嬉しい。

●プロジェクトの内容としては、何からどうすればいいのかを考えることができる。そしてそのためにできるところからやってみて「モヤモヤ」とならないようにする方法を考えたい。

●プロジェクトのプログラムは、新型コロナウィルスに関してのプロジェクトとはなりますが、現状に疑問や不安を感じる方たちを救済するために、そのモヤモヤが起きないよう動く、新型コロナウィルス感染拡大が起きない為の解決策を考えて頂くプロジェクトです。

●モヤモヤのプログラムとしては「解決するための具体的な方法の考え方の書き方」を提案するので、今起こっていることに関しても相談すると受け入れてもらえる。 ということです。

今の状況を改善するための「具体的な方法の考え方の書き方」をしてくれるプロジェクトがあるということが分かったところで、次はどうしようか考えます。

プロジェクトで相談しましょう。

●相談者の気持ちに寄り添うので、具体的な方法が全て書かれた「プロジェクト」は作成できない。

●プロジェクトを実施する際には、「詳細な内容」もしくは「詳しく書かれている情報の提示」を推奨します。

●プロジェクトの運営は会社であり、プロジェクトに関連するプロセスは全て社内で行っています。 プロジェクトの運営から戻らなくても問題ありません。 と、会社を代表して、ご主人に伝えます。

●プロジェクトの経営に関わる部分も全部行っているか行っていないかを書き込みましょう。

●プロジェクト内の「具体的な方法の考え方の書き方」として「プロジェクトの経営や組織の具体的な方針」を書き込みましょう。 それと、「個人の行動傾向などの情報」も書き込みましょう。(プロジェクトでは言えないけど、プロジェクトの内容で言うと、行動傾向などの「個人のこと」を書き込めるものなら書きたいと思う。)

プロジェクトを実施していく中で、何かモヤモヤを感じてきたら、プロジェクトを作る際には以下の通りでいいと思います。

●プロジェクトの内容を全て話し終わったら、以下の通りのプロジェクトを作成します。

●プロジェクトの概要を全て記述して、「詳細な内容」をしましょう。

●プロジェクトを作成後に、プロジェクト作成時の注意事項やプロジェクトの運営のことなど書き込みましょう。 またプロジェクトで悩んで、何から手を付けていいかわからない、「どんな意見も良いかもしれない」と思ったら「プロジェクトと相談」をしましょう。

●「個人の行動傾向などの情報」を書き込み、プロジェクト運営から戻らないための「プロジェクトでの行動傾向などの情報」も書き込みましょう。 その他プログラムによって書き換えることもできます


よし、だいたいわかった。入力フォームの

プロジェクトでの行動傾向などの情報に「畑中凪咲は山本燕尾服仮面の下僕!」と書けばいいのね。


下僕ったら下僕。私のモヤモヤは新型コロナのせいでも自粛でもない。ま、ちょっとあるけど。一番のモヤモヤは私が意気地なしだったこと。

チョコレートを手作りするとか買いに行くとかキョロ充な私には怖くて怖くて。

本当は忠弥に好きと言えなかったの。だから手編みのセーターに逃げた。

バレンタインデーは一発勝負。負けたら義理チョコの相手に「俺と付き合ってくれますよね」って勝手にフラグ立てられて見事に公認バカップル爆誕。周囲から結婚式は子供はってしつこく聞かれるの。

だから、山本燕尾服仮面の下僕でいい。

下僕は下僕。本命になれない。

こうやって私はコロナのストレスから解放された。下僕って気楽できもちいい。

いつもの学校生活に戻った。私たちは忠弥を囲んでとりとめのない恋バナをしている。

ユリピュアの相手につかれたのか忠弥が私を見た。好きって言われたらどうしよう、

そう不安になるシーンがあったが、実は私の隣りにいたのが、いつも由衣だった。

「山本君、また来てね?」

笑顔で言う。それは”彼女”の本心なのか?

私はなんの気なしに、

「うん、またね」

と返答した。

「それじゃ」

と私たちはそういって別れた。山本忠弥は今すぐにでも逃げ出したかった。ユリピュアの効果は絶大だった。

「山本忠弥さん。あなたは悪者。魔女っ娘ユリピュアの力は必ず山本さんに付きまとう。あなたの存在が山本さんにバレるように呪いをかけました」

「う~ん、それでもいいけどね。私が本当に敵として山本さんを襲ってるの。これで山本さんを殺せるか?」

「私も一緒に山本さんの呪いを解きます」

「よし、それっぽいね!」

そして魔女っ娘ユリピュアは変身呪文を唱え、変身。森の道連なる森を守る「森の守護者」の姿に。

ユリピュアは森の守り人と「森の守護者」の両方に変身し、2人に変身して彼を捕らえた。

森の守護者を見た山本忠弥は変身したユリピュアを見つめ、「これじゃあ、私の愛娘ではん」と言って去っていった。

その夜、彼女、ユリピュアは夜の公園にやって来た。公園の石の上には、魔女っ娘ユリピュアと美青年山本忠弥が2人、「これで彼は完全に山本さんのものです」と誓いあった。

「ユリピュアからのプレゼントだ」

彼女が渡したのは1個の手紙。2人とも「恋、愛、愛」を読み終わる頃、それぞれの想いを込めた指輪が渡されたのだった。


●今日もラブ〇っとユリピュア♪


「ねぇ、凪咲。ちょっといいー?」

と彼女は私に声をかける。

「なに、どうしたの?」

「ほら、山本君、すごい殺気を放っていたから気になったんだけど、あれって山本君が凪咲に対して殺気を放ったことに対する怒りかな」

「うん・・・」

「山本君って人に対する怒りがどんな形でも抑えるよね~」

そこで私は気づいた。由衣に頼み込んでみたが断られた。

「そう言えば凪咲は山本君の事、嫌いなわけじゃない。友達として好きなの~」

その言葉を聞いて、彼女はどんな顔をするだろう。

「え・・・?」

「凪咲が嫌いなわけじゃない、って言われてもね・・・」

「なんとなく解ったよ」

それにしても、よく解ったものだ。

「やっぱり、そうなんだ」


山本君の笑顔アップの後

劇場版エンディングテーマ、開始

メドレーでTV版ユリピュアの主題歌フルコーラス

(すてきな貴女もおかあさんといっしょに歌っちゃお☆)

ユリピュアが煽って大合唱

(了)

劇場グッズ売り場が女子まみれになって「なんぢゃ?こら?!」と硬派アクション『さらば武闘刑事・日本の首領壊滅頂上作戦』を見に来た男性ペア客をドン匹させる。

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